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子どもが自らの手で「学級」と言う社会を構築するのが,最良のキャリア教育なのだ。

これまで,様々な角度から「キャリア教育」に類すると思われる教育実践に力を入れて取り組んできた。
社会に主体的に参画して,生き生きと働く大人を教室に招いてきた。
自分の故郷を見つめ直す学習にも,機会を見つけて取り組んできた。
手前味噌ながら,どの学習でも,子ども達は教科書をなぞる授業以上に目を輝かせて学んでいた。
僕には提供できない学びを,たくさんの社会人が提供してくれた。

そんな授業をしながらも,一番大切にしてきたことは,大人から「今の世の中を学ぶ」ことではない。

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僕が大切にしてきたことは,自らの手でこれからの社会をつくる経験なんじゃないかと思う。
そして,「轍(わだち)」を意味する「キャリア教育」を卒業し,まだ見ぬ未来づくりの教育にシフトしていくことが大切なのだ。


「学級」という環境が,子ども達に提供できる最大の強みは,子ども達が自らの手で小さな社会を構築できる可能性が有るということだ。

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目指す理想の社会を,子ども達が語り合う。
ルールが必要になれば,ルールをつくる。
自分達の暮らす場を,自分達で管理する。
課題が起きれば,自分達の手で解決のための取り組みを試行する。
改善すれば,その喜びを分かち合い,その勘所を確かめる。
失敗すれば,その原因を追究し,再度試行する。
学級が解体されるその瞬間まで,終わりはない。
完成もない。
それこそが,なによりの「社会で生きるということ」の学びになる。

そのために,自分は支援にまわれているだろうか?
子どもと共に一つの社会を築く者としての振る舞いができているだろうか?
子どもに社会参画の機会を,幾度も幾度も提供することができているだろうか?
きっと,まだまだ足りない。
僕自身も,過去にとらわれることなく,まだ見ぬ未来の教育を,いつまでも目指していかなくちゃならんのだ。

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