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胃には優しく

久しぶりに親友と会った。でもそんな気がしない。毎日のようにLINEで話しているからだろうか。

今日の親友はピンクコーデだった。全体的に淡いピンクでまとめてあったのだが、それが彼女の肌によく映えていた。キラキラのネイルと、桜のネックレスもしていた。毎度思うことだが、本当に可愛い。

🍚🍵

さて本日のメインはお茶漬けを食べに行くことだ。親友はお茶漬けのために朝ごはんを抜いてきたらしい。なんてこった。少しお店を見て回った後、すぐにお茶漬け屋さんに入った。

いくら、見てごらん。お母さんだよ。

私も親友も同じメニューを頼んだ。なんだっけ。親子茶漬けだっけ。確かそんな名前だったと思う。

鮭と昆布の塩気がいい塩梅。楽しみにしていたいくらのプチプチ食感は、ご飯によってかき消されてしまった。ちょっと残念。

その後は親友が靴を見たいと言い出したので、スニーカーショップへ。4足も試し履きしていた。もともと私より身長の高い彼女だが、そのスニーカーは踵の高いものだった。頭1個分だった身長差が2個分になった。なんか悔しい。よく分からんけど悔しい。

👟

お次は100均へ。最初にSeria、その後にCanDo。CanDoは初めて行ったので、テンションが上がっていつもより色々なものを見て回った。それぞれのお店でジンベエザメのポーチとサボテンのボールペンを買った。

(ジンベエザメのポーチは何に使おうか決まっていなかったので帰宅してから妹にあげた)

お店を出て少し歩くと、世界のお茶フェアがやっているという看板が出ていた。目的地まで歩く。が、ない。もう終わってしまったのだろうか。ないならなんで看板を出したままにしておいたのだろうか。

終わってしまったものは仕方がないので、代わりにハンドメイド店を見ていくことにした。目に留まったのはハーバリウムの指輪。大きいのから中くらいのから小さいのまで、全て揃っていた。私はピンキーリングが欲しかったのだが、あいにく私の小指に合うサイズはなかった。

だが私は見つけたのだ。左手の薬指に合う指輪を。絵文字の黄色いお花(🌼)にそっくりだったその指輪。親友も「似合ってるじゃん」と褒めてくれた。即買った。

親友も欲しい指輪が見つかったようだ。彼女の細くて長い指によく似合った、赤いお花の指輪だった。

が、ここで事件が発生した。親友のお財布がないのだ。もしかしたらさっきのCanDoに置いてきたのかもしれない。慌てて電話をかけたが、なかなか繋がらない。

店員さんに事情を話し、ひとまず交番へ行った。落し物届けみたいものを作成するのだが、これが長かった。たぶん30分くらいかかった。中身は何が入っていたかとかブランドとか、色々細かいことを聞かれていた。

書類を作成した私たちはすぐさまCanDoへ戻った。店員さんに話すと、お客様センターへ案内してくれるのだという。ありますように。誰も親友のお財布を持ち帰っていませんように。そう祈りながら向かった。

👛

あった。一銭も抜かれていない状態で、親友のお財布は戻ってきた。よかった。マジでよかった。めっちゃ安心した。

親友はそこでもまた書類を提出し、私たちは大急ぎで先ほどのハンドメイド店に戻った。

💍

終わった。詰んだ。もうダメぽ。

ハンドメイド店は閉まっていた。よく見ると、他の店も片付け始めていた。でも店員さんはいた。少しだけ希望を持って、私たちは親友のお財布が戻ってきたことを報告した。

店員さんは笑いながら「それはよかった」と喜んでくれた。ねー、ホントよかったよねーと話している私たち。ふと見ると、店員さんが何かをゴソゴソ探している。なんだろか、なんだろか。

「これ…」と店員さんから渡されたものは、親友が欲しがっていたあの赤い花の指輪だった。わざわざ出してくれたのだ。もうお店を畳もうとしていたのに。ありがてぇ。ありがてぇ。

お礼を言ってからお代を払い、私たちは店員さんと別れた。次に向かう場所はお茶屋さんだ。

🍡🍵

そのお茶屋さんは、駅の地下にある。少し狭いが、今月は新茶が飲めるということでお客さんもたくさん並んでいた。

黄身餡入りの和菓子と新茶を選んだ。親友も同じものを頼んだ。

最後の茶道部ぶりに食べた和菓子は、やはり美味しかった。なんだろう、あの甘さは。ど甘いというわけでもない。でもしっかり甘くて、お茶の美味しさを引き立ててくれる。

一緒についてきた楊枝がめちゃくちゃキレの良いものだった。とにかくスパッと、綺麗に切れる。なんて美しい断面。写真は撮り忘れた。薄黄色の餡子が素敵だった。

選んだ新茶は甘めだった。もう少しお茶の苦味というか、香りというか。そういうものが欲しかったなと思う。新茶も5種類あったのだが、別のを選べばよかったなとちょっと後悔している。でもいいんだ。美味しかったもん。

お茶に始まりお茶に終わる。たまにはそんなのもいいじゃないか。