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年の功に学ぶ「あなたの意見」の通し方

こんにちはK.K BASEです。(@kkbase2)

つい先日、現場にいる私に資材調達(中途採用の中年男性)の人が顔を出しに来ました。「お!現場に来るなんて久しぶりじゃないですか!」「久しぶりー!」なんて会話をしながら談笑しているとどうやら仕事に関して提案があるそうです。その人とは部署の垣根を超えた飲み会メンバー(つまりいつメン)の一人で私自身も好感を持っています。

内容は、前職で使用していたとある仕事の道具を導入してみたらどうか?という話でその提案の通し方が正直流石だなと唸ってしまったので紹介も兼ねてまとめます。

製造の仕事を日々している中で「もっとこうした方が良くなるのに」なんて思うことはありますよね。でもどうやって提案すればいいのか?提案しても通りにくいと悩んでいる方、参考にしてみてください。【あなたの意見を通すために必要なとあること】をやっていますか?

正しい意見を言っているから通るとは限らない

私の経験上、よくあるパターンが「正しいことを言っているのに意見が通らない」ということがあります。というか見ます。例えばその道具を導入することによって手間もコストも削減できて効率的に仕事が出来る道具があったとしても【あること】をしていないと通りません。せっかくいい提案なのに損ですよね。単純に年齢が足りていない、勤続年が足りていないというのが主な原因だったりする(特に中小零細)のですが、どんなに若くても勤続年が少なくても通る人は通ります。

あなたの意見を通す「とあること①」【コミュニケーション】

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最近では「会社の飲み会は悪であり無いほうがいい」という意見が目立ちますが私はそうは思いません。飲み会こそ最強のコミュニケーション構築の場だからです。もちろん食事だけでもいいのですが、同じ空間で共通の話題で話し、お酒も入って本音が出るというのは正直最強です。どんなことを考えている人間なのか?仕事に対する姿勢はどうか?共感する部分・そうでない部分は何か?を探すのに最適だからです。

例えば気心がしれた仲で話を通すのと、どんな人かもわからないのではどちらが意見が通りやすいでしょうか?断然前者の方が意見が通りやすいですよね。ならばこの術を使うほうがいいに決まっています。どれだけ正しい意見だとしても人間なので好き・嫌いの感情の影響は受けるものです。要は「聞く耳を持ってもらえるかどうか」に掛かってきます。

あなたの意見を通す「とあること②」【外堀埋め】

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日本に未だに点在する「城」には共通するある特徴があります。それは何だかわかりますか?そう、外堀が存在します。これは外敵から一気に城を攻められないように周りに水を張った堀を設け、入口を一つ又は数箇所にすることで侵入のリスクを軽減するものです。

提案を通すときもこの考え方を参考に出来ます。逆の発想でその城を守っている外堀を埋めることが重要です。どういうことかというと、然るべきリスクヘッジや突っ込まれる要素、重要な要素は先に潰しておき反論や物事が意外と早く進んだ時に備えることにあります。

仕事の場合、決済者や新しい設備を導入するには「上」の許可が必要になります。「上」がYESと言わない限りどんなに正しい意見で勧めていても一瞬で水の泡と化すことさえあります。それが課長クラスなのか、部長クラスなのか、社長クラスなのかはケーズバイケースですが、実は現場の意見が最優先という会社もあります。

コストカットになる(利益優先)ことでも手間(労力)が増える話であれば実際に作業するのは現場の人間であり、その人達がYESと言わない限りは却下である。という場合もあるのです。この場合落とすべき本丸は現場の人間であり、「上」の人間は外堀になります。つまり、どこが本丸なのかしっかりと見極めることが大切なのです。ここを勘違いして話を進めても空回りするだけなのです。

あなたの意見を通す「とあること③」【共感者を作る】

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選挙を想像してみください。選挙に立候補するときに何の後ろ盾もなく裸一貫で立候補する人は少ないでしょう。必ず支援してくれる団体などバックがついています。つまり選挙という戦いに挑むにはチームを構成する必要があります。

PROJECTの場合もそうだと思いませんか?何かのPROJECTが立ち上がった時、そのメンバーに選出され働くのはお金という代価をもらっていることも一理ありますが、それぞれがテンデバラバラな行動をしていたら目標達成しません。まとめ役となるPROJECTリーダーが存在しますよね。

リーダー論は知識も薄いし、実際にやったこともないのでわかりませんが少なくとも「共感」は一つの要素になると思います。「尊敬」という言葉かもしれません。いずれにしても一つの目標に向かって仲間がいる場合と一人ぼっちで向かう場合では差があります。

