利根川花火大会参戦記

こんにちは。

昨日利根川花火大会に参戦してきたので、それについて記そうと思う。

1.きっかけ


まず、この夏に本当にイベントがなかった。また別の記事で書こうと思うが、研究発表や論文などで慌てふためいていた。特に遠方に出かけるなんてできていなかった状況で、さすがに何もしないのは旅行好きの僕にとっては応えるものがある。せめてもの、何か日帰り、関東圏内でいけるくらいの場所はなかろうか。そう思って考えた矢先に、利根川花火大会が浮かんだのである。

実は日本全国ダーツの旅というサイトがあって、(水曜どうでしょうがごとく)一回ぽちっとクリックしたときに出てきたのが、たまたま茨城県境町であった。全く聞き覚えなく、グーグルマップにて開いたところにあったのは、利根川沿いの小さな町。鉄道空白地帯。ただ、どうやら国道4号が近いらしく、かつては宿場があったようだ。そこでなんと、この町では利根川花火大会なるものが開催されているのを知ってかなりびっくりした。それも打ち上げ数3万発に及ぶ超大規模花火大会ではないか。いつかいけたらいいかもな。そんなことが記憶から掘り返され、これは行動するべきだ!と、仲良い友人を誘って向かうに至ったわけである。

2.現地へ向かうまで


ただ、場所が場所で、鉄道空白地帯なので、少し離れた駅からバスを使って向かわないといけない。どうやら、東北本線の古河駅から向かうか、東武伊勢崎線の東武動物公園、ないし南栗橋の両駅から行ける模様。

花火大会開催が、18:30~20:00との予定だったことから、16:30に東武動物公園を出る定期バスに乗れば行けるだろうと目論み、現地へ。

これが完全にで。

写真を撮り忘れたが、バスを捕まえるための長蛇の列。並びは有に駅前のロータリーを一周し、付近の道路まで200mはあったか。唖然とした。30分に一本のバスなので仕方なく並ぶ。

その時点でGoogle Mapとにらめっこしていたが、案の定会場周辺は朱色で塗りつくされていた。これはもしかして、バスに乗れない?不穏なことしか思いつかなかった。

そこから、並ぶこと1時間弱、バス会社の人から衝撃宣告。

「現在バスですが、現地到着まで2時間少々を擁しており、このままで行きますと大会終了までに間に合わない可能性が高いと思われます~」

なんと、このバスに乗ったとしても現地の道路交通状況を鑑みれば、現地にたどり着くことはおろか、花火すら見られないということであった。衝撃。3年ぶりの開催とは、こうも人を集めるのか。浴衣を着ていた前の4人組は有料座席を確保していたらしく、6万円払ったのに~と呆然としていた。

よくも悪くも、もしかしたら迷惑だったかもしれないが、僕らは有料座席を確保していたわけではないので、そういった損失は免れた。

じゃあどうする。東武動物公園から現地まで12km。思いつく手段は3つであった。

1.歩く。
2.レンタサイクルあるんだったら、借りて現地までチャリで直行。
3.南栗橋から出ているバスに一抹の望みをかける。

ここで、即刻僕は3を選択しようと友人に提案。さすがに12kmは歩けない。どう頑張っても、3時間はかかることから本当に花火を見れずじまいになってしまう。はるばる来たのに。レンタサイクルは、見つからなかった。リサーチ不足かもしれない。ただ、いま思えばレンタサイクルがあったとしても、同じようなことを考えている人間に先取りされ、なすすべがなかったろう。ここは南栗橋に行ってバス乗れたら乗ろう!と、電車へ飛び乗り。なんと僕が乗った電車のあと20分電車が来なかったようで、本当にラストチャンスだったみたいだ。

さて、南栗橋に到着し急いで階段を駆け上がって下りれば、なんと

バスがいる!!!!

急いでチケットを買って、(750円、高かったけどしゃーなしの出費)、乗り込む。ここで座席を確保できたのが本当にでかかった。これで連れてってくれーとひたすらに祈る。

が。

もちろんお分かりの通り、現地は大変な混雑で渋滞もとんでもないものだった。通常だと現地まで30分程度で行けるだろう。しかし、現地に近づいてから全く動かなくなってしまった。花火開始のタイミングではまだバスの車内におり、車内からなんとか見える花火にカメラを向け動画を回していた。

正規のバス停ではない箇所で、なんとか降ろしてもらうも、その時点で19:30。もう残り時間は30分を切っていたと同時に、路線バスに1時間半乗るということが経験上初めてで、かなり腰がやられてしまった。立っていたら本当に体力がなかったろう。

3.現地にて


そこから、なんとか沿道から見れないかと場所を探し、少し歩いた農地の隣が開けていて結構見れるのではないかという判断を下したことから三脚を立ててカメラセット。なんとか撮れることに感謝し、30分でいかに成果を出すかを考えてセッティングなどをしていた。

結果としては、大勝利。沿道の人の会話を流し聞きする限り、花火が大きすぎて打ち上げ場所から近いところから見たらかなり首が疲れる上に全景を映した写真を撮りにくかった模様。僕がいた場所だと打ち上げ場所から1.3kmほど離れていたためか、かなりきれいに見えるところでありここはついていた。

