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土に触れる楽しさ初めて感じた日。

 飲み会に参加した翌日の午前中は相談員の方の家でゆっくり。周辺は民家がある場所でしたが、大阪に比べてめちゃくちゃ静か。道路の交通量も人通りもほとんど無いので、本当に静か。それもあってか夜はゆっくり眠ることができました。

 お昼ご飯は昨日の飲み会に来ていた数名と一緒にランチへ行くことに。これまた行った先は今でもよく通うことになるお店。ランチのメインだったローストビーフが美味しかったのと、添えてある丹後産のお野菜とご飯も美味しくて、素材の豊かさを改めて実感します。

 ランチ後は有機農家さんを訪れニンジン収穫体験です。丹後へ来る前から「面白い農家さんが居るので紹介したい」と相談員の方から提案をもらっていて、農業をやるつもりはありませんでしたが野菜や自然が好きだったので行程に入れてもらうことになっていました。

 到着すると煙突と茅葺き屋根の付いた立派なお家と作業場、ニワトリに柴犬。不思議な雰囲気を感じつつ、農家さんに挨拶をします。めちゃくちゃ優しくて良い人そうな雰囲気、一緒に働いているメンバーと紹介された研修生である3人の男の子も和気あいあいとしていて楽しそう。

 さっそくニンジンの収穫に畑へ向かいます。1月の丹後はまだまだ寒くて天気はどんよりとした曇り空でしたが、この日はうらにしではなくたまに晴れ間もありました。初めてのニンジン収穫体験で1本掘るのにすら苦戦していましたが、土の中から出てくる色鮮やかなニンジンが出てくると嬉しい気持ちになります。

 収穫作業は二人一組になって行うので、研修生の子と一緒に喋りながらの作業。移住検討していることを僕が話せば、その子も将来は農家として独立して地元に帰るつもりだという話をしてくれたり、作業で分からない事があれば優しく教えてくれたりと、あっという間に時間が経ちました。

 予定の数まで収穫を終えると、土から出てきたニンジンの葉を切ってコンテナに入れていきます。色んな形をした愛らしいニンジンが土の上に並んでいるのを見ながら、ほんのり香る土とニンジンのにおい。収穫を終えた達成感も感じながらニンジンをコンテナに入れていきます。水洗いしてキレイになったニンジンをその場でいただき、なんと甘く美味しいこと!

 とても楽しい時間を過ごさせてもらったのですが、当時の僕は覇気が無かったので周囲からみてあまり楽しんでいる様子では無かったそうです。笑 むしろ普段から元気な妻の方がテンション更に上がって、その場を明るくしていました。

 ニンジン収穫をしただけでも充実感で一杯でしたが、作業が一段落した後に農家さんが土の話をしてくれ、このことがきっかけに僕は農業をしようと心に決めたのでした。

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