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【教育】英語教育=留学

30年ほど前に、大学入試に「スピーキング」が入れば、日本の英語教育が一気に加速すると思い、英語の音声入力で有名な企業に提案しようと試みましたが、門前払いでした。
 
「カラオケ採点システム」を改良して、数百の英語のサンプルから受験者の英語がどの程度のレベルかを点数化するものでした。(誰も思いつくことです)課題は音声入力の精度が今ほど高くはなかったことでした。
 
過去に新卒の採用面接を担当すると必ず留学の話をする学生が多かったです。1か月程度でも、「短期留学」と称して話を膨らませて熱心に語りますが、行き先は欧米やオセアニアです。アジア方面はほとんどありませんでした。日本の欧米志向が垣間見られ、より安全・安心で快適な環境を選択していることがわかりました。
 
コロナ禍以降、ワーキングホリデーが違った形で注目されています。
「労働=出稼ぎ」で、円安も手伝って現地では日本以上の大金を稼ぐことができて、その上、生きた英語を仕事をしながら習得できるので一石二鳥です。数年で、世界のどこでも働くことができるでしょうが、あくまでも単純作業の労働者であって、アカデミックな労働者ではありません。先々のリスクはあります。(この頃は英語力の問題があり、あてが外れて仕事が見つからず、帰国する人も多いと聞きます。)
 
私は「留学」という言葉を聞くと、25年ほど前に放送されたドキュメンタリー番組「小さな留学生」(YouTubeでも視聴できます。)を思い出します。
 
日本で就職した中国人の父親が妻子を中国から日本へ呼び寄せ、一人娘は普通の日本の小学校へ編入します。もちろん、日本語は話せません。父親から「いじめられたらどうするか?」と聞かれると「闘う!」と。それも「勉強で闘う!」と言う彼女を見て、これではこの先日本の子ども達は勝てないと思いました。
その子は1年で日本語はもちろん勉強でもトップクラスになりましたが、残念なことにバブル崩壊後の日本でしたから父親の会社の雲行きが怪しくなり、妻子はまたも帰国することになりました。ドラマはそこで終了しますが、おそらく、今の中国があるように、困難を超えていったと思います。
 
この先、同じようなドラマが日本人主役で制作される日が来ないことを切に願っています。