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【ワークショップレポート2021】「変化に強い」エンジニアへと成長するために

私たち株式会社TryAngle(トライアングル、以下TryAngle)は、ITコンサルティングとSESを事業の根幹として多くの顧客へサービスを提供するエンジニア集団。多種多様な業種・業界のクライアントから寄せられる課題解決に挑む傍らで、社員教育の一環として年1回のワークショップを実施しています。当記事では、去る11月に開催した2021年度のワークショプの様子をお届けします。


[1]今年のテーマは「変化に耐え得るチームビルディング」

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当社では毎年、自社のエンジニアに学びと成長の機会を与えるためのワークショップを実施しています。開催初年度の2019年より一貫して研修のプロデュースにお力添えいただいているのは、人材育成・組織開発に特化したコンサルティング事業を手がける『インパクトジャパン株式会社』(https://www.impactinternational.com/japan)。1980年にイギリスで創業したのち、欧米やアジアに17の拠点を展開し、年間40以上もの国と地域に豊富なトレーニングプログラムを提供しているという企業です。

さて、2019年には「物事の見方の多様性を理解する」、2020年には「自身の価値向上について考察する」をテーマに、実りあるワークショップを展開することに成功してきた当社。とりわけ近年は、新型コロナウイルスの感染拡大によって未曾有の事態に多く直面してきました。変化に著しいこの時代を生き抜くエンジニアとは、一体どのような存在なのか。そして、変化への感度や洞察力を高めるには、TryAngleとしてどのような取り組みを実施していくべきか。その答えを探るべく、本年度は「外部環境変化に対応する」を一大テーマとして掲げることに決定しました。

[2] 当日のプログラム

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・オリエンテーション(開催目的の共有)
・アクティビティ①「LINK」(曖昧な状況下での課題解決)
・アクティビティ②「PIRATES」(相互の目的達成に向けた交渉)
・アクティビティ③「SHISHI-ODOSHI」(アイデアの集積と実行)
・振り返り(今後のアクションプランの策定)

ワークショップの要となるのは、3つのプロジェクト。それぞれに日常業務とは一線を画すような未知のシチュエーションが用意されており、社員たちはルールに則ってアクティビティを行います。

アクティビティ①「LINK」では、背を向けた状態で車座になった社員に異なる指示書が1枚ずつ配布されます。その内容を対話することなく文字によるコミュニケーションのみで解決するというプロジェクトです。ここでは、自分たちの置かれた状況を正しく把握して課題(ゴール)の確認を行い、的確なコミュニケーションを行うこと。「この程度で相手に伝わるだろう」という解釈や固定観念をいかに払拭しながら、相手の立場に配慮した振る舞いが重要なポイントとなります。

続くアクティビティ②「PIRATES」は、2チームに分かれて行う対戦形式です。「地図片をチップで購入する」チームと「地図片を売ってチップを集める」チームがあり、相反する目的をそれぞれが達成しようと取り組みます。チームワークはもちろんのこと、双方にとってWin-Winとなるような価値を見出すことが重要です。Win-Winとなるような交渉術を練ることで、価値の提供についても再考する機会となります。

最後のアクティビティ③「SHISHI-ODOSHI」も、チーム対抗戦。与えられた道具を駆使して、制限時間内にピンポン玉を指定区域の外にある筒へと運ぶというものです。ピンポン玉を「取り出す」「受ける」「入れる」という3つの工程において、役割分担と創造性が必要とされ短時間でいかにチームワークを醸成できるかどうかによって、成果に大きな差が生まれることとなります。

これらのアクティビティを終えると、最後には「3S(Start・Stop・Sustain)」と呼ばれるアクションプランをまとめます。全プログラムを通じて得た発見や学びを挙げると同時に、今後の業務にどう活かしていくべきか、自らの言葉で振り返ることで今後の業務へと繋げていきます。


[3]参加エンジニアの声(1):入社9年目 取締役 丹羽

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参加者の1人である取締役の丹羽は、入社9年目。当社を設立したあと、最初のスターティングメンバーとして採用した人物です。当社の一員となる前には、代表の岩田が出向していた先の社員だった彼。岩田とともに「着うた」や「着メロ」の制作行程を自動で構築するための業務システムを開発していました。

──転職のきかっけは?

「転職を考えるようになったのは、ゲームの開発に挑戦したかったから。当時はVR技術の黎明期で、自分もそうした分野に携わってみたいという思いが強くありました。ゲーム開発ツールのUnityを独学で勉強し始めたりもして、そうすればどこかのゲーム制作会社なんかで働けるんじゃないかと考えたんです」

──前職を退職して、有給消化のために2ヶ月間の休暇を得たんですね。一緒に働こうと声をかけたのも、岩田社長?

「知らない会社に飛び込むよりも、それまで一緒にプロジェクトを実行してきた社長と働けるというのは当然心強いものでした。ゲーム開発未経験の私のために社長が一生懸命案件を探してくれ、私もポートフォリオのようなものを作ってクライアントに提出できるよう準備したりもしましたね」

──その後も今日にいたるまで、一貫してゲーム開発のプロジェクトに参画し続けることに成功されています。

「日本で生まれて現在では世界でプレイされているようなロールプレイングゲームシリーズに携わったことも。最近では実在のアイドルが登場するゲームアプリにも企画段階から携わっています」

──取締役というポジションに就いたのは?

「入社から4年ほど経った頃でしょうか。少しずつ社員が増え、経営にも関わってみないかと打診されました。以来、プレイヤーとしてプロジェクトに入りながら後輩たちの相談役のような役割を担っています。近年は採用も担当していて、1次面接は私がすべて行っています」

──さて、今日のワークショップはいかがでしたか?