あなたの意見を通す時、「そうだ!そうだ!」と援護射撃をしてくれる人を作っておくというのも重要なポイントとなります。常識は多数決であるという事実もあるように、多勢で提案することで影響力が増します。

あなた一人の発言では弱かったとしても波状攻撃のように次から次へと通すように促された人を想像してみてください。「わかったからとりあえず話を聞いてみようか」この言葉が出るはずです。

あなたの意見を通す「とあること④」
【メリットよりもベネフィット】

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次にメリットとベネフィットです。営業では基本中の基本ですが、相手に商品を購入してもらう際に商品説明ばかりしてはいけません。その商品を使うことでどんな便利なことが起きるのかワクワク出来るのかを想像してもらい、感情を動かすことがキーになります。

あなたの提案を通す時、攻めるべき本丸を見極めたらその人に先ず興味を持ってもらわなければいけません。その人がYESと言わなければ望む結果までたどり着けないからです。趣味の話題から入る場合もあるでしょうし、仕事の中で問題として共通認識が取れていればいきなり本題から切り出す場合もあります。大事なのは「なんか面白そうだから聞いてみようかな」と思わせることです。もし、その気になってもらうことが出来た時こう言うと思います。

「上がOKならいいと思いますよ」と。

前述してある通り、あなたは「上」の外堀を既に埋めてあります。ここまで来れればあとは話を前に進めることができ、内容が問題を解決するあるいは改善するものであればほぼ間違いなくあなたの提案は通るでしょう。

あなたの提案を通す「とあること⑤」
【相手の欲しいカードを探しておく】

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これは#製造業の転職 でも応用できる話で私も実際に使用しました。要はマーケターの目線を持ちましょうということです。マーケターは相手の欲しいこと・ものは何なのか常にアンテナを張り、商品を作り認知させ届け、代価を回収します。著書【マーケターのように生きろ】の中でも、単純にマーケターという職業だけでなく様々なことにこの考え方は土台となると説明しています。

そもそもあなたの提案は誰の何を解決するものでしょうか?自己中心的な主張であれば当然通りません。その解決策を必要としているかすらわからないで突っ走っても意味がないのです。つまり「〜だろう」で動くのでなく、相手が欲しいと言っていたから動くほうが成功の確率は上がります。

ではそれを知るためにはどうすればいいのでしょうか?既に前述しているようにコミュニケーションによって得ます。ここでこれまでのポイントが繋がってきます。

製造業は営業とは無縁の世界かもしれませんが提案などを通す時は営業力が必要になると思いませんか?コミュニケーションで信頼信用を構築しながら相手がどんなことを欲しているのか探り、自分の提案が相手にとってどんな利益をもたらすかプレゼンし興味を惹きつけ感情を動かします。提案が通れば商品が売れたのと同じことです。

これら5つのとあることをもう一度見直して再度挑戦してみてください。

・・・・・

最後に、今回私が唸った一連の流れを会話形式で紹介します。

私「あれ!?Aさん久しぶりじゃないっすか=!お疲れさまです」

A「久しぶりー!仕事はどう?」

私「暇です・・・」

A「だよね 笑」

A「ところでちょっと前職で使ってた道具に関しての話なんだけど・・・〇〇って知ってる?

私「いえ、知らないっすねー。どんな工具ですか?」

A「うちって何でも溶接しているけど正直仕上げも大変じゃない?歪も嫌だし

私「そうなんすよー!ある程度スキルも必要だし感覚の世界なんで新人が来たときに教えるのに苦労しますよね。溶接嫌いです、、、」

A「実はさ、〇〇で大変さを解決できる上に仕上がりも綺麗でそんなに工具代も高くないものなんだけど、、、興味ないかな?」

私「ありまくりのありですよねそりゃ」

A「前職での知り合いのお客さんが実際の作業見せてくれるみたいなんだけど良かったら一緒に見に行かない?」

私「行きます行きます!でも上がOKならいいですよ!」

A「一応「上」には既に話通してあって了承貰ってるんだ。あとはタイミングが合えばどうかなと」

私「がーさすです。抜かりないなホントに、、、」

A「よし!じゃあセッティングしてみるね!」

私「お願いしやーす!楽しみです」

ほぼ確で通ってしまう話の内容でした。

#製造業 #提案 #営業 #ビジネス #交渉 #コミュニケーション


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