何枚か。撮ってだしだけど。

この3枚だったらこれが一番お気に入り。

これは正直感動ものだった。花火がきれいなことはもちろんのこと、音圧がすごかったのだ。花火が上がる音が大きく、ちゃんと衝撃が来る感じ。ここまでの花火を見るのは僕は3年ぶり(2019年多摩川花火大会以来)だった。普段大きな音は敬遠するが、こればかりは心地よかった。沿道に人があふれ、浴衣を着た方で埋め尽くされているのも風情があってよい。なんだかんだ言いつつ、まともなカットも結構撮れたので、大満足だった。

それに加えて、どうやら進行がかなり遅れていたらしく20:30すぎまで打ちあがったのだ。途中参戦の身にとってはその時は嬉しいサプライズだった。YouTubeで上がっているライブ中継とプログラムを見ながら、いったいどこまでプログラムが進んでいるのかを確認していた。一旦20:20あたりで打ち上げが切れるタイミングがあり、これで終わりか?と疑っていたところ、ライブ中継のコメントの方でラストのスターマインが残っているとの情報あり。これは残留決定ということになり、その方の仰っていた通りに打ち上げが再開され、最後大満足の打ちあがり。それがこちら。

迫力満点、フィナーレにふさわしい打ちあがりっぷりで、大変満足していた。



しかし、実はここからが戦いだった。

4.地獄の帰宅路



現在時刻20:30。ここから帰ると思えば、乗ってきたバスの折り返し便に乗って南栗橋へ向かい、電車を乗り継ぐのがすぐに思いついた。実行に移すべく、先ほどバスを降りた場所にほど近い臨時のシャトルバス乗り場へと足を運ぶ。

待っていたのは、東武動物公園での光景の再来が如く、並ぶ人、人、人。

しかもどうやら、帰りは無料らしい。ありがたいが、それよりも、

これ帰れるか???????

どうやら、バスはその時点では何台か余裕がある模様で、客を乗せてすぐ次のバス、次のバス、と立て続けに3台ほどが出発していった。あと2台くらいで乗れるかなあと思った矢先、突如としてこのバスの波が途切れてしまったのである。

どうやら、すでにお客さんを乗せて南栗橋駅まで輸送したバスが混雑に飲み込まれ駅まで1:30ほどかかっており、引き返して我々を乗せるためにはさらに40分程度かかるとのこと。なんということだろう。

この時点でもう、半分、家に着かないだろうなという見込みが立っていた。最悪なシチュエーションは南栗橋で野宿。あそこは本当にラウンドワン以外ない。かといって、他の駅まで歩くにも駅間が遠すぎる。おとなしく野宿になったらそうするのかと考えていた。

ただ、希望を捨てたわけではなかった。地元とは言わないが、家からなんとか徒歩で帰れる主要駅までの終電が22:59発。これに間に合えば、万事解決だが、そのあとの本当の終電23:18では、かなり歩かないと家にはたどり着かない。さて、どうなることか。

21:50。予想よりは早くバスが到着し、1時間半並んだ上に立ちっぱなしで満員のバスに揺られ一路南栗橋駅へ。さて、これは間に合うのか。この間に、道路状況、終電の乗り継ぎ方等を散々考えていた。眠すぎて眠すぎて、頭は回っていなかったが、どうやったら自分の最寄りに近い場所まで帰れることができるか。一応鉄道好きとして、関東の路線図は頭に入っているので乗り換えパターンをかなりの数検索していた。が、多くはすでに終電が終わっている状況。あがいても、そこまでまともには帰れそうにはないか。と、混雑した道路に動いてくれ動いてくれと祈るばかり。

結局どうなったか。

南栗橋駅到着は23:05。地元への終電間に合わず。長距離ウォーキング確定してしまった模様。普段だったら寝てる時間にそんな宣告を受けてしまっては本当にきつい。ただ、東京に戻れるだけよかったのかもしれない。Twitterを見た限り、野宿民は発生しなかった?みたい?発生したのかな?でも、発生しても全くおかしくない状況だった。僕のあと後続で300人以上はバス列に並んでいただろう。僕が乗っていたバスが到着した後、10分後に3台ほど立て続けにバスが南栗橋駅に到着した。それらに乗っていた人はおそらくギリギリで僕が乗った最終電車には間に合ったのかな。それ以降の方はわからない。

とにもかくにも、電車の座席を確保し、東京へ。


ただ、残念ながら、考えていた乗り換えすらできず。本当は北千住4分乗り換えすれば、歩く距離が5kmで収まって2:00帰宅ができたのだが、乗っていた最終電車が遅れこの乗り換えかなわず。まだ、北千住で完全に詰みではないだけ救いだったが、家まで10kmくらい歩くのは確定してしまった。


終電に乗るというのは5年ぶりで、もう疲弊に疲弊が重なっていた。

結局終電を1:00あたりにおりてから、10kmあたり歩いて、帰宅したのは3:15だった。

そこから起きて今に至るわけである。

結局帰宅まで6時間半を要したわけで、これならロードバイクの方が早かったのでは?とか思った笑


いずれにせよ、いろいろ教訓はあって。

花火大会の混雑をなめるな。ちゃんと行くのなら、もっと早めに。

終電関係は、早めに把握しておいた方がいい。

車で行こう→免許を取れ

ここはあんまり文句を書く場所じゃないから書かない。


いずれにせよ、写真という形で思い出が残ったので、これだけは本当によかったかな。

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