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言いたい奴には、言わせておけ

4月は高校入学、クラス替えなどの時期。環境がガラッと変わり、そこで新しい人間関係がうまく築けるかで、その後の学校生活が天国にも地獄にもなる。

高校時代、僕はクラスの陽キャの輪になかなか入れなかった。テンションの高いクラスメイトにどうやって話しかければいいか話題も思いつかなかったし、彼らが笑っているネタにも、自分の感性が追い付かなかった。

どんどん自信を無くしていき、昼ご飯の時間も一人でご飯を食べ、休み時間はトイレの個室で過ごした。

おなかが弱く、トイレが近かったため、休み時間は頻繁にトイレに駆け込んでいたのだが、その調子でいると、だんだんと「あいつは陰キャだ」などと言われるようになってくる。

そんななか本屋で見つけて買った本がこちら。


「自己主張すると自分に自信がつく」という内容の本だ。自分のやりたいことを主張する。やめてほしいことを我慢するのではなく、「やめてほしい」と相手にはっきり言う。

そんな毅然とした態度をとっていると、まわりのずるい人間が、昔の弱い人間に戻そうとして猛反発してくる。

それでも自己主張をやめてはいけない。

そんな内容のことが書かれている本だ。

この本を真に受けて、自分に対して悪口をいっている陽キャのクラスメイトに「やめてくれ」と直接伝えた。

すると、彼は怒り狂った。その友達も「あいつは調子にのっている」などと批判してくるようになった。

今でいう炎上だ。

それでも、悪口を言われたら、自分の気持ちを主張するようにした。するとだんだん自分に自信がわいてくるようになった。

ただ、それに比例して、自分を批判してくる人も増えた。

授業をしに来る先生たちも、授業中に私の悪口を言うようになった。

私は、批判が激しくなると、だんだん頭が痛くなって、授業も頭に入らず、保健室で過ごしたり、学校を休んだりすることもあるようになってしまった。


この本で言っていることはある程度は正しいのだと思う。ただ、ここに書いてあることを鵜呑みにして、その通りに行動すると、かなりのストレスや厳しい世界が待ち受けているだろう。

そんな経験をして、私は方針を変えた。

かつてはトイレにばっかり行っている自分に「うんこマン」といってきたクラスメイトに対して「やめてくれ」と言っていたのだが、開き直ることにした。

授業中、「先生、トイレ行ってきます」と手をあげて、トイレに行っていたところを「先生、うんこ行ってきます」と手をあげて、堂々とトイレに行くことにした。

頭の固い陰キャだと思っていたやつが、「うんこ」「うんこ」と言い出したものだから、クラス中は大爆笑。

ちょっとした人気者になった。

あれだけ話しかけたくても話しかける勇気が出なかった陽キャの連中とも仲良くなり、クラスでも過ごしやすくなった。

ユーモアは最大の武器だ。誰も傷つけない。

それでも中には、私のことをまだ悪く言うやつらがいた。それは仕方がない。

歌手のマドンナも

自分を嫌う人はいつだっているんだから、それを心配してじっとしてるわけにはいかないわ。そんなことで立ち止まったりできないのよ。

マドンナ語録 時代を生き抜く女の言葉

と言っている。

すべての人に好かれることは不可能だ。嫌われる勇気を持つことも大切だ。
だからといって、周りの人間とうまくやっていく努力をしないことは問題だと思う。

神木隆之介さんちの家訓

”性格のかわいい人でありなさい”
”真逆の意見も一度は受け入れなさい”
”実るほど頭を垂れる稲穂かな”

この家訓はすばらしいと思う。私もこの考え方を大切にしたいと思う。


フランスのことわざ


大事なのは、自分に嘘をつかないこと。自分が正しいと思うこと、楽しいと思うことをやり、それができたら、あとは外野がとやかく批判しても、言わせておけばいい。

人の顔色を気にして、自分の夢、やりたいことを抑圧するよりも、批判を恐れず、自分の心の声に従って、世界をより良いところ、ちょっと楽しいところに変えていく努力・工夫をする。そんなふうに生きていきたい。


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