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良い写真には「ストーリー」があるのかもしれない
写真の良し悪しとはなんだろう。
スマホのカメラ性能が優れたおかげで、誰しもが簡単にきれいな写真を撮ることができるようになった。Instagramなんかでもすごくきれいな写真がいっぱいだ。
でもその中で人を魅了する写真とは一体なんなんだろう。
僕はその理由の一つに、写真のストーリー性があると感じている。
かれこれ僕はカメラを始めてから8年ほどになる。
写真を始めたきっかけはミーハーなもので、大学生時代に一眼レフが流行っていたからだ。当時は今ほどスマホのカメラ性能がよくない環境で、一眼レフで撮った写真はとても鮮明で綺麗に見えた。
カメラを持って外に出かければそれっぽいおしゃれな雰囲気も出るし。
カメラを買ったばかりの頃は、思い出に残したいシーンや、「これいいなぁ」と思った瞬間をとにかくたくさん撮った。
時間が経ってから見てみると、よくわからない写真もたくさんあるけど、時間がたった今でもこの写真いいなって思うものもある。
この写真はその一枚だ。端から見るとただの桜の写真だけど、僕にはこの写真を撮ったときの記憶が割と鮮明に残っている。
実家で飼っていた犬の散歩をしていた時、ふと目に入った桜がきれいに咲いていて、「お、桜咲いてるぞ」と思ってなんとなく撮った写真。
その時の朝の静かな空気感や、前日からの雨上がりで少し肌寒かったことなど、7年程たった今でも思い出せる。
この写真を撮った時の空気感や肌寒さを含めて、僕はこの写真をいいなと思うのだろう。
もしこの空気感や肌寒さなど撮った時の背景を見る人達に伝えることができれば、僕が抱くいいなの気持ちを共有できるかもしれない。
共有の方法はなんだっていい。今みたいに文章で伝えたり、朝や雨上がりの写真を組み合わせるのも一つの手だと思う。僕たちが普段いいなと思える写真には、その写真の背景が見えたり感じられたりすることが多いんじゃないだろうか。
普段いいなと思う写真をなんとなくの感覚で見ているけど、あえて意識して言語化してみれば、そのいいなの中には写真からストーリー性が伝わってくるものが多いような気がする。
なんてことを思いながら写真を見ていくと、いつもと違った見え方が出来るかもしれない。
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