つなぐ


自分の思うことは、言葉はもちろん、文章にするのすら難しい。noteを作ったはいいものの、なかなか最初の一歩を踏み出せないでいる。

でも今日は一歩進んでnoteを書いてみようと思う。お風呂上がり、ドライヤーで髪を乾かしながらふと思ったこと。

私は両親がケンカをしているところを、今まで片手で数えられるほどしか見たことがない。日々の暮らしの中でちょっとした言い合いをしていることはよくあるけれど。そしてたとえケンカをしたとしても、次の日には絶対に元通りになっている。

だから小さい頃の私は、両親は互いを好きでいると信じて疑わなかった。私の前で特に互いを好きだという気持ちを表現することもなかったけれど、それは私がいる前では恥ずかしいからで、そうしているところを私が見ていないだけなんだと思っていた。

でも最近は言い合いの数が格段に増えた。母は父がいないところで、私に父の文句を言う。父は母がいないところで、私に母の文句を言う。

結婚記念日を祝ってもそんなに嬉しそうではないし、互いに何かを話すわけでもない。

いつのまにか私の認識は、両親は互いのことが嫌いなんだというものに変わっていた。
今は1/3が離婚だとか、熟年離婚だとかいう話をよく聞く。両親もそうなってもおかしくはないと思った。でもそんな気配はない。何故か。

それは兄弟がいるからではないか?

もしも子どもが私一人だったら。兄弟が健常者だったら。両親は子どもが独立した時点で離婚する典型的な夫婦だと思う。

でも兄弟がいるから、私に負担をかけないよう、夫婦で生活の支援をする。働ける場所を探す。帰ってくる場所をつくる。家を遺す。
夫婦どちらかに押し付けることはなく、この家族の形を崩さない。


私は家族はいつまでも4人であってほしいと思う。たとえ仲が良くなくても、一緒にいて楽しい瞬間がある。その瞬間が、両親の人生の最後まであってほしいと思う。私と兄弟の人生にできるだけたくさんあってほしいと思う。


そんな私の、私自身ではどうすることもできない願いを、叶えてくれたのが兄弟なんだと思う。


きっと兄弟は、この家族を選んで生まれてきてくれたんだ。この家族を繋いでくれる天使なんだ。


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