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「解答解説集」は誰が持つ?

ある塾のホームページの塾長ブログに「テキストの解答解説集は保護者が持っているべき」という内容がありました。
要約すると
① 「答えを書き写していた!」ということで怒りたくないなら、解答は保 
  護者が保管しておいくこと。
② 「最近学力がついてきたな」と喜んでいたら、生徒の書いた記述が 
  模範解答とほぼ同じだったので、保護者に確認したら「模範解答の丸写
  しだった!」ということがよくある。
③ 解答冊子が近くにあれば、子どもでなくとも、見て写したくなるという
  もの。
④ 正答率が高いクラスがあり、よくよく調べると答えが模範解答にほぼ同
       じなため、解答を切り離して保護者に保管してもらうことにした。
が、保護者が持つ理由でした。

続けて、「なぜ子どもが答えを写すのか?」という理由として、
① 考えるのが面倒だから、わからないから、といったところ。
② そもそも苦手なのだから、写す気持ちもよくわかる。
③ 教室では「隣の子の答えを写す」子もいるし、あまり厳しくするのもど
  うかと思うし、せっせと答えを写しても、できるようにはならないの
  で、手取り早く解答は隠しておいてほしい。そして解答を隠すなら、  
  徹底的に隠してほいい!
でした。
 
これは、「解答・解説は保護者が持つのか生徒に持たせるのか」という私塾界では永遠のテーマです。特に小学校低学年でしょうか。

私は、前述の私塾の考えとは真逆で、小1から「生徒が解答・解説集を見て〇つけする」を指導しています。
理由は簡単で、中高生で保護者が解答・解説集を持っていることはないからです。
つまり、いつかは自分で・・・なのですが、そのいつかがわからないなら最初から実行させればよいと思うのです。そのために指導者がかかわるのだと思うのです。

実際、子どもは、親や先生に〇つけされると、ブツブツ言われることが多いので、やる気が失せることがあります。
ですから、それさえなければいいのですが・・・。難しいです。

そもそも塾の教師が「宿題」を出すことで、この問題が生じます。
私個人は、「宿題」をほとんど出しません。そのため、保護者から苦情が殺到します。苦情に対して、「宿題を出しても、自発的にしてこないのが子どもです。宿題をやっていないことを叱ることはお互いストレスになります。それに、宿題というなら、今日学習した大切なことを覚え直したり、授業中に演習して間違ったところをやり直すようにと指導しています。また、『やれる人はここまですると素晴らしい!』と言って類題を3問~5問出しています。さらに、「問題を解いた後は、自分で丸つけしてね。間違ったところは解説を読んでわかるといいですが、解説を読んでもわからなかったら次回質問してください。』とも伝えています。」と回答していました。
それでも、納得しない保護者には、「お母さん(お父さん)が宿題をするのですか?要するに子どもが机に向かっている姿を見ることで自分が安心するのではないですか。それに授業で理解できていないのに自宅で宿題が出来るはずがありません。」などと応酬してしまうので、壮絶なバトル状態になることが多かったです。

とにかく、「宿題」に関しては、子どもの指導より、親の指導が面倒で、エネルギーがいります。

表題の件ですが、結局、先々子どもの成績が上がって自主自立の学習ができるようになればどちらでもいいわけです。

身もふたもない話でした。