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日本のどこかにいる女子大生。ダウン症の兄弟が1人。知り合いには打ち明けられない「きょう…

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日本のどこかにいる女子大生。ダウン症の兄弟が1人。知り合いには打ち明けられない「きょうだい」の思いを誰かと共有したくて、はじめました。

最近の記事

愛能う限り 『母性』を通して

昨年の秋、母と公開直後の映画『母性』を観に行った。 その時はなかなか話が飲み込めず、娘よりも母を愛し続けるルミ子を恐ろしいと思うだけだった。 でも物語の最後、清佳が「女には母と娘の2種類いる。いつまでも誰かの娘でいたい人間もいる」と言っていて、その時だけは「私も娘でいたい人間かもしれない」と思い、ちょっとだけ怖かった。 今日、母性の原作、湊かなえの小説を読み切った。 2回この物語に向き合って気付いたことがある。ルミ子にとっての母親は、私にとっての家族と同じだということ。 自

    • 誰のため?

      常に自分よりも優先すべき人がいる環境で生きてきた私には、自分のために生きるというのがよくわからなかった。 いや、もしかしたら今もよくわかっていないのかも。 人を喜ばせるのは大好き。特別な人の特別な日には、必ずサプライズを考える。 人に物を貸す、手伝う、頼られる。全部得意。 任せられたことはとことんやる。多少睡眠時間や自分の時間を削っても。 全部全部、人のため。人の笑顔と「ありがとう」の言葉だけで、どこまでもがんばれた。 でも、それって人のためじゃなくて、「人の笑顔

      • つなぐ

        自分の思うことは、言葉はもちろん、文章にするのすら難しい。noteを作ったはいいものの、なかなか最初の一歩を踏み出せないでいる。 でも今日は一歩進んでnoteを書いてみようと思う。お風呂上がり、ドライヤーで髪を乾かしながらふと思ったこと。 私は両親がケンカをしているところを、今まで片手で数えられるほどしか見たことがない。日々の暮らしの中でちょっとした言い合いをしていることはよくあるけれど。そしてたとえケンカをしたとしても、次の日には絶対に元通りになっている。 だから小さ

        • はじめまして。

          はじめまして、こんにちは。 私はきょうだい児です。兄弟はダウン症。2人兄弟で私は長女。大学に通い、夢を追いかけながら日々がんばって生きています。 自分はとても恵まれているなぁと思いながらも、抱えてるものはあるし本当は悩みだってある。でもそれは家族はもちろん、友だちにも恋人にも打ち明けられなかった。話したところで困らせちゃうだけだからね。 心が押しつぶされそうになる時、言葉にすることで少し楽になるかな、と思って。どうせなら同じような悩みを抱えている人を見つけたり、見つけてもら

        愛能う限り 『母性』を通して