近石涼 スペシャルインタビュー[前編]
KML特別インタビュー第三弾は シンガーソングライターの 近石涼 さん。
ライブハウスを中心に活動。
また『カラオケ★バトル』『ハモネプリーグ』、そしてRADWIMPSのコーラス隊として『MUSIC STATION』などテレビ出演も数多く経験。最近では、関西最大級のコンテスト eo Music Try 19/20 で準グランプリを獲得した。
Kobe Music LOUNGEにはvol.1から継続して出演して頂いている。
自分から出たもので人を感動させる、
そういう存在になりたい
ー歌を始めたきっかけを教えてください!
幼稚園の頃から歌うのはずっと好きで、中学生の時はサッカーをしながらも「いつか歌手になってやろう」と思っていました。当時は恥ずかしくて言えなかったんですけど(笑)。それから高校でギターを始めるとバンドに誘われるようにもなりました。それでそのバンドの動画を上げるためにYouTubeを始めたんですけど、ここに弾き語りも載せたらいいんじゃないかって思ってどんどんアップするようになりました。そうしたら色んな人に聴いてもらえて、全国の知らない人が「めっちゃ良いですね!」みたいなコメントをくれたりして…
ー100万回再生を超えるものもありましたね。
そうですね。最近でいういわゆる「バズる」みたいな。
(当時)色んな曲をカバーしていたんですけど、ある時に「カバーじゃあかんな」と思ったんです。(カバーした動画を上げて)「良いね」「似ているね」って言われても、それは自分が評価されているわけじゃない、作った人が凄いだけだって思ったんです。自分から出たもので人を感動させる、そういう存在になりたいと思いました。
ー曲作りはどんな風にされていますか?
これだけは正解がどこにあるのかわからないまま作り続けています。昔の(自分の)曲を聴き直したら「クソみたいな曲作りやがって」って思ったら次の曲は「案外ええやんけ」って思ったりするし、「完成したら今までで一番良い曲になるんじゃないか」と思いながら作ったらそうでもなかったりするからなかなか難しい。でも誰かに向けて作った曲であったり、思い出深いものとか、明確に伝えたい人がいて作った曲は今でも歌い続けているし、自分にとっても良い曲になったなって思っています。そういう曲を作っていきたいですね。
ー作風に変化はありますか?
すごく変わっていますね。同じような曲は作りたくなくて、例えば30分間のライブをする中で、曲と曲を混同して欲しくないんです。「『あの曲』がよかったよ」って言ってもらえるようにはしたいです。
でもその反面、イントロや曲のさわりを聴いただけで近石涼やなってわかるような部分も確立したいとも思っていて。そういうことも今は勉強しています。
ー近石さんはギターのイメージがありましたが、最近はピアノも演奏されていますね。
そうなんです。実はピアノの方が演奏歴は長くて、物心ついた頃から母親に教えられてはいたので指は動くんです。ただ曲を作るとなるとまた違う技術が必要なので、今はそれが苦戦しているところです…。ピアノとギターって曲作りでも全然違うんです。でもピアノを通して音楽の見方が変わっていくのは凄く楽しいことでもあります。
ピアノって良いなと改めて思っています。高い音から低い音まで、鳴らせる音の幅が広いし、なにより音が綺麗ですし。だからギターに縛られることはないなと思います。音楽を知る、音楽を作るうえで色んな楽器に触れた方が、自分の音楽の幅が出るなと思いますね。
ーでは今後はピアノ曲も増えていきますか?
増えますね。今は(ピアノ曲の)『寂しさは夜のせい』という曲があるんですが、これからああいう落ち着いた雰囲気の曲が数曲できる予定です。というのも今まで僕は、大きい声で歌った方が届くと思っていたんです。でも案外そうでもないっていうことに最近気づきました。小さい声でも良いものは良いなと。
歌うことしかない
ーご自身の中でも色んな変化があるようですが、先日『eo Music Try 19/20』(注1)にて見事、準グランプリを受賞されましたね。おめでとうございます!終えてみて率直にいかがでしたか?
(注1:音楽で世界に挑戦(=Try)する、関西で活動しているすべてのアーティストを対象にした音楽コンテスト。歴代受賞者にはヤバいTシャツ屋さん、KANA-BOONなど)
ありがとうございます‼
一次審査を通過すると次が一般の方の投票で、期間が一ヶ月くらいあるんです。その間は本当にあちこち足を使ってめぐって、今までお世話になった人に「投票お願いします!」って言ってまわりました。
そのおかげで通過はできましたが、僕はその時(投票審査の期間)から4ヶ月後の決勝の舞台で「おれはピアノもあるよ」っていうのを見せてやろうと思い、一日9時間練習していました(笑)。
ー凄い練習量ですね…。本番の決勝は初めてのバンド編成でしたね。
2月の決勝のライブへの進出が12月に決まってからバンドでやろうって思っていたので、そこから声をかけさせていただきました。前グランプリの元『ソウルズ』の青木龍哉さん、神戸で大活躍『ワタナベフラワー』のイクローさん、『サーカスフォーカス』のichiさん、『nayuta』のきよしさんっていう豪華メンバーに協力していただきました。
ー近石さん自らお声がけされたのですか?
いえ、以前にTwitterでサポートメンバーの募集を呼びかけた時に、イクローさんから思いもよらず連絡いただいて、そこからよくしていただいていました。毎年開催しているワタナベフラワー主催の『神戸ストラット』っていうイベントが3月にあって、僕も出演予定でしたが残念ながら中止になってしまいました…。
ーそれもコロナの影響ですよね、残念です。eo Music Tryを終えてみて活動に変化はありましたか?
審査員や出演者の方を含め色んな人と繋がりができたのは凄く大きいと思いますが、ここからコツコツとやっていくことが大事だと思っています。シンガーソングライターは一人で歌っていますけど、一人ではそれ以外何もできないので…。
ー先ほどもイベントが中止になったというお話もありました。今回の『Kobe Music LOUNGE vol.3』もこのようなかたちにはなってしまいましたが、近石さんはこの状況に対して何か思われることはありますか?
ライブハウスやイベントを開催されている方は本当に大変だと思います。ただ僕たち(ミュージシャンなど)にとって、みんなが休校や外出自粛で時間が空いたりしている今は、逆に(自分たちの音楽を)聴いてもらえるチャンスでもあると思っています。僕もライブは無くなったけど、今は根詰めて制作活動をするしかないですね。
ーピンチをチャンスに…ですね!
はい、社会の問題が起きた時にシンガーソングライターという人たちに何ができるかと言われたら、もう歌うことしかないと思います。例えば記者の方たちがその現状を伝えるために写真を撮ることのように、僕たちは歌を作ってそれを発信することしかないですね。
近石涼 スペシャルインタビュー[後編]へ続く
2020年5月4日 公開予定!
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Writer 安楽悠作 https://twitter.com/luckyousuck
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Photographer きょん https://www.instagram.com/ajisai.mm/
Interviewer NAOYA KOTARI https://twitter.com/n_ohyeah
場所 James BLUES LAND https://www.kobe-james.com/
Kobe Music LOUNGE https://twitter.com/musickobe
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