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試験合格と実力と学習時間が一致しない理由【特に中小企業診断士2次試験について】

試験合格と実力と学習時間がそれぞれ一致しない理由を考察しています。
※いくつかの資格試験を受けてみての実体験です。根拠となるデータはありませんので、全く押し付けるつもりもありませんし、別の考えも多くあると思います。

私はこんな人

完全独学にて、1次試験543点(得点率78%かつ全科目60%超)2次試験285点(得点率71%かつ全科目60%超)と運良く高得点合格しました。学習時間は350時間(1次試験200時間2次試験150時間)でした。
そのほか宅建士、貸金主任者、簿記2級等々を保有しています。

資格試験を受験しての疑問

同じ中小企業診断士という試験においても、インターネット上には様々な方がいます。学習時間が長い方、短い方、点数が高い方、ギリギリの方・・・
なぜそのような違いが生まれるのでしょうか


また、合格点は将来に全く影響がありません(一部資格除く)ので、ご本人が何点で合格していても構いません。合格したもの勝ちです。
一方で、みなさまが、学習法を参考にするというなら話は別です。
資格試験合格と実力と学習時間が一致しない理由を認識した上で、情報を取捨選択することが、ご自身に合った学習法を選ぶ上で重要な要素となります。

2点にまとめてお話します。

①試験合格と実力は一致しない理由

大学受験の際、模試の結果がABC判定で合ったことを思い出せますでしょうか。また、ひとつの大学を複数学部受験し、1つの学部だけたまたま合格した方も知り合いに多くいるでしょう。
合格圏内には、合格者数の何倍かの方がいるはずです。合格者といっても10回に1回しか受からないレベルの方かも知れませんし。不合格者の中にも十中八九受かるような方もいらっしゃいます。
つまりは、合格には運の要素が大きく絡みます。
(ただし、合格圏内までは最低限実力を身につける努力が必要です。)

理由は、
試験の難易度や試験の傾向及び得点調整の範囲は受験回によってブレます。難易度、傾向、得点調整の範囲に合わせて、受験者の得点もブレます。
10%程度はぶれると考えると、60%の得点で合格の試験であれば、54%〜66%の得点率の方はたまたま合格、たまたま不合格となった可能性があります。中小企業診断士2次試験で言うと220点〜260点の方の能力はほとんど変わらない可能性が高いです。(もちろんたまたま220点取れた方やたまたま260点しか取れなかった方もいらっしゃいます)
たまたま相性の良い問題に当たったとか、たまたま根拠を見つけられたという事、得点調整の影響で合否がひっくり返ります。

本記事の目的は、たまたま合格した人を悪く言いたいのではなく、そういった点数がブレるという事を認識して、ブログやTwitterを読み、参考にする必要があります。
ここ数年で合格するために合格圏内を目指すのか、
今年必ず合格を確実なものにするレベルまで学習するのか、
をご自身で意識することが大切
です。

例えば、今年絶対合格したいという方は、
学習法を参考にするにあたって、(悪くいうとたまたま受かった)合格圏内の勉強法だと意識しないと、必要な学習方法を見誤ります。

診断士試験は年一回の試験です。

時間は有限なので、合格が確実になるレベルまで学習するかどうかは、ご自身でじっくり検討が必要です。
(家族に時間を使ったり、仕事に取り組んだり、他の資格の学習をした方が有意義かもしれません)

参考にするのであれば2次試験で260点以上とっている方や、事例別に70点以上とっている方を参考にした方が確実でしょう。
(それでも合う合わないの相性はありますが)

②実力と学習時間が一致しない話

地頭の違い!と言いたいわけではありません。
資格試験によって求められる能力は異なります。
中小企業診断士2次試験に必要な能力は、①理論の応用力②試験独特の解法③基礎的なビジネススキル(ライティングスキル、クリティカルシンキング)であると考えています。

①理論の応用力は1次試験の学習、②解法習得は2次試験の学習といった中小企業診断士試験の学習効果により身につける割合が高いです。ここではあまり実力と学習時間の乖離は大きくなりません。

一方で、③基礎的なビジネススキルは、学生時代から現在の業務経験までを通じて身につける割合が非常に高いです。抽象的な理論と具体的な事例をまとめて記載するライティングスキルや事例を構造化して考えられるクリティカルシンキングをある程度身につけているかどうかが、実力と学習時間の大きな乖離を生んでいます。

私自身、大学入試では国語が苦手でしたし、学生時代も文字を書く機会はほぼありませんでした。
学習時間短めで合格できた要因は、長らく経営企画部門での業務に従事していることで基礎ビジネススキルが身についていたことたと思っています。

業務経験によって基礎ビジネススキルに大きな差があるという事を認識して、ブログやTwitterを読み、参考にする必要があると伝えることです。

例えば、基礎的な読み書きが得意な方には躓かないポイントで、読み書きが苦手な方は躓き時間がかかるかもしれません。

参考にするのであれば、業務経験や出身大学を公開されている方のブログを選んだ方が確実でしょう。
より高い能力を持っている方の記事も参考になるでしょうし、ご自身と同じ能力を持っている方の記事も参考になるでしょう。大切なのは違いを認識した上で参考にすることです。

ビジネススキルを磨きたい方はこちらもご参照ください

まとめ

本記事でお伝えしたかったことは、試験合格と実力、学習時間が一致しないことを理解した上で、学習する必要があるということです。特に独学の方は、ご自身を客観的に見ることが難しいと思いますので、ご注意ください。


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