見出し画像

カツオ風味?台湾麺。すり身揚げが乗ったスルメイカのとろみあんかけ・魷魚羹麺

台湾・台北にいた時、滞在先近くに好きな”イカのあんかけ台湾麺”の店が在った。屋台の様な素朴なお店。すり身あげが乗ったあんかけ麵。イカとカツオ節が効いている。魚酥Yú sūザクザクしたすり身あげに、じわーっとイカとカツオ節のスープがしみてゆく。きざみ香菜とバジルの香りの相性良。途中で黒酢を少し垂らしても美味しい。

画像1

     李記正客家魷魚羹  台北市中正區汀州路三段289號

カツオ節のルーツは東南アジア。台湾では日本統治時代よりかつお節が製造されているらしい。スリランカではモルディブフィッシュ(ハガツオが原料で、カビを使用せずに製造するカツオ節。浜辺で作っていた。)がよく使われたいたし、沖縄がカツオ節製造の起源という説もある。尖閣諸島には鰹節製造工場があったと外務省のウェブサイトに記載があります。では、台湾にも日本統治前からカツオ節が有ったのではなかろうか・・・想像してしまいます。ソウルフードである台湾麺線(とろみ煮込み細麺)もカツオ節が効いていますし・・・

日本では古代からカツオ節の原型の様な物を食していたらしく、古事記には堅魚 (かたうお)というものが記載されているそうです。奈良時代にはその堅魚を煮た料理 堅魚煎汁というスープを食していたようで、江戸時代の中期に燻製・熟成で仕上げる現在のカツオ節の姿になった様です。

とにかく、干したり燻したりして作られる魚食材は食欲をそそる。イタリア・ポルトガルの鱈の塩漬け発酵干物 Baccalà、Bacalhau,北欧のHaddockHaddockやBacalhauに、茹でたポテトを添えると優しい料理に仕上がります。

画像2

80度のミルクと水(1:1)で鯖の燻製にそっと火を入れる。茹でたて塩茹でポテトの上に、鯖と薄切りシャロットとトマトのレモンマリネをのせ、胡椒を効かせたヨーグルトとオリーブオイルを添える。

さておき、この台湾麵店 李記正客家魷魚羹の魷魚羹麺は、カツオ風味で優しく、食べるといつも京都三条駅前の、子供の頃から馴染みある きざみお揚げの あんかけうどんを思い出した。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?