オンラインファシリテーションセミナーを開催しました!
みなさんこんにちは!きた北海道協力隊ネットワーク(KKN)事務局の久保です。先日5月28日に「オンラインファシリテーションセミナー」と題して、KKNと宮崎県の地域おこし協力隊OBがコラボレーションしたオンラインセミナーを開催しました。前回の投稿から全然更新できずにいましたが(笑)久しぶりにイベント開催の報告をしたいと思います。
「オンラインファシリテーション」とは?
みなさん「ファシリテーション(facilitation)」という言葉を聞いたことはありますか?
「ファシリテーション」とは、会議やワークショップなどを、より効果的・効率的に進めるための働きかけのことで、それを行う人のことを「ファシリテーター(facilitator)」といいます。「ファシリテーション」がきちんと行われるかどうかによって、会議やワークショップの盛り上がりや、そこから生み出される成果が大きく変わってくるといわれています。
この「ファシリテーション」ですが、対面で行われる会議やワークショップで必要なのはもちろんのこと、インターネットを使ったビデオ通話による複数人での協議や作業、いわゆるオンライン会議やオンラインイベントなどにおいても必要となります。
さらにいうと、対面でのファシリテーションとオンラインでのファシリテーションでは、ファシリテーションにおけるそれぞれの特徴や注意すべき点などもあったりします。
セミナー開催のきっかけ
そもそも、なぜ今回オンラインファシリテーションのセミナーを開催することになったかというと、そのきっかけは昨今の社会状況と、KKNがこれまで行ってきた活動の中で繋がった、宮崎県日南市の地域おこし協力隊OBの方とのやり取りにありました。
ここ数ヶ月の間で、日本を含めた世界各国で新型コロナウイルスの感染が拡大したことにより、人と人が直接会ったり、複数人の人が一箇所に集まることが難しい状況になりました。新型コロナウイルス感染症は、社会や経済に大きな影響を及ぼし、わたしたちの生活スタイルも大きく変わりました。
最も大きかった変化の一つとして、オンラインビデオ通話による仕事や交流の機会が増えたことが挙げられます。会社のミーティングやセミナーだけでなく、飲み会やフェアまでもがオンラインで行われるようになりました。
そんな中、昨年6月にKKNが道外の地域おこし協力隊とコラボレーションしたイベント、「全国よりあい」の関係者の方とオンラインミーティングを開催する機会がありました。その際、オンラインビデオ通話ができるソフトウェア「zoom」を使用したのですが、ミーティングのホストの方が自分がこれまで知らなかった機能を使いこなしていたのを見て、使い方次第でさらにオンラインでの会議やイベントの効果・効率を高めたり、盛り上げることができるのだということに気づきました。
きっと私のように、ソフトの機能を活用しきれていない人や、「ファシリテーション」という概念に触れたことがない人、そもそもオンラインミーティングのツールそれ自体に不慣れな人はたくさんいるはず。そう思い、ミーティングのホストであった宮崎県日南市の地域おこし協力隊OBである杉本恭佑(すぎもと きょうすけ)さんに相談し、今回のセミナーにゲスト講師として参加いただくことになりました。
▲ 宮崎県日南市地域おこし協力隊OBの杉本恭佑さん
セミナーで学んだこと ① チャット機能を活用しよう!
セミナーでは、参加者がzoomの機能やオンラインミーティング時に便利なクラウドサービスなどを実際に使いながら、実践的にファシリテーションの方法を学びました。
まずは簡単な操作説明とオンラインでのやり取りにおけるポイント・注意点などについて杉本さんから紹介していただき、その後、参加者それぞれの自己紹介が行われました。ここで問題となるのが、オンラインミーティングで自己紹介を行うと「次は誰がいく?」といった譲り合いの時間ができてしまったりと、とにかく時間がかかる!ということ。気づいたら自己紹介で30分経ってしまっていた、なんて声も...。
それを解決する方法として活用できるのが、「チャット」機能。自己紹介の準備ができた人から「チャット」で「はい!」とコメントを入れることで、自己紹介の順番を決めていきました。チャットに記入することで、誰がどんなコメントをしたか記録を残せたり、また誰かが話している間もチャット上でコメントを書いたり賑やかしをすることができます。
オンラインミーティングでは、この「チャット」機能をうまく使いこなすことで、多くの参加者の意見をすくい上げることができ、複数人が同時にコミュニケーションを取ることが可能になります。
セミナーで学んだこと ② クラウドサービスを併用しよう!
