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コアキナイゼミは、「諦めたくないことに挑戦する場所」|【わたしのコアキナイ】0期_石川峻さん

こんにちは。コアキナイ編集部のみるです。

コアキナイとは、その人がその人である限り変わることのない、”らしさ”ありきな(パーソナリティーアウトな)”やくどころ”を得られる人を増やしたい。という想いから「コアキナイにあふれる社会を構想し、具現化する」というミッションの元で始まったプロジェクトです。

コアキナイゼミは、それぞれの“らしさ”の言語化からはじまり、4ヶ月間で自身のコアキナイを立ち上げるラーニングコミュニティです。

そんなコアキナイゼミの受講生に迫る連載企画、わたしのコアキナイ。今回は、コアキナイゼミを卒業した石川峻(いしかわしゅん)さんにお話を伺いました。

前回のわたしのコアキナイはこちら!

コアキナイゼミ 0期卒業 (2020年5月〜10月)
石川 峻(いしかわ・しゅん) コアキナイゼミ講師
中学3年生の頃にギターを弾き始めてから、ずっと音楽に夢中。
「世の中に新しい学びを作る」をゴールに掲げる (株)a.school に新卒入社。
個人のコアキナイとしてあなたレコード主催。
好きな言葉は、「ドブネズミみたいに美しくなりたい」

わたしのコアキナイ_「あなたレコード」とは

「たった一曲で人生をドラマに」テーマソング作曲サービス。しゅんさんが一対一でクライアントにインタビューをして、その内容を元に作詞作曲をする。さらに、インタビュー内容と曲の解説を、曲とセットで提供している。

夢を諦めたことで生まれた、新しい表現のカタチ


ーーコアキナイを始めたきっかけは何ですか?

当時は、コーチングスクールの卒業生だけが住めるシェアハウス「はぐくむハウス」に住んでいて、当たり前のように住人同士で毎日対話していたから、自然と内省する機会が多くて。いつのまにか、自分のやりたいことがクリアになったんだよね。

やりたいことがクリアになったのはよかったけど、自分にはそれを実現するやり方がわからない、ということを自覚するようになって。ずっと悩んでいた。

コアキナイゼミでは、起業経験がない自分が安心して挑戦できる事業の作り方を知ることができた。当時の自分にぴったりだったんだよね。

当時住んでいたシェアハウスの同郷人が、「アパナマサラ」というコアキナイを営んでいることを知ったことがきっかけで、コアキナイに興味を持ったんだよね。

ーーコアキナイゼミを受講する中で大変だったことはありますか?

どれだけ忙しくても課題をしっかりとこなすこと。当時は新卒2年目で、スタッフが4〜5名の規模の小さいベンチャーで働いていて、仕事がすごく大変だった。しかも、コロナ禍の影響で緊急事態宣言が出たばかりの時期で、リモートワークへの切り替えやトラブル対応などなど、結構大変で…。

ーーフルタイムで仕事しながらコアキナイも…って大変ですよね。

仕事が大変な時期だったとしても、課題をしっかりこなせたのは、ゼミに「もくもく会」があったおかげなんだよね。黙々(もくもく)と作業する会、略してもくもく会。講師とゼミ生が集まっておしゃべりしたり、課題の相談をしながら作業を進めることができるから、1人でうんうん悩みながら作業するよりずっと効率がよくて。

平日は仕事、日曜日の午前中はコアキナイ、とメリハリをつけることによって仕事の大変さを言い訳にせず、課題をこなす習慣をつくっていた。

ーー他にコアキナイをつくる上で大変だったことはありますか?

コアキナイとして具体的に何をするかを決めること。やりたいことは沢山あるし、作るコアキナイの案を書き出すワークではもの凄い数の候補が出てきて、どうしようと頭を抱えた。

そんな中、自身のこれまでの人生を振り返るワークをしている最中に、音楽の道で生きていくことを諦めたことが、一番の悔しさに繋がっているということに気づいたんだよね。

音楽でメシを食うことを諦めた自分が、音楽で稼いでみようじゃないかと。

しゅんさんが音楽の道で生きていこうと決心し、活動していたバンド。
現在、バンドは解散している。

必要なのは勇気じゃなくて安心だった


ーー人生で一度諦めたことにもう一度チャレンジするって、言葉で言うほど簡単なことじゃないですよね。いわゆる「起業」とは違う勇気が必要なことだと感じます…

そうだね。諦めずに活動を続けているバンドの楽曲を聴いて、「どうしてあの時、自分は音楽の道を諦めてしまったのだろう?」と思うことは今でもある。

あとは、やっぱり当時一緒に住んでいたシェアハウスのメンバーがつたない曲をいいね!って言ってくれたり、活動が始まる前から応援してくれていたことは大きかったかもしれない。

ーーそこから生まれたのが「あなたレコード」なんですね。改めて「あなたレコード」がどんなサービスなのか教えてもらっていいですか?

あなたレコードはテーマソング屋さんです。お客さんへのインタビューを通して、人生を象徴するテーマを言語化して歌詞にする。お客さんに歌詞を響かせるために最適なメロディ、コードを選んで一曲にまとめます。

さらに、曲とセットで楽曲解説noteを提供しています。楽曲解説noteでは、なぜこの歌詞にしたのか、なぜこのメロディを選択したのか、解説しています。自分の伝えたい想いがお客さんにわかりやすくなるようにしています。

ーー音楽で稼ぐと言ってもやり方は色々あるかなと思うんですけれど、なぜ「テーマソング屋さん」だったんですか?

