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恋におちたら (サニーデイ・サービス)

ドラム日記 第2回

前回は、ドラムを始めるきっかけについて書きました。今回はいよいよ初レッスンです。

と言っても、最初のころは毎回いっぱいいっぱいでレッスンメモとっていなかったので、もはや記憶もゴチャゴチャですが、思い出しながら書きたいと思います。多少想い出補正かかっているかもしれませんがあしからず。

初回のレッスンは、スタジオ音楽館新宿西口店というところでした。オシゴト終わってからの、20:30という遅い時間。この辺来たことがないし、なんだか怖そうな人がいっぱい歩いているし、近くに墓地もあるし、こんないい歳して不安でいっぱいでした。

スタジオは、個人練習したり、バンド練習したり、録音したりするところです。
ちょっとしたライブやれるところもあります。売り出し中のアイドルがライブや握手会やっていることもあります。コロナ禍以降はよく配信ライブなんかもやっていますよね。
スタジオなんて、一回だけ職場の後輩くんと遊びで入ったことがあるだけだったし、初めてだらけでドキドキしたっけ。

でも、そんな不安やドキドキも、愛するお師匠さまのお顔を見たら吹き飛びました。不純な動機のパワーたるや!

そんな優しい優しいお師匠さまは、さぞかし基本の基本から丁寧にゆっくり教えてくれるんだろうなぁと想像していたのですが、、、。

実際、レッスン始めたばかりの数ヶ月は、えっ、もうそんなのやるの?の連続でした。

初回のこの日は、スティックの持ち方は丁寧に教えてくれました。
スティックは、なぜか友だちからもらった古ーいやつ持っていたのでそれを持っていきました。古いやつだと折れたりしないか心配でしたが、ぜんぜん平気でした。
ホントはいろいろな持ち方あるんだけれど、初心者はこうが良いって教え方でした。思えば左手がぜんぜん思うようにならないぞ!?と思った最初の時でした。
実際教わった内容は、ネタバレになっちゃうので書くのはやめておきますが、いかにチカラを抜いてスコーンと大きな良い音で叩けるかは、スティックの持ち方ひとつで大きく変わってくるので、とてもとても大事なんだと後で気づきました。我がお師匠さまはこういう基本にはウルサイのです。

でも、タイコやシンバルの種類なんかはだいたい知ってるよね?くらいな感じで、ほんとにさらーっと説明したくらいでした。まあライブキッズたちはそういうことは知っていることをお師匠さまももちろん知ってるし、それにそんな知識はいずれわかるだろうから、重要ではないのでしょう。

とりあえずタイコ思いっきり叩いてみましょう!が最初だったような気がします。ターーン!!ターーーン!!ううううんキモチーーー!!!

そして、3点ってなんでしょう?クイズ。ライブ行くと、リハの時にPAさんが「3点お願いしまーす」とか言ってるのを聞いたりします。これは知ってました。ライブキッズですから。

そして、もう、お決まり(?)の8ビートってわかるです。
言葉はもちろん普通によく聞くけど、具体的にどういうものかと聞かれるとわからないですよね。

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いちばんシンプルな8ビート

3点だけ使って、右手でチッチッチッチッてやりながら足と左手でドッタンドッタンやるやつです。最初の頭にジャーンってシンバル入れるとそれっぽくなります。

そんな、急に8ビート叩いてみろって……。
ほえええと思いながらやってみましたが、なぜだか、8ビートはすぐできました。もちろん音やタイミングや叩き方はめちゃくちゃだけど、とりあえず手足は動きました。やべ。楽しい、、、。

で、もっと思いっきり叩いていいのよ?と言われて、えっ、こんなに大きく叩いてるじゃーん!と思いましたが、ちょっと叩いてみますね、とお師匠さま。キターーーっ!!!
………。
うっひょーーーー!!!
真横で聴く音の大きさ、強さ、気持ち良さは、ライブで聴くそれとはまた違い、なんだか衝撃すぎて、すっげーーー!!かっけぇーーー!!となって鬼滅の伊之助みたいにほわほわしたのをまだ覚えています。
プロってすげえです。女性ドラマーなんていう失礼な呼び方はぜったいしてはならんです。

あとは、基本的なストロークの仕方。ストロークとは、スティックを振る動作のことですが、これまたとてもとても重要で、これによって速いテンポで叩くことや、タム回し(いろんなタイコを順番にトコトコダコダコドコドコって叩くやつ)で滑らかに移動すること、一定のテンポや強さで叩くこと、しっかり待つこと、といろんなことができるようになります。

特に手首をしっかり使うのは、初回から教えてもらった気がします。それくらい大事。手首しっかり使ってしなやかにストロークする。
なぜかはわかりませんが、ボクは手首柔らかくてとても良い、センスあるってめっちゃほめてくれたのはよく覚えてます。えっ、そうなの!?センスあるの!?

で、ある程度できそうって思ったのか、次からは練習曲をやりながら基礎を学んでいきましょう、となって、次回までに候補曲考えておいて、と言われました。

…えっ、もう終わり?

あまりにあっという間の55分で(スタジオは5分前には終えて片付けて出る準備しないといけないのです)体感的には15分くらいだったような気がします。いやーん、もっとやりたかった〜。

レッスン続けようかな?どうしようかな?とかぜんぜん考えてなかった気がします。

お師匠さまも「ドラムを始めてから基礎が身につくまでの1〜2ヶ月が結構大事で、慣れるまでレッスンは基本的には週一をオススメしている」とのことで、続けるかどうかみたいなことはまったく聞かず、次はいつにする?とばかり言ってきます。

いま思えば、お師匠さまは子ども相手にたくさんレッスンしてきたお方で、褒めてやる気にさせるのはお手の物なんだと思います。ボクもまんまとのせられたわけです。
でもお師匠さまから褒められるのって、すっごくうれしいんですよね、、、てへ。

そう、もうこの時点で、完全にドラムに恋してたんだと思います。サニーデイの曲が頭の中で流れてきたとかこないとか。
帰りの電車でずっとほわほわしてたのは内緒です。

で、気付けばもう、始めてから2年と4ヶ月も経っていました。なんだかまだついこの間の出来事のような気がします。

次回は、最初のレッスン曲、フジファブリックのサボテンレコードの話です。



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