20240106

 新年が明けたと思ったら、あっという間に週末である。とうに仕事始めは過ぎているので、余計に時間が経つのが早く感じる。能登半島地震があって世間が正月の雰囲気を呈していないことも関わっているのかもしれない。とは言え、日々の時間の総体が変化したわけではない。改めて、人間の認知というものはかくも適当なものだと思い知る。二〇二四年をできる限り良い年にしたいならば、ここが正念場の気もする。気になって、去年と同じ日の日記を読み返したのだが、ブックオフで本を買い、國分功一郎『暇と退屈の倫理学』と高原英理『詩歌探偵フラヌール』を同時に読んでいる感想を述べていた。去年と今のわたしの行動が全く変わり映えしていないことに驚いた。いまはボラーニョ『2666』と池田晶子『死とは何か』を同時に読んでいる。
 ひとまず、三月末の新人賞応募用の原稿を書いていることも同じである。ただ、こちらはスケジュール的に間に合わないかもしれない。リディア・デイヴィスを読んで、書くことに対するスタンスが変化したこともあり、書きながら、思い出しながら断章を積み重ねていくように書いているので終わりが見えないという実感がつきまとう。

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