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リモートワーカーの運動不足を防ぐためのウォーキングと「歩かなきゃ損」な理由

直面する状況

コロナウィルスで大騒ぎになっている昨今ですが、これまでリモートワーク/テレワ ークと無縁だったような企業が、テレワークを実践せざるを得ない状況になってきました。

リモートワークについては、既に様々なノウハウが公開されており、それらを参 考にしながら行っていけば徐々に慣れてくるでしょう。

しかし、これまで通勤がメインでお仕事をしてきた方々が、これから別の課題に 直面するはずです。その筆頭が...運動不足です。

予期される問題〜身体活動の減少による運動不足

まずは通勤がなくなることで、普段無意識に行っていた身体活動がなくなり運動不足に陥ります。

代りにカフェに行く? しかし今はできるだけ人混みを避けないといけない状況で、わざわざ人が集まり共有環境による濃厚接触リスクが高い場所に行くのはナンセンス です。

運動習慣があればいいけど... 普段から運動習慣がある人は、自分の好きな時間に運動ができるので、むしろリモートワークは楽しみが増えるかもしれません。筆者の場合は、趣味としてのランニングを続けているのでリモートワークがメインですが運動不足にはなりません。

しかし普段の運動習慣がない場合、通勤という無意識の身体活動が減ってしまうと、それを補う身体活動を行わないとバランスがおかしくなってしまします。2020年3月時点では普段からジムに通っている人でも濃厚接触のリスクが高くなり、場合によっては回避しているケースもあるでしょう。(ジムが積極的に消毒等の対応しているかもしれませんが)

まずは日常的な意識的な運動を毎日行うことが必要ですが、習慣がない人はどうやって 初めたらよいのでしょうか?🤔

ステップ1 〜 通勤と同じ程度歩く

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まず最低限必要なのは、普段通勤しているのと同じ程度身体活動を確保しましょう。近所のウォーキング🚶やランニング🏃などの有酸素運動をするのがてっとり早いでしょう。

そのためには普段無意識で行っている活動量計を計算する必要があります。

最近では活動量計、スマートウォッチ、スマートフォンなどで日々の活動量計を計測 している人も増えているので、記録をつけている人は、その活動量計の過去の記録から、おおよその一日の活動量計つまりどのくらい歩いているのかを時間、距離や歩数を算出して目安にします。

キョリ測で経路を把握

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日頃から活動量計の記録をしていない方は、通勤経路を元に計算することができます。地図上で自宅から駅まで、あるいは駅から会社までの距離をGoogle Mapや、iOSのマップなどを使えば距離、経路、移動にかかる時間が簡単に算出できます。様々な地図サービスがありますが、その中でも筆者が特におすすめするのはMapionが提供しているキョリ測です。

キョリ測は、地図上に線を引いてコースを描くと、距離、歩数、時間、高低差、消費カロリーを自動的に計算してくれます。更に歩幅、体重、年齢などのプロフィール、移動手段(徒歩、ジョギング、自転車)とスピードを変更することで細かなチューニングが可能になります。

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特に面白いのが、単に消費カロリーを数字で表示するだけでなく食べ物に換算してくれる機能です。単に数字が「160カロリー消費」と計算されていてもピンときませんが、おにぎり1個分と表示されると、「そんなに消費するのか/それだけなのか」と感覚的にわかります。

最初はキョリ測をつかって、普段の通勤経路の活動量計を計算します。その後に同じくキョリ測をつかって自宅周辺のルートを作成し、少なくとも通勤と同程度か らそれ以上の活動量のコースを作成します。

キョリ測はコースを3種類まで同時に比較しながら作成できるので、平坦なコース、 起伏が多いコース、買い物しながら回るコース、少し長めのコースなどいくつかのパターンを作ってみると飽きずに歩くことができます。

通勤に車や自転車を使っている人は?

普段の通勤に「車通勤」や「自転車通勤」の人がリモートワークになった場合はどうしたらよいでしょうか?

