事業拡大の鍵は成功事例の創出にある〜成功事例獲得一体型カスタマーサクセスのススメ〜
企業の課題をカスタマーサクセス起点で滑らかにするSuccess Goal Lab.代表の大竹健斗です。
大企業・ベンチャーでの営業、PM、CS、経営の経験を基に、事業や組織でよくある課題とその解決方法についてnoteで発信しています。
1. 事業拡大に悩む経営者のよくある悩みは売った後の対応ができていないから起こる
多くの経営者が事業拡大の際に直面する問題は、製品やサービスを売ることに重点を置きすぎて、その後の顧客との関係構築をおろそかにしている点にあります。営業の受注率が低くなる理由の一つとして、顧客が製品やサービスの価値を十分に理解できていないことが挙げられます。
また、既存顧客からの売上拡大が難しい理由も、製品利用・活用・定着のロードマップの提示と実行が十分に行われないため、顧客の満足度が低くなってしまうことも要因です。さらに、会社の認知が広がらないのも、成功事例や顧客の声を外部へと積極的に発信していないためです。
2. 実は事業拡大の悩みは成功事例獲得一体型のカスタマーサクセスで解決できる
成功事例の獲得とカスタマーサクセスを一体としたアプローチは、経営者が直面する上記の課題を解決するためには非常に効果的な手段となります。
このアプローチでは、顧客が製品やサービスを最大限に活用できるように支援する、カスタマーサクセスの役割を全うしながら、そこで得た成果を成功事例としてアウトプットし、次なる顧客の成功確率を高めるための成功事例獲得の役割として融合されます。
3. 消費者の購買心理は個人も法人も基本は同じ
消費者が製品やサービスを選ぶ際の心理は、個人であっても法人であっても基本的には変わりません。信頼できる情報源からの推薦や実績を重視し、リスクを回避しつつ自分たちにとって最良の製品やサービスを選びます。
個人消費者の購買心理
個人消費者は製品やサービスを選ぶ際、口コミやレビューを重視します。特に、実際に製品を使用した他の消費者からの意見は大きな影響力があります。消費者は口コミの数量、質、そして書いた人が信頼できるかどうかを確認してから購入を決定します。
また、性別や年齢、同じ悩みを持っているなど、自分の属性に近い人からの情報を得ることが可能なため、失敗したくないという心理を持っている消費者にとっては、口コミは貴重な情報源なのです。
法人の購買心理
法人の場合も基本的な心理は同じですが、成功事例が非常に重要な役割を果たします。法人は製品やサービスを導入する際、成功実績のある他の企業の例を参考にします。
会社の規模や業界、導入を検討している課題は法人によって様々なため、ホームページに掲載されている商品情報のみではイメージが足らず、投資(購買)決定がしにくいのです。
そのため、導入社数、導入事例の具体性と効果、そして競合やベンチマークしている企業が掲載されているかどうかがチェックポイントとなります。
4. 法人特有の調達ルール
法人の購買プロセスは、個人消費者とは異なり、特有の調達ルールが存在します。これらのルールは、企業が賢明な投資決定を下すために設けられており、成功事例がこれらのプロセスをスムーズに進める助けとなることが多いです。
法人で導入を行う場合は、部門にとって適切なのか、そして商品に投資した以上の貢献(売り上げ)が見込めるかが重要です。
一人では決めない(複数のステークホルダーがいる)
多くの企業では、大きな購入や契約には複数のステークホルダーの協議と承認が必要です。これはリスクを分散し、よりバランスの取れた決定を下すためです。
成功事例はこのプロセスを支援するための有力なツールとなります。実際に同じ業界の他社が同じ製品やサービスを成功している事例を示すことで、ステークホルダーを納得させる材料となります。
競合の成功事例に倣う傾向がある
企業は通常、複数のベンダーからの提案を検討し、競合分析を行います。成功事例が豊富にある製品やサービスは、この段階で有利な位置に立つことができます。特に競合他社が既に採用している製品やサービスの事例があると、それを採用しないことのリスクを感じさせることができます。
