20240211

 ZAZEN BOYS『らんど』を聴いている。昨年でNUMBER GIRLの再結成活動を停止し、向井秀徳が注力してきたバンドによる新譜は約一二年という長いインターバルを経て、新たなステージを迎えたと言っていいだろう。そういう側面を存分に見せた作品になっている。中でも「チャイコフスキーによろしく」や「ブルーサンダー」などナンバガばりのメロディアスな楽曲は、彼が昨年までの活動を如何なくザゼンへと引き継いだことを示している。さらに、「永遠少女」や「乱土」で垣間見せる向井独自の世界観に溢れた物語のような歌詞も凄い。「YAKIIMO」のポエトリーリーディングは確実に向井作品でも最高の詩情を称えていると言っても過言ではない。
 『キングスマン ゴールデンサークル』を観た。ずいぶん前に『キングスマン』を観た時の衝撃は今でも覚えている。特に最後のシーンはアクション映画史に残る名シーンだと思う。終り方も衝撃だったので、どういう理屈でハリーを再登場させるのか、ずっと気になっていた。冒頭の科学技術ごり押しのアクションから、バイオテロ、裏切り……とハリウッド脚本術の王道で展開するエンターテインメント作品としては純粋に楽しめた。たまにこういう作品は何も考えずに観れるのでいいと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?