一言で言えば「是非歩いてみてください😘

車はいわずもがな、自転車も運動にはなりますがカロリーでいうと徒歩の1/2程度です(同じ程度の負荷の場合)。自転車も素晴しいスポーツであり移動手段ですが、せっかくなのでたまにはゆっくり歩いてみてください😜。

普段から歩いていない方は、厚生労働省が目標としている数値である以下の数値を参考にしてください。[1]

男性9,200歩
女性8,300歩

キョリ測でコースを作る場合は、距離や時間だけでなく歩数まで見てちょうどいいコースを作ります。仮に9000歩を越えるくらいの距離を歩こうとすると概算で約7kmほどになるはずです。(80cm/歩で計算) なかなかの距離ですね😳。

カロリー消費だけじゃない!歩く効果

これまで、歩くことによるカロリー消費について着目して話を進めてきましたが、 歩くことは単なるカロリー消費以上の効果があります。

歩くことは有酸素運動なので心肺機能が高まり下半身の筋肉も発達し、疲れにくくなります。更に脳への血流がよくなり、新鮮な酸素がゆきわたることで脳の働きが活発になります。

昔から哲学者が歩きながら考えたのは、脳が活性化するためなんですね。

筆者も仕事で行き詰まると、歩いたり走ったりして頭をリセットしたり、歩きながら考えることでアイデアを膨らませたりします。

また、歩くことで脳に加わる適度な衝撃が、脳機能の維持に関係していることが最近の研究で明らかになっています。 [2] 

もはや「歩いたほうがいい」というレベルではなく「歩かなきゃ損」というレベルになってきているのです😇。

いつ歩けばいい?

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次に「いつ歩けばいいのか」という点について見ていきます。もっともよいのは日中とくに午前中です。これは太陽光を浴びることでビタミンDセロトニンが分泌されるためです。

ビタミンDはカルシウムと密接な関わりのあるビタミンで血中のカルシウム濃度を高める働きがあります。セロトニンはストレスを減少させ、心を落ち着ける働きがあります。

カルシウムと密接に関係する骨についても、歩くことによる衝撃が骨を丈夫にすることが明らかになっています。[3]

いずれも日光を浴びることで体内で生成される物質なので、自宅に閉じ籠って運動するのでは得られないものです。

体脂肪を減らしたいならば、早朝しかも朝食の前の時間帯がおすすめです。起床後は最も血糖値が下っている時間帯で、この時に身体を動かすと優先的に脂肪が使われることになります。

脂肪は分解してエネルギーとして利用するのに、糖質より時間がかかります。そのため激しい動きではハンガーノック(糖分が枯渇して動けなくなる)に気をつけないといけませんがウォーキングならばそのリスクは低いです。

昼食後に歩くのは眠気をさます効果があります。これは昼食後に歩くことで、血中の糖分をエネルギーとして使い血糖値を下げる効果があるためです。昼食後の睡魔は血糖値が上がることで生じるので、食後のウォーキングは理にかなっています。

朝から仕事に集中して気づいたら夕方という場合もあるかもしれません。夕方〜夜にかけてのウォーキングでは交通事故対策のためにリフレクターやライトなどを携帯しておくのが安全です。また特に夏は夕方以降の方が涼しくて屋外で身体を動かしやすいという利点もあります。

通勤をイメージするなら朝歩いて、夕方も歩くというリズムが自然ですね。

ステップ2 〜 歩く「ついで」に何かする

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ただ歩くだけでなく、歩く時の楽しみも付け足すのもオススメです。言い換える と、歩く「ついで」に何かすることです。

好きな音楽を聞きながら、あるいはDQウォークPokemon Goなどの位置ゲーを プレイしながらというのはわかりやすい楽しみ方です。

ポッドキャスティングを聞きながら歩くのもオススメです。英語学習用のポッド キャスティングを聞きながら歩けば、英語の勉強+ウォーキングの時間になりますし、技術系ポッドキャスティングを聞きながら歩くのもよいでしょう。歩くこと=勉強の時間となります。

勉強という意味だとAudibleのようなオーディオブックを聞くのもよいでしょ う。

上級者向けとしては、歩きながらミーティングするのも可能です。オンラインミーティングツールは画面共有の機能があるので、そちらで相手の画面を共有してもらいながらミーティングすることもできます。筆者はゆっくり走りながらのミーティングもたまに実施することがあります。ただし車には気をつけるのと、状況によっては風切り音がひどいこともあります。

歩いた経路をGPSで記録しておくのも楽しいです。次は「もっと速足で歩こう」 「距離や時間を伸ばそう」といった目標設定もしやすくなります。

スマホの活動量の記録アプリはiOSでもAndroidでも無数にあります。「活動 量」や「歩数計」で検索して気にいったものを使ってみるとよいでしょう。
有名どころだと、RunkeeperStravaRuntasticなどは無料でも利用可能なサービスです。

スマートフォンに標準でインストールされているiOSのヘルスケア、iOS/AndroidのGoogle Fitは、GPSでの経路記録はしませんが、一日の歩数や移動距離といった基本的な記録をとることは可能ですし、多様なアプリケーションとの連携によって総合的なアクティビティ情報を管理してくれます。