また、自分たちのビジネスにフィットする製品であることが一目瞭然であるため、導入後に感じる不一致や不安さも購入以前に払拭されます。
5. 成功事例は法人担当者の購買プロセスを圧倒的に助ける
成功事例は、法人担当者が製品やサービスを選定する際の不確実性を軽減し、購買決定を迅速かつ正確に行う手助けをします。事例が提供する具体的な使用例や成功事例は、製品の機能やサービスの効果を直感的に理解するのに役立ち、購買プロセスをスムーズに進めることができます。
また、成功事例が豊富であることは、製品やサービスが広く受け入れられ、信頼性が高いことの証となります。
法人担当者は稟議を通すために、あらゆる準備をする必要がありますが、成功事例は重要な説得材料になるのです。
6. 成功事例がないことは、顧客を大事にしていないのと同義
成功事例が不足している、または全くない場合、これは顧客に対して製品やサービスに自信がない、あるいは顧客を大事にしていないというメッセージを送ってしまいます。顧客は自社の状況に適した解決策を求めており、成功事例が提供する「証拠」がないと、製品やサービスの価値を信じることが難しくなります。
そのため、商品そのものに魅力を感じていても、証拠がないと信用できず法人としては投資(購入)ができない場合があります。
7. 成功事例獲得をカスタマーサクセス部門が主導でやるべき理由
マーケ部門は新規顧客の獲得にリソースを割くため、既存顧客を題材にした事例獲得の優先度が低くなる傾向があります。また、既存顧客の一次情報は持っていないため解像度が低く、導入後の活用イメージを訴求できるコンテンツを作成することは意外と困難なのです。
CS部門は実働しながら事例獲得できるため、より効率的かつ質の高い事例を作成することができます。
CSでは、商品利用の継続を追いかけ、顧客と一緒に成功体験を積み上げます。そして顧客から直接、業務時間がどれくらい減ったか、どれくらい受注率が上がったかといった具体的な成功事例を入手できるため、潜在層にまで訴求可能な解像度の高いコンテンツを作ることが可能なのです。
8. カスタマーサクセス支援と成功事例獲得を一体としたサービス「FIRST PENGUIN」
カスタマーサクセスの役割を拡大し、顧客の成功体験を導入事例として獲得しマーケティングに活用するサービスがあります。それが「FIRST PENGUIN」です。このサービスは、単に顧客サポートを超えて、顧客の成功をビジネスの成功に直結させるための戦略的な取り組みを提供します。
弊社では具体的に、カスタマーサクセス部門の構築から成功事例獲得のためのKPI・KGIを一緒に作成・実行します。獲得したのちにインタビューライティングなどを行い、マーケティングに活用できるコンテンツの作成支援も行います。
9. FIRST PENGUINを活用して顧客心理と顧客購買プロセスをグリップしよう
FIRST PENGUINを活用することで、企業は顧客の心理と購買プロセスを深く理解し、その上で適切なコミュニケーションとサポートを提供することができます。成功事例を効果的に活用することで、企業は信頼性と説得力を高め、顧客の購買決定を後押しすることができるのです。
弊社では、顧客がサービスを導入してから如何に活用してもらい、ビジネス成果に繋げるかを起点にして顧客支援を行っています。CSの通常業務によるプロダクト活用支援をしながら成功事例の創出までを一体型で行い、既存顧客の成功事例を基に新規顧客の獲得にも貢献できる状態を実現します。
CSから既存事業を拡大していくノウハウ・オペレーション提供を得意としておりますので、お気軽にご相談ください。
本記事のまとめと当社のサービスについて
以上が「事業拡大の鍵は成功事例の創出にある〜成功事例獲得一体型カスタマーサクセスのススメ〜」の解説です。
最後に、当社のサービスについて触れておきたいと思います。私たちはカスタマーサクセスを起点とした事業開発・組織開発を行っています。経験に基づく独自フレームワークの提供、個人ではなくプロCSチームの提供、従業員の卒業支援制度を独自の強みとしています。お困りの際は気軽にご連絡ください!
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