Kae

標高2,250mメキシコシティ在住ライター/エッセイとインタビュー/「サライ.jp」「ほ・とせなNEWS」でも記事執筆/スペイン語DELE C1/3歳児母/おやつタイムが日々の癒し/コンテスト受賞歴▷Panasonic×note「はたらくってなんだろう」コンテスト審査員特別賞

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標高2,250mメキシコシティ在住ライター/エッセイとインタビュー/「サライ.jp」「ほ・とせなNEWS」でも記事執筆/スペイン語DELE C1/3歳児母/おやつタイムが日々の癒し/コンテスト受賞歴▷Panasonic×note「はたらくってなんだろう」コンテスト審査員特別賞

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    • メヒコ暮らしの話をします

      エネルギーに溢れていて、どこか危ういけれど、惹きつけられてしまう。メキシコはそんな国です。

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      RICOHのGR-ⅢとNIKONのD3400+ときどきオールドレンズで映す日常

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    「世界一荘厳なピンク」に恋をして

    「メキシカンピンク」と呼ばれる色がある。スペイン語で、Rosa mexicano(ロサ・メヒカノ)。 当たる光の加減によって、時に可憐な少女のように、また時に妖艶な女性のように見えるこのピンクに、わたしは少しばかり思い入れがある。 ◇ 夫に転勤辞令が出たのは、2019年の春だった。 臨月だったわたしは日本に残り、娘を生んだ。乳児が打つ予防接種は、約5ヶ月で一区切りを迎える。そのタイミングで、夫を追って移住することになっていた。 海外で暮らす。駐妻になる。どれもすでに

      • 近くて、すごく遠い世界

        ずっと、メキシコの"陽"ばかりを書いてきた。 オープンで温かい国民性。せかせかと急がない、のんびりとした街の空気。どれもぜんぶ、嘘じゃない。 けれど明るい光が射せば、かならず暗い影ができる。そしてその影のなかにも、人々の暮らしがある。 そんな「当たり前」を、強烈に思い知らされる出来事があった。 ◇ 週に一度、わが家の掃除をしてくれるマリアという女性がいる。共働きで3人の子どもを育てる彼女は、いつもキビキビ働く元気な肝っ玉母ちゃんだ。 わが家がメキシコに来て以来だから

        • 言葉を贈り合う

          週末の朝。 洗面所でピアスをつけていると、鏡の右端にぴょこんと小さな黒髪の頭が映り込んだ。くりくりとしたふたつの目と鏡越しに視線がぶつかると、”にーっ”と笑って言う。 「おかあさんのピアス、めっちゃ可愛くてとっても似合ってる!」 そぅお?ありがとう。照れ隠しに答えるわたしの言葉を終わりまで聞かずに、黒髪頭は鏡から消え、パタパタとどこかへ走り去っていった。 誰かに褒めてもらうこと。 それってこんなに嬉しいんだなぁ、と最近しみじみと3歳の娘から教わっている。 ◇ 服や

          • 太陽のようなハグをくれる先生

            娘が通う幼稚園まで、車で10分。通園バスがないので、毎朝同じ道をかれこれ1年半送り迎えに通い続けている。緩い坂道をのぼり、角を曲がって園舎の正面まで来ると、職員さんが近づいてきて車のドアを開ける。 何度繰り返しても、この瞬間が苦手だ。 通い始めて1年半が経とうという今でも、ドキドキしながら、職員さんに手を引かれ歩いていく小さな背中をじっと目で追ってしまう。 そんなとき、幼稚園の入口で周りが振り返るほど大きな声で娘の名前を呼ぶ人がいる。両手をめいっぱい広げて満面の笑みでし

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            溶岩の上に立つ家

            泣きたくなるほど素敵な家に出会ったことがあるだろうか。部屋の片隅に差すわずかな光までが美しく、思わず胸がつまってしまうような。 かつての溶岩地帯に立つその家は、わたしにとってまさにそんな場所だった。 ◇ メキシコシティの中心部からおよそ15km南へ下り、静かな住宅街に立つ一軒の邸宅前で車を降りる。待ち合わせたガイドとともに、荒々しい表情の石塀をたどり木製の門をくぐった。 カサ・ペドレガル。ここはメキシコの建築家、ルイス・バラガンが生涯建てたなかで最も大きい住宅だ。現役

            建築家ルイス・バラガン作品の一部を改装して作られたカフェ『テテトラン』に関する記事をサライ.jpに寄稿しました。 観光客からはまだあまり知られていない、まるで秘密基地のような場所。 その扉を開けます。 https://serai.jp/tour/1100892