自己紹介が一通り終わり、和やかな雰囲気になったところで、オンラインでのやり取りで困ったことや講師に聞きたいことなどを参加者の方に意見を出してもらいました。この時、一人一人順番に話してもらうとかなりの時間がかかってしまうので、クラウドサービス(ここでは「Googleドキュメント」)を使って意見を出してもらうことになりました。
Googleドキュメントはインターネット上で文書を作成してファイルを保存しておけるサービス。下図(PCで閲覧中の画面)の右上にある「共有」ボタンからファイルの共有リンクを取得すれば、そのリンクURLを知っている人がファイルを閲覧できたり、編集できるようになります。
▲ Googleドキュメントで文書を作成している時の画面
このGoogleドキュメントには、ファイルを複数人で同時に閲覧でき、さらに一斉に同じファイルに文字や文章を記入できるという驚くべき機能があるのです!参加者ごとにアカウントの色が設定されており、誰がどこに記入しているかが一目で分かるようになっています。一つの画面の中で複数人が同時に文字を打ち込んでいる様子が見えるので、見ていて純粋に面白いです(笑)Googleドキュメントは、参加者の意見を効率よくまとめ、その内容を一度に確認できるので、時間を有効に使ううえで大変便利なツールです。
セミナーで学んだこと ③ ブレイクアウトルームで話そう!
参加者の方々がGoogleドキュメントに悩みや質問などを書き終えたところで、zoomの便利な機能の一つ「ブレイクアウトルーム」を使ってグループワークを行いました。「ブレイクアウトルーム」は、ミーティングに参加している人たちを複数のグループに自動的もしくは手動で分けて、グループ毎に話をする部屋を作れる機能です。ミーティング時間を設定すると、時間に達し次第、各部屋の人たちを元の部屋(最初のミーティングルーム)に戻すことができます。
ブレイクアウトルームを使ってそれぞれのグループに分かれた後は、そのグループの参加者がGoogleドキュメントに記入したことについて意見交換を行いました。今回は時間の関係上省きましたが、こうしたグループ毎の話し合いの後は、それぞれのグループでどのような意見が出て集約されていったかなどを、グループの代表の方にお話ししていただく流れになります。今回は講師が指定した参加者の方に、代表してどのような話し合いになったかを話していただきました。
こうしてブレイクアウトルームを使って少人数で話すことにより、大勢の中では意見を言いにくかった人が自分の意見を言いやすくなったり、意見出しや集約を行ううえで時間を有効に使うことができます。また、そこでまとめられた意見を基に全員で再度意見交換を行ったりと、協議や意見交換の内容を深めることができます。
セミナーを終えて
今回のセミナーを終えて、参加してくれた皆さんが、オンラインでのファシリテーションの方法についてそれぞれの立場や視点から学んでもらえたのではないかと思います。
オンラインビデオ通話による会議や交流が可能になったことで、移動にかかる時間が削減され、相手や参加者にミーティングの時間さえ確保してもらえれば、全国・全世界の人たちとミーティングや交流ができるようになりました。今の社会状況が好転し平常時に近い状態に戻ったとしても、オンラインビデオ通話のメリットをぜひ積極的に活用していけたら良いのではないでしょうか?
今回のセミナーには道内・道外の地域おこし協力隊の方々や民間の方、地域おこし協力隊に興味を持つ大学生の方など、さまざまなバックグラウンドの方が参加してくれました。今回学んでいただいたことを活かして、ぜひ周りの地域おこし協力隊やまちづくり関係者、友人、家族、そして地域の方々にその学びを還元していっていただけたら嬉しいです!
▲ セミナー参加者の集合写真
執筆者:久保綾香
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