「どのように」取り組むのか?:プランニング
以前の記事で取り上げた、認知機能のモデルであるPASS理論(プランニング、注意、同時処理、継次処理)の構成要素のうち、この記事ではプランニングについて簡単にご説明します。
※PASSという認知処理過程は、人間が考え、学習し、問題を解決するときに用いられるものです。これらの処理は読み、書き、算数といった学習に関わるだけでなく、車を運転したり、夕食を作ったりといった日常生活にも深く関与しています。
プランニングとは、どのような課題なのかを判断したり、課題に取り組む方法を選んだり、工夫したり、進行状況を確認したり、新しい方略を生み出したりする認知処理過程です。PASSの中でも最も重要だと考えられています。
具体的な例として、よく子どもに与えられる課題の一つの漢字学習で考えてみましょう。
漢字を覚えるためによく使われる方法には、漢字を何度も何度も書き連ねて、視覚的に、そして手の動きにその漢字の形態を刷り込むやり方(漢字ノート)があります。また、その漢字を使って例文を作ってみるという方法もよく見られます。
しかし、実際に漢字を覚える方法は他にもあります。
例えば、
何度も読んでみる
フラッシュカードを使う
漢字の成り立ちから覚えてみる などなど
こういった覚えるための方略は世の中にたくさんありますが、どの方法が一番覚えやすいのか、効果的な学習に繋がるかというのは、子どもによって違います。
また、その子ならではの自分に合った方法を編み出しても良いかもしれません。
上記の例では漢字学習を取り上げましたが、その他にも宿題や提出物を期限までに終えるためや筆算のルールに則って計算するため、文章読解のためなど、様々な学習の中でプランニングは求められます。いずれにおいても、成果を上げるためにプランニングが重要であることは言うまでもありません。
学習でも、仕事でも、成果を上げている身近な人を思い浮かべてみてください。
その人は、こんなことがうまくできているのではないでしょうか?
自分にとって適切なゴールを設定し、より良い方法を見つけ、うまくいっているかどうかをモニタリングし、必要に応じてプランを修正しつつ取り組んでいく。
DN-CASを用いてプランニングの能力を評価することで、適切な学びの方法を検討することが可能です。
KNOTでは学習の問題に対して、DN-CASを含めた評価パッケージ(テストバッテリー)を提供しています。さまざまな視点から丁寧に調べることで、本当の意味で個別化したサポートを実践することを目指しています。
もし、お子さまのことで関心があれば、適切な評価と支援がある場所を探してみてください。より良い将来のために今からできることが沢山あります。
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