            【写真エッセイ】季節を連れてくる人々

            最近身体が東京の秋を忘れかけている。 トライアスロンのような夏を走り切って、倒れ込むように辿り着く秋。火照った全身をひんやり優しく冷やしてくれる秋。 メキシコシティの気温は今ちょうど東京のそれと同じくらいなのに、過酷な夏を越えていないだけで、秋の感じ方がまったく違う。ここでは季節は自然に移り変わっていくのではなく、ぐいぐいと人々が引っ張ってくるものらしい。 目抜き通りで行われたフラワーフェスティバルなるものを覗いてみたのは、先週の終盤。 ”花”と言いつつ花以外を売る店

            【書きました】 メキシコで暮らせる間に一度は書きたいと思い続けていた「死者の日の祭り」にまつわるインタビュー記事。ついに実現して本日公開となりました。 この国を包む華やかな秋の空気を少しでもお届けできたらと思います。 https://www.hotosena.com/article/14732057

            ジャカランダの木を守る家

            メキシコに来て好きになったものの一つに、ルイス・バラガンがある。 すらりと背が高く、生涯独身を貫いたメキシコの天才建築家、ルイス・バラガン。 彼の残した作品のなかに足を踏み入れるたび、日常から離れ、心の波が穏やかになっていく。 今回はそんなルイス・バラガン最後の傑作と言われる作品、ヒラルディ邸を写真と共に紹介したい。 ◇ 首都メキシコシティで暮らす人々の憩いの場、「チャプルテペックの森」のすぐ南側、サン・ミゲル・チャプルテペックと呼ばれる地区にヒラルディ邸はある。静かな

            【書きました】 着ると、その服も、服を着た自分自身も、大切にしたいと思えてくる。 そんなメキシコの刺繍服ブランド「ファブリカ・ソシアル」を取材しました。 作る人、売る人、買う人が温かい輪で繋がっている素敵なお店でした。 https://www.hotosena.com/article/14728493

            【書きました】 メキシコ人なら誰もが知る菓子「チャモイ」。その生みの親はひとりの日本人移民でした。異国で強く生き抜き、世代を超えて愛される国民的菓子を残したその人生を多くの方に知って頂きたいです。 https://serai.jp/tour/1083185

            【書きました】 剣道女性世界最高位にありながら、メキシコで和菓子職人として活躍する桂まゆみさん。「先を憂うより今を生きたい」という彼女に、これまでの道のりを聞きました。 https://www.hotosena.com/article/14694739

            【写真エッセイ】この色彩のなかで

            メキシコで暮らしていると、ときおりはっとするほど美しい色彩に出会う。 そしてそのたびに思うのだ。3歳の娘の小さな瞳に今この景色はどんなふうに映っているのだろう、と。 ◇ 旅が得意なわけじゃない。とりわけ「街歩き」がメインの旅は、ベビーカーに不向きながたがたの石畳に、子どもが食べづらい伝統料理のレストランばかりで、正直言って楽しさよりもまず疲れを感じてしまう。 それでも、ホテルのプールで遊ぶ旅ばかりではなく、たまには街を歩こうと重い腰を上げるのは、そこに「娘に今見てほし

            だから、もう少しここにいたい

            娘が通うメキシコ幼稚園の先生と話していると、こちらの視界がぱっと開けるような感覚を味わうことが度々ある。 正解のない日々の子育てのなかで、迷い悩んで足元がぐらりと揺らぎかけたとき、背中を「ぽんっ」と叩いてくれる。 ついこの間も、わたしはそんな彼女らにまた一つ救ってもらった。 ◇ バレエ教室の入り口で 娘が通う幼稚園の園庭は、狭い。都市部の園だから仕方がないけれど、日を追うごとに活発になり家中を嬉々として跳びまわっている娘に、もっと思い切り動ける場を、と試しにバレエ教

            夕暮れの"マニャニータス"が教えてくれたこと

            これぞメキシコという誕生日会に行ってきた。 7時間かけて驚いて、笑って、最後にはホロリとした、先週の土曜日の話。 忘れないうちに、書き残しておきたいと思う。 ◇ 「始まり」なんてないのがメキシコ流 誕生日会に招いてくれたのは、娘が通う幼稚園のクラスメイトだった。 参加者はインド人パパとメキシコ人ママの両家親族、幼稚園のクラスメイト達とその家族で、およそ70人。賑やかなパーティーだ。 この国では10人いたら9人が遅刻する。3年かけて得たこの学習を元に、わたしたちは招待

            【書きました】サライ.jpさんで書かせて頂いた「アメリカ大陸最古の公共図書館」に関する記事が公開となりました!本好きな方、図書館好きな方、建築好きな方、ぜひ読んでみてください。 https://serai.jp/tour/1063494