30を過ぎてから1年でTOEICスコア300点以上上げた方法と教材書評

30代のソフトウェアエンジニアをやっています。
思い立って1年ちょっとぐらい英語を勉強してみたところ、学生時代の最高点から300点以上スコアを上げることができました。

以下は、その後もちまちまと勉強し続けて、2年弱ぐらい経って受けた TOEIC のスコアです。

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なぜ英語を勉強し始めたのか?
どうやって勉強したのか?
教材には何を使ったのか?

といったことについてまとめました。

経歴

生まれは北陸の片田舎で、地元の高専に進学、地元の大学に編入して大学院まで出て、就職して関西でソフトウェアエンジニアです。

高専からの編入だとセンター試験は無く、編入試験に英語はあるけどそんなに重視されなかったり、そもそも高専も英語に力入れてなかったりなので、高専生の英語力はクソな場合が多いです(要出典)

私もそんな中の1人で、赤点ではないものの特に優秀でもなく、大学に進学したらもう使うことは無いだろうと思ってました。

大学で研究室に配属されると、教授がやたらと英語を推す人で、毎週英語の論文の輪講をやらされたんですが、だいたい翻訳サイトに突っ込んでちょっと手直ししておしまい。訳がおかしいし、本文読んでもよくわからないところは「ちょっと何を指してるのかわからないですね」とか適当なことを言っておくと、教授が勝手に解釈してくれたのでそんな程度にしかやってませんでした。
まぁ、よく見る単語は多少わかるようになったかな?ぐらい。

そんな、人生で一番英語に触れていた大学時代、就活前に試しに受けてみた TOEIC の点数は500点でした。キリが良かったから覚えてます。
TOEIC の平均はだいたいいつも 580点程度なので、平均以下です。

英語に関わらない仕事をしようと心に決めた瞬間でした。

TOEIC 900点ってどれくらいの英語力?

TOEIC 900点超えるような人は英語ペラペラだし、映画も字幕なしで余裕・・・そんな風に考えていた時期が俺にもありました。

やっているうちに気付いたのですが、TOEIC はあくまで英語の基礎力の確認にしかなりません。
つまり、英語ができない人はみんな点数は低いし、英語がペラペラな人はみんな満点近いけれど、点数が高いからと言ってペラペラではありません。
TOEIC の点数が上がれば上がるほど、あー・・・こんなもんかー・・・ってなりました。
ついでに、いわゆる TOEIC はリスニングとリーディングしか見ないので、TOEIC の勉強をいくらしても話せるようにはなりません。

なので、私が字幕なしで映画を見ても「わー、やっぱりハリウッドは CG がすごーい」的な感想にしかならない予感がします。

何故か。
まず圧倒的に語彙が足りません。
TOEIC に出てくる単語なんてたかがしれてる上、ビジネスを想定したものが多いので日常会話をするにはしんどいです。口語とかスラングも全然わからない。

あとは、TOEIC の方がキレイな発音で、こちらが聞くことを想定した速さで話してくれますが、映画ではそんなことお構いなく TOEIC より全然速くしゃべります。
ただ、字幕があれば、どういうことを言うのか予想ができるのである程度聞き取れたりはします。

日本語で言うなら、ある程度日本語を勉強した人でも、シン・ゴジラを字幕なしで見たら、めっちゃ早口だし、単語全然わからんし、なんか電車が爆発してるし、ゴジラの口に何か突っ込んでたら何故か勝手に凍ったみたいな感想になるんじゃないでしょうか。そんな感じです。

Google や Apple の製品発表会だったり、TED とかトランプ大統領の演説なんかは結構聞きやすいです。聞き手に伝えようとわかりやすく、丁寧に話してくれるので。

製品発表会とか改めて聞いてると、「こいつらみんな I'm excited って言ってんな」とか、「どんだけ incredible と fantastic って言うねん」っていうのを感じることができます。

Reading でいうと、仕事に関係する分野の英語やニュース記事なら全然読めるくらいにはなります。
まぁ前述したとおり語彙は足りていないので、わからない単語はちょいちょいあるけれど、その単語の意味だけ調べたら読めたり、そもそもこれ副詞だから読み飛ばしてもそんな影響ないわとかそんな感じで読めます。

ときどき、関係詞とか接続詞がいくつも並んでるような文があって、どれがどこにかかって、どれとどれが接続しているのかよくわからなくなって、メモ帳にコピペして文章を分解するみたいなことはあります。

そんな感じで、速くはないが読めはする、ちょいちょいパッと見でよくわからないことはある、流し読みで理解できるには程遠い、みたいな感じです。

英語を勉強する意味

さて、前述したように、900点近い点数があっても、全然ペラペラにはなりません。
京都にいるとちょいちょい通りすがり外国人に道を聞かれますが、カオナシみたいに「アッ…アッ……」ってしどろもどろになります。

しかし、それでも私は英語を勉強することをおススメします。
だって、TOEIC が900点って言うと、なんだかすごい人に見えません?