実は、今だから言えるんですけど、自分の楽曲にあまり自信がなかったんですよね。作曲はプロとしてやったことは一度もなかったし、歌うことに自信がなかった。だけど、これまで培ってきた対話の技術を組み合わせて一つのサービスをつくれば、自信を持ってコアキナイができるなと思って。当時の自分にとってはテーマソング屋さんが等身大の自己表現だったんです。

ーーなるほど。ちなみに、曲はどのように作られるのですか?

曲が思いつくまでにかかる期間が1ヶ月くらいで、思いついた後に出来上がるまでにかかる時間が大体30分

曲を作り始めるまでの1ヶ月間は、インタビューした時に感じたことを言葉にしていくための時間であり、腹落ちしなかった言葉を噛み砕く時間。

インタビューで聞いた言葉の意味以上にお客さんから伝えたいことがあったとしたら、それはどんなメッセージであったのかを想像する。お客さんの言葉を心の奥底で発酵させるんだよね。次第に、お客さんのインタビューから1つのメッセージが立ち上がってくる。

楽曲を通して伝えたいメッセージが浮かび上がってくるまでは、辛抱強く待たないといけない。曲は積極的に作りにいくものではなく、自然と出来上がるものだと思う。義務感で焦って曲を作ろうとすると、相手のらしさが曲に出てこない。

曲を作り始めてからは、1ヶ月の間に浮かび上がってきた言葉や音、メロディーを組み合わせる作業だから、すぐに完成するんだよね。

ゼミ講師の嶋田で納品した楽曲。
有楽町で営む小さなバーのテーマソングの作曲依頼だった。

ーー「あなたレコード」の立ち上げで特に苦労したことはありますか?

やっぱり値決めだね。自分のサービスに値段をつけて提供することにためらってしまう。お金は悪いものでも、汚いものでもないんだけれどね。

最初は値段を安くしようとしていたけれど、講師とゼミ同期に散々値上げしようと言われた結果、個人に対して15,000円、団体に対して30,000円の価格設定に落ち着いた。

お金を払ってもらうことに対しての恐れを乗り越えたことが、印象的な体験になっているよ。

コアキナイを体験したからこそ広がる未来


ーー今後の展開で考えていることはありますか?

あなたレコードは、楽曲提供サービスとして8回ほど制作していて。楽曲だけじゃなく、映像を作ってくれる人とコラボしてミュージックビデオも何本か作ったり。

活動していくうちに、録音した音源を提供するよりも、直接、生演奏で届けたいという気持ちが強くなって。

それから楽曲提供スタイルからライブスタイルに形態を変えて、ライブイベントを主催したりイベント出演をメインに活動しています。

PORTOフェスでのライブ後の一枚。
コアキナイガレージでのワンマンライブの様子。


ーーこれからの「あなたレコード」も楽しみですね!

「あなたレコード」はこれからもゆるゆると続けていこうと思っています。

先日、自分の作ってきた歌詞や詩を集めた個展を開催しました!今は詩集をつくろうと計画中です。
「選ばれなかった僕たちへ」1月28日 @あスタジオ(上野・秋葉原)

さらに実は、昨年から「カラカル」というバンドを組んで活動を始めました!
先日曲のレコーディングが終了して、今年はライブも開催する予定です。

「カラカル」
しゅんさんは、ドラムと作詞作曲編曲を担当。


ーー最後に、どのような人にコアキナイゼミを受けてほしいと思うか教えてください!

なんとなくやりたいことがあるのだけど、それをどうやって形にしたらいいか分からない人。もしくは、やりたいことがあるのに自信がなくてできない人

学生も社会人も、日々目の前のことに忙しい。だから、緊急度が高いやるべきことに精一杯になる。反対に、緊急度は低いけれど人生にとっての重要度は高いことを後回しにしてしまいがちなんじゃないかな。そんな人たちに、隔週3時間、無理ないペースでできるコアキナイゼミに参加して、緊急ではないけれど、自分にとって重要なことに挑戦してほしい

✍️ ✍️ ✍️


■あとがき

誰かの本音や人生を一つのテーマソングにして提供する、しゅんさんのコアキナイ「あなたレコード」。

その誕生の背景には、心の根底にある本音への気づきや、安心して挑戦できる場や人の存在がありました。

現在、しゅんさんはコアキナイゼミ講師として、ゼミ受講生のコアキナイを立ち上げる伴走をしています。

この記事が、挑戦したいことや抱いている願いに少しでも思いを馳せるきっかけとなれば嬉しいです。


■コアキナイゼミの第6期を開講します!

「コアキナイ」とは、“小さな商い“という意味での「小商」と、“個性(らしさ)を活かした商い“という意味での「個商」という2つの意味をかけ合わせた造語です。

そして「コアキナイゼミ」とは、それぞれが自分のコアキナイを立ち上げるために開講している少人数講座です。

コアキナイをつくることや、自分自身にとっての自然なやくどころを見つけることに興味のある方、ご参加をお待ちしております。


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