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慢性的なストレスの元になるスマホの通知

 営業として持つ案件が増えてくると必ずやってくる見積もりの作成。1年目なので見積もりの重要性を大して理解しないまま作り、いつもの資料作成で受けるような指摘と同様のフィードバックがあると思いきや、むちゃくちゃ怒られる。値付けの根拠が甘かったり、社内リソースを使う場合はどこまで工数計算ができているのかが詰め切れてないので、そりゃ怒られる。

 ある程度の業務経験があれば、バッファを見込みながら絶妙なラインで見積もりを出して利益を上げられるが、そんな経験も無いし、参考となりそうな見積もりを見つけられる術も知らない。的外れな質問をしてしまい相談した先輩から怒られ、終わったらそれを聞きつけた他の先輩からも怒られる。雪だるま式に怒られすぎて、見積もりの重要性なんか頭に入りません。

 何とかして作った見積もり書を社内の申請ツールで上長に上げても、却下のメールがすぐに返ってくる。もちろん新人を教育する意味で厳しくしていたと思いますが、他にも山ほど業務があった中で差し込まれるようにくる「却下」通知の破壊力たるや。いつまで経っても完成しない見積もり確認のやり取りに目眩すら感じることも。

 スマホに入っているチャットツールやメーラーからの通知にビクビクする生活は常に緊張と不安に縛られているような生活でした。先輩方も夜遅くまで働いていたので、仕事を終えたと思って帰っていても通知に気付いて中身を確認してしまい、家に帰ってまたPCを開く。半日の休みをもらった日があり、その日はさすがに通知にも反応せずいたのですが、電話がかかってきたのですぐに受電して結局対応する。

 仕事からは逃れられないし、落ち着ける瞬間なんて無い。スマホを見るのが怖いけど、通知が来ると気になって仕方ないので、確認して結局手を動かしてしまう。頭の中は、四六時中仕事の事でいっぱいでした。

 ストレスが慢性化すると死の危険も

 人はストレスを感じると脳の中にある扁桃体という部位が反応して、自律神経系や免疫系などに司令を出します。自律神経系では、交感神経優位となって、血圧の上昇、呼吸数の増加、消化活動の停止などが引き起こされます。これらの反応は時間の経過と共に和らいでいき、通常値に戻りますが、常にストレスを受け続けていると値が元に戻りません。

 振り返ってみると、この頃僕は常にお腹を下していて、食事をとってもすぐにトイレへ行っていました。元からお腹が緩いタイプであったので、大して気にはしていませんでしたが、体内で消化活動が正しく行われていなかった証拠です。

 このようなストレスによる慢性的な不調が続くと、高血圧、心筋梗塞、胃潰瘍、脳卒中、などの重大な病気を引き起こします。場合によっては突然死となることもあり、そのきっかけとなったストレスは「キラーストレス」と呼ばれています。

 慢性的にストレスを抱えていなければ、問題なく受けきれたストレスも、慢性化した状態が続いていると、命に関わる決定打となる。できる限りその確立を低くして生きていきたいですね。

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