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読書記録「精霊の守り人」

今回は読んだ本の感想を記録に残す、ということで
家に積読されていた「精霊の守り人」(上橋菜穂子)を備忘録として書いておきたいと思います!

本作は、守り人シリーズとして全10冊以上出ているし、児童文学としてもとっても有名かと思います。NHKでドラマ化されるくらいですしね。

普段あまりファンタジー小説を読まないのですが
そんなに有名なら、読んでみようかな〜といういつもの保険をかけながらの本選びです笑。

あらすじ

主人公は短槍の達人で女用心棒のバルサ(30歳くらい)。
新ヨゴ帝国の皇子チャグム(11歳くらい)を救ったことから、皇子の母親からチャグムの用心棒となります。
チャグムの体には、精霊の卵(別の命)が生み付けられているというのです。

父親の使いである刺客や、異世界の魔物がチャグムを襲い、
バルサは彼らと戦うことでチャグムを必死に守ります。

チャグムは、自分の体の中で成長し孵化し始める命に
翻弄されます。

世界観が日本人向けで面白い!

私がファンタジーがあまり得意じゃない理由として
どうしても海外ファンタジー、西洋風の物語はあまりにも別世界すぎて
その世界観に入り込めないという点にあるんだと思います。

本作は、和風ファンタジーって感じで日本人的には非常に読みやすく面白かったです!

この本では、魔法みたいな最強の何か力が登場するわけでもなく
バルサは身ひとつで闘うスタイル。
戦闘シーンの描写がめちゃくちゃ綿密で、その場に連れ去られる感覚ってこういうことなのでは!
基本追手からの逃亡劇なので、ハラハラドキドキ。バルサ頑張れー!!
とみんな思うのでは!

ファンタジー小説で、私は最初の設定を理解するのに結構苦戦します。
年齢、関係性(敵味方)、役職など。
最初は「???」ってなかなか頭に入ってこないのですが、私は割とそのまま読み進めるタイプです。
ですが、今回は巻頭にある地図や登場人物一覧を見返したりして読み進めてみました。(それでも、途中迷子になるのですが笑)
案外シンプルだったりするのですね。

異世界の概念

2つの世界が並行して存在している
という部分がこのストーリーの根幹を支えているように感じました。

チャグムは2つの敵から狙われています。

1つは、現実世界のサグに於いて父親の刺客(手下みたいな奴)からチャグム自身の命が狙われ、

もう1つは、隣り合った異世界のナユグに於いて巨大イソギンチャクみたいな魔物からチャグムの身体に宿るもう1つの命ニャング・ロ・イムが狙われます。

特に後半はその2つの世界を跨ぐチャグムの苦しみが読みどころ!
先住民と現支配部族のような歴史的背景も盛り込まれていて、最後までその伏線回収が素晴らしかったです!

そして、その2つの世界を物語の中でこんなにナチュラルに誘ってくれるところが本作のワクワクポイントでした!今は冒険から帰ってきてるようなそんな気分です。

子どもの頃にも読んでみたかった

本作は児童文学として書かれています。
時間は巻き戻せないのですが、小学生くらいの時の自分が読んだら
どんな風に感じたのか、どのキャラクターに思い入れを抱いたのか
純粋に何を思ったのかが気になります笑

10歳から見るバルサと、26歳(現在)から見るバルサは
きっと少し違うんじゃないかな〜と思ったりします。


守り人シリーズは他にも出ているので、(順番通りに読まなくても良いみたいだし)また読んでみようと思います!


オンライン読書会で、みんなが次はどんな本を紹介してくれるのかが
楽しみです♪

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