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ステップ3 〜 何かの「ついで」に歩く

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買い物、外食、駅までの移動、様々な外出機会があります。それら主の目的の「ついで」に歩いていくのです。

ウォーキングの速度の感覚としては、自転車の半分の速度で倍の時間がかかるイメージで覚えておくとよいでしょう。

そこで「エー、面倒だし疲れるー」と思ってしまう方は、できればGPSでウォー キング経路を記録しながら試しに歩いていってみてください。

そして帰ってきて記録を眺めながら「今日はこんなに歩いたのか!自分はなんて凄いことをしてしまったんだ...」と一人悦にひたるのも楽しいですよ。

他の目的の「ついで」に歩くことは、歩く時間を捻出するのにムダがありませんので意識してやってみるといいですよ。

ステップ4 〜歩くことを楽しみにする

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そして最後は、歩くことを楽しみとすること、つまり歩くことが動機となるという ことです。

何かの目的のために歩いている時は、案外回りを見ていないことに気づきます。 おすすめは歩くときに周囲をよく観察することです。

普段あまり気にせずに歩いていたり、自転車に乗って通り過ぎている時には気づ いていないものが、観察しながら歩くことで気づくことができます。
目線も正面だけでなく、下方、上方に変えてみます。(もちろん前方注意!) そうすることで気づいていなかったオブジェ、知らないお店、看板が目にとまります。

下の写真は先日走っている最中に見つけた道路の高架下の広場にかかげてあった看板です。地域のお年寄りがグラウンドゴルフをするために集って広場を整備している光景を見つけて思わず写真を撮りました。

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コースを外れて裏道に入ると、近所なのに全く知らない世界が広がっていたりもします。スマホに地図アプリを入れておけば迷子になる心配はないので、どんどん探険できます。

歩道の脇の植え込みにある花や雑草に目を向けると、知らない花や草が見つかります。植物の様子で季節を感じることができます。下はスマホのマクロレンズで撮影したナズナです。もう春がそこまで来ているのが植物を見るとよくわかります。

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この写真は3月なのに枯れずに咲いていたヒマワリを見つけたので撮ったものです。いくら暖冬とはいえ不思議な光景でした。

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空を見上げてみると様々な雲が見えます。季節や時間帯によって空の色もまったく異なります。通勤している時は見ることがなかった夕焼けなども、改めてみると、とても綺麗です。下の写真は夕方に神社の裏山に登った時の風景です。

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観察しながら歩くことで、普段住んでいても、気づいていないものが沢山あることに気づくのです。

ウォーキングからプロムナードへ

ステップ1は通勤の代替としてのウォーキング
ステップ2は歩く「ついで」に何かするという目的を加え
ステップ3は逆に別の目的の「ついで」に歩くことに取り組み
ステップ4では「歩くこと自体を楽しむ」という流れを紹介しました。

プロムナードという言葉を聞いたことがありますか?元々はフランス語で「散歩道」を表す意味として使われることが多いですが、もうひとつの語義として気晴らしに歩くという意味があります。日本語で言うと散歩、散策逍遥という言葉になります。[4]

ステップ1〜3は義務感や目的のために歩くといった外発的動機(外から与えられたものによる動機)によって行動が行われています。しかしステップ4、つまりプロムナードは内発的動機(内から発露する動機)によって行動するという違いがあります。

最初は「運動しなきゃ」で歩いていたものが、段々楽しくなってきて、いつしか 「歩くことそのものが目的や習慣」になると一番素敵だと思い紹介しました😊。

せっかくリモートワークで自分で自由な時間がとれるのですから、是非色々試してみてください。

参考文献

[1] 「身体活動・運動|厚生労働省」. https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b2.html.

[2] 「【プレスリリース】“衝撃”の事実! ジョギング・ウォーキングの効果は、脳への“衝撃”によるものだった!! 頭への適度な“衝撃”が脳機能を調節・維持することが明らかになった!!!」. 日本の研究.com. https://research-er.jp/articles/view/85686.

[3] 「【NHK健康チャンネル】NHKスペシャル人体”骨”が出す!最高の若返り物質」. 日付なし. NHK健康チャンネル. https://www.nhk.or.jp/kenko/special/jintai/sp_5.html.

[4] 「プロムナード(=歩くことを楽しむ)を『散歩』と訳した勝海舟 | 企業実務オンライン - 企業の経理・税務・庶務・労務担当者の実務情報メディア」. 2015. 企業実務オンライン. 2015年5月13日. https://www.kigyoujitsumu.jp/life/2130/.

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