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捨てない料理人の私が、一番大切にしていること

京都で料理を学びました。
私の専門は京料理です。

京料理の料理感は精進料理に通じます。その中でも、『典座教訓』(曹洞宗の道元禅師が修行僧の食事を作る心得を著したもの)の一節を大切に、日々仕事をしています。

縦い莆菜羹ふさいこうを作るの時も、嫌厭軽忽の心を生ずべからず。縦い頭乳羹ずにゅうこうを作るの時も、喜躍歓悦の心生ずべからず。

典座教訓

莆菜羹とは菜っ葉汁、頭乳羹は牛乳入りの上等な汁を表します。

例え、質素な菜っ葉汁を作るときも、嫌だなぁと粗末に思う心を持たず、例え、すごく貴重な牛乳入りの汁を作るときも、それを特別扱いしてはいけません。食材や料理に上等も粗末もないのだから、質素な食べ物も賎しんだり軽んじたりすることなく、上等な食材に対して自然と丁寧に扱うのと同じような心持ちで扱う必要がある。という内容です。


例え直売所で採れたてのとうもろこしが買えた時も、例え忙しさで冷蔵庫で寝かせてしまったシナシナのほうれん草と目があった時も。

食材の状態に心を左右されず、感謝の気持ちを込めて丁寧に、絶対捨てずに「おいしい」料理にすること。


これが、私の使命であり、みなさんに届けたい一番の思いです。


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