初秋の入笠山へ登ってきた
9月某日、うちの愛犬デイジー(ウェルシュテリア♀)を連れて長野県富士見町にある入笠山へ登ってきた。
今回は普段山に登らない妻も誘った。入笠山は緩やかな山だし、ゴンドラで上がってから登り始められる山なので、初心者でも比較的楽に登ることができる。
とはいえ山は山なので、妻用にリュックと登山靴、山用の服、レインウェアなどは準備した。
前日の天気予報では晴れだったのが、当日では微妙な天気に。ゴンドラの乗り場のある、スキー場に着く頃には辺りはすっかり雲の中。真っ白だ。時折、小雨もパラついていて、肌寒い。
途中で引き返すことも考えつつ、ゴンドラに乗って登山口まで上がる。
霧の真っ白の中、湿原まで行くと、高山植物の花が沢山咲いている。
霧に包まれて、幻想的な光景が広がっていて、晴れている時とは違い、これもまたとてもきれいな風景だった。
湿原までは平坦な道が続き、その後、樹林帯を登っていく。
ゆっくり登って1時間位だろうか。
程なく山頂に着いた。
山頂は360度見晴らしがいいはずだけど、残念ながらガスに包まれて真っ白。
すっかり雲の中にいるようだった。
自分は春先の残雪のある頃、1人で登ってその景色を見ていたので、その景色をぜひ見てもらいたかったと残念な気持ちだったが、仕方ない。
山の天気は変わりやすく、運に左右されることがほとんどだ。
それでも、もしかしたら今後晴れ間が出てくるかもという淡い期待を持ちつつ、お昼のおにぎりやカップ麺を食べたり、おやつを食べて、のんびり山頂で過ごすことにする。
時間はまだあるので、急ぐ必要はなかった。
そうして、1時間ほどのんびりしていると、突然、北側の雲がサーっと抜けて、一気に視界が広がってきた。
それまで真っ白で何も見えなかったのが、諏訪盆地や、伊那市の街も見え、遠く北アルプスや中央アルプスの山々まで見える。
山頂にいた人達は一斉に、歓声を上げて喜んでいる。
八ヶ岳や富士山、南アルプスの方向はまだ見えなかったが、それでも北側半分は青空が広がってとてもきれいだ。
こういうことがあるから登山は面白い。
天候に左右され、同じ山でも景色は移り変わりがいつもあって飽きることがない。
そのまま待っていればきっと晴れ間がどんどん広がりそうではあったけど、そろそろ下山もしなければいけないので、下りながら晴れることを期待して、山頂を後にした。
午前中霧で真っ白だった湿原は、青空が広がって、別の場所だったような爽やかな景色に変わっていた。
風も気持ちよくて、何度も足を止めてしまう。
帰りは少しルートを変えて、すずらんの群生地の中を歩く。
すずらんの時期はもう過ぎているけど、他の花々が咲き広がっている。
時折、犬を入山禁止にしている山もある中、入笠山は犬に優しくて、ゴンドラにも一緒に乗れるし、高山植物の植生の中も一緒に歩いて行ける。
犬連れ登山の人も多く訪れる山です。
きっと入笠山の管理も理解もあって、犬連れのお客さんのマナーも、お互いちゃんとしているからできているんだろうと思います。
全行程で、4時間位、2時間位は休憩したりのんびりしていたので、だいぶゆっくりとしたハイキングでした。
帰りは近くの温泉へ、そこで夕飯も食べて贅沢な日帰り旅行となりました。
今回もやっぱり来てよかった、また来ようと思わせてくれる素晴らしい山行になりました。
入笠山は、気軽に山も楽しみたい犬連れの方には、とてもおすすめな山です。
山頂に登らなくても湿原だけ散策するのもありですね。