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「アクティビティ①の『LINK』が難しかったですね。少し失敗もしてしまいまして。というのも、全員に違う内容の紙が配られている中で、課題(ゴール)が記してあるのは2人だけ。限られた時間内に言葉を交わすことなく、まずは何を最終的な目標とすべきかどうか話し合わなければならなかったんです。ですが、私が早とちりをして”自分の文字はコレです”と一方的にメモを回してしまって…。本当のゴールが見えないままに行動してしまったことが反省点です」

──今年のテーマは「外部環境変化に対応する」でした。

「実際の業務においても、突然の変化というのは頻繁に起こるようなことなんです。例えば、開発途中で仕様変更や方針の転換があったり、プロジェクトに参加するメンバーが変わったり、スケジュール変更を余儀なくされたり…。不測の事態に柔軟に対応できるようなスキルは必要不可欠ですね。それに、変化が起こるということは、必ずその裏に意図や経緯が存在するはず。今日のアクティビティのように憶測で判断してしまわずに、まずは企画者に実態をヒアリングするなどの工夫が必要だと改めて感じました」

──今後、こんなワークショップがあれば受けてみたい、というようなものはありますか?

「今日の最後に今後のアクションプランを練っていたときに、気がついたことがあったんです。それは、自己開示というのは自分の心がけ次第で可能だけれども、相手のことを知るためのコミュニケーション術というのは相応の訓練が必要だということ。今後、相手から情報を引き出すための声の掛け方なんかを学べる内容があればうれしいですね」


[4]参加エンジニアの声(2):入社4年目 チームリーダー 浜名

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チームリーダーとして活躍する浜名も、今回の参加者のうちの1人。前職も当社同様職種で、顧客のプロジェクトにアサインされてシステム開発を行ってきました。

──TryAngleに入社した経緯は?

「前の会社でジョインしていたプロジェクト先は、ビジネス電話システムなどに代表される構内電話交換機に関係したものや、大手自動車メーカーの運転支援システムにまつわるものなど、やりがいは十分。ですが立地が遠かったりベースアップがなかなか叶わなかったりと、待遇面に不満を感じるようになって転職を決意しました」

──入社前に抱えていたような不満は無事に解決されましたか?

「入社した瞬間から年収が30万円アップしましたし、現在の年収は前職時代の倍近くにもなります。アサインしてもらえるプロジェクトに関しても、実は理想通りで。というのも入社前から漠然と業務改善の分野に興味があったのですが、たまたま入社後から今現在にいたるまで業務改善関連のプロジェクトに参画することができています」

──さて、今日のワークショップでは久々に社員同士で交流できましたね。

「テレワークをしていると、やはり顔が見えない分、相手の意向を推測しなければならない場面も少なくありません。こうして顔を合わせてコミュニケーションを図ってみると、いかに正しい情報を伝達し合えるのかということがわかりました」


──どのアクティビティが一番面白かった、または難しかったでしょうか?

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「3つ目の『SHISHI-ODOSHI』で、私のチームが最初の行程から大きく遅れをとってしまったんです。その原因は何だったのか、という話をメンバーとしていまして、そこで挙がったのが“目の前の課題のみに囚われ過ぎてしまう”というものでした。今日のアクティビティはチーム戦ですから、すぐ隣にも相手チームがいる。どうピンポン玉を取ればいいのかわからなければ、ぐるっと辺りを見渡してみればよかったんです。カンニングをするわけではないですけれど、他のチームの動向を探るというのもポイントだったのではないかと…」

──実際の業務でも、同じようなシチュエーションが起こり得るかもしれません。

「プログラマなどは、やはり1つの作業に高い集中力を発揮すべきポジションですから、どうしても視野が狭くなってしまうんです。決して悪いことではないのですが、行き詰まったときやアイデアのヒントが欲しいときには、一度まったく別の方向を向いてみるということも必要なのだと学びました。事実、業務改善のプロジェクトを進めていると、業務の合間にどこかの部署から“ちょっと残業が増えている”といった声が聞こえてくることもあるんです。残業が増えているということは、効率化の余地があるということ。それを企画に活かしたりなんかもできるので、やはり周囲の声に耳を傾けてみることも重要だと実感しましたね」

──過去にもワークショップで得た学びを日々の業務に活かしてきたご経験が?

「チームリーダー就任前、マネジメントに初めて挑戦するにあたって今回同様にインパクトジャパンさんがプロデュースされたリーダーシップ研修にも参加したことがあります。自分の働きかけによって周囲に行動させるのがリーダーシップである…というような定義の部分から始まって、今日のようなアクティビティも体験しました。リーダーとしての心構えに触れることができて、おかげさまでマネジメントもうまくいっています。今日の研修で発見したことも、今後の業務において実践していくつもりです」


[5]ワークショップを終えて

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コロナ禍においてテレワークによる非接触型の働き方が浸透する反面、社員同士が対面して交流をもつような機会が格段に減っていた昨今。ワークショップ中には社員の多くが笑顔を見せたり声を掛け合ったりする姿が見られ、プログラムを通じて「未知の課題に力を合わせて取り組むこと」や「同僚とのコミュニケーションを純粋に楽しむこと」の意義を改めて認識することができた様子でした。

TryAngleでは、今後も社員一人ひとりが市場価値の高いエンジニアとして現場で活躍できるよう、このような研修や能力開発を積極的に行っていく予定です。テーマ別・階層別の研修プログラムを柔軟に計画しながら、さらなる組織力の強化を目論んでいます。

<当社では一緒に成長して活躍できる方を募集しています!>https://www.tangle.co.jp/recruit/

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