特に日本だと、めちゃくちゃ英語できるように思われて、実際より過剰に高い評価を(勝手に)得られます。

英語はまぁ、このご時世、できなくても困ることなんてほとんどないわけですが、仕事だろうと海外旅行だろうと役に立つし、会社が潰れたり辞めたりしても役に立つ、相当に汎用性と実用性とコスパの高いスキルだと思います。

今の仕事、あなたと同じくらい、あるいはそれ以上優秀な人はどれくらいいますか?
その中で、英語が得意な人はどれくらいくらいいますか?
1つの分野でのスペシャリストは多いですが、2つの分野に秀でている人となると相当に少なくなります。
そこまでいかずとも、2つの分野である程度できる人というだけで、かなり限られてきます。

英語は2つ目の分野として汎用性が高いですし、後述しますが750~800点程度なら割とすぐに取れるようになります。そして、これぐらいでも割と「英語できる人」として見られるのでコスパがよいです。

かけた費用

内訳は最後にまとめますが、トータルで約40000円です。

1年で40000円。1か月あたり約3333円です。
某駅前留学の英会話教室でも月10000円~なので、その1/3です。

4万円のうち25000円は、スキマ時間にスマホで勉強するために契約したスタディサプリ 12ヶ月コースなので、短期決戦で挑む方や、別のものを使う人の場合はもっと安くなります。

ちなみに、あとで詳しく書きますが、スタディサプリの TOEIC 対策コースは初心者~中上級者まで割と幅広く使えるのでよかったです。
欠点を言うなら、桐谷美玲は出てこないってことですかね。

勉強方法

最初、勉強方法を調べていた時、どこぞのページには800点取るには1000時間勉強すればよいと書かれていて、1年で達成しようと思ったら1日3時間勉強すればよいと書かれてました。
ぶっちゃけそんなにやりたくない。

なので、当初は1年かけて700点を目標にして始めました。

メインの勉強時間は会社への行き帰りでした。主に電車やバスの待ち時間や乗ってる間です。往復で1日30分~40分くらい。
歩きながら勉強するのは危ないし難しいので、なるべく歩く時間の少ない移動手段に変えたり、車通りも人通りも少ないけど、歩道がやたら広い道があったので、そこを通りつつ Part2 の練習(選択肢を選ぶ数秒だけ画面を見ればよい)をやったり。
それに加えて、徒歩での移動中などは、なるべくリスニング教材で英語を聞くようにしてました。

あとは、平日早く帰った日や、週末に家でお風呂に入りながら1時間とか1時間半とか。
もともと風呂に本やらタブレットやら Switch やら持ち込んで長風呂するという OL みたいなことをちょいちょいやってたので、これの頻度を増やした感じです。
風呂だと眠くなることもないし、余計な誘惑も無くて結構捗るので、家族に「次待ってるんだけど!」と言われないならオススメです。

そんな感じでやっていたところ、だいたい半年ちょいで750点ぐらいになりました。勉強時間にして150時間ぐらい(+移動中に聞いてた英語)。

半年で150時間だと月25時間です。1日1時間も勉強してません。
平日は通勤中だけで1日3,40分勉強してるんで、それを考えると本当にヌルい勉強しかしてません。
拍子抜け。

その後も800点ちょいぐらいまではやった分だけスコアは伸びていきました。800点を超えたのは勉強時間にして220時間ぐらいだったかな?

1000時間とはなんだったのか。

ただ、これぐらいから点数の伸び方は悪くなってきます。

Listening はずっと英語聞いてるうちにある程度聞けるようになるし、最悪半分しか聞けなくても消去法で解けるのだけど、Reading は速さと正確性が同時に求められつつ、75分ずっと英語を読み続けることになるので結構しんどいです。
ぶっちゃけ、Reading で400点取るより Listening で 450点取る方が簡単でした。ていうか、Listening はそんなに力入れてやってたつもりはなかったものの、気付いたらなってました。

やってて気付きましたが、文法の勉強は超大事です。
スタディサプリの関先生も「英語はまず形から」って言ってます。

例えば、
We (    ) agreed with go with her.
の空欄に入る単語を考えるとき、主語は We, 動詞は ed で過去形になってるっぽい agreed、主語と動詞の間に入るのは副詞、となります。
選択肢を見て、副詞はだいたい 〇〇ly なので、〇〇ly が1つしかなかったら自動的に正解がこれだとわかります。
翻訳する必要も、単語の意味がわからなくても解けます。

実際の英語を読むときも、文の構造がわかると、どの単語に注目して、どの単語はわからなくても大筋の意味が取れるかがわかります。
なので、注目する単語だけ調べれば文のだいたいの意味がわかります。

なお、文法は大事ですが、未だに SVC は第何文型ですか?とか第4文型はどんなものですか?とかは全然覚えてません。そんなの無駄です。

副詞って何?形容詞って何?とかは、最初は「単語を修飾するやつ」ぐらいから始めて、勉強してくうちに違いも含めてわかっていくと思います。
私も最初はさっぱりでした。

S is (   ). ってなってたら SVC の形で、C は名詞か形容詞だから空欄にはこれ、みたいなのもやってるうちに自然と覚えました。そのうち感覚的にわかるようになります。
〇〇tion はだいたい名詞だし、〇〇ful は形容詞、〇〇ize だったら動詞だし、〇〇ly はだいたい副詞、みたいのもやってるうちに覚えます。

ちなみに、単語帳でひたすら単語を覚えるみたいな勉強はほぼやってません。
だって単調だし、ただただツラいだけなので。。。
実際、800点近くまでは一切やらなくていいと思います。必要な単語はやってるうちに勝手に覚えます。

ちなみに、別記事で今なら無料で使える英語学習サービスまとめてます。
中学・高校英語からやりなおすのに最適なので、ぜひどうぞ!

教材書評

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