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ハダカにむいたら何残る?

常宿のホテル室内改装され、これまでベッド足元にあったやつ(何と呼ぶのかわからん)が壁に引っ越ししてた。

早速、スーツケースの台として働いてもらってる。

本人は不本意なのか「第二の人生見つけましたわ!」なのかわからんが、サイズ的にも、頑丈的にもちょうど良い。これ、クリエイションだ。

福田美蘭 誰が袖図(2015年)

ディズニーのおなじみキャラクターたちが衣装脱いでどっか行っちゃった。
では、素っ裸になった彼らは依然としてキャラクターなのだろうか。
それとも「あ。こっから先はプライベートなんで、写真はちょっと・・・」なのか。
それとも、脱いだら、それでいいのか。

この絵には元があって、これ。

17世紀の屏風作品。根津美術館所蔵。
さらにこの屏風にも元があって、

「色よりも香こそあはれと思ほゆれ 誰が袖ふれし宿の梅ぞも」(古今和歌集・詠人知らず)

意味は「梅はその色彩よりも香りの方がしみじみと趣深く思われる。 宿の梅に誰かの袖がふれて、その移り香が香っているのだろうか」

いい歌です。

ディズニーキャラクターたちをキャラクターたらしめているのは、彼らが身につけている衣装やグッズであり、「ハダカにむいたら」何が残るんだ。

福田美蘭の視点は面白い。クリエイティブ。

ミッキーさん、ミニーちゃん、ドナルドさん・・・東京ディズニーランドができてからでも40年。ぼくたちの意識に何だかよくわからないけど、刷り込まれているサムシングは、実のところ、このように、あまりにあっけなく、消えてしまう。

福田美蘭に出会い、作品群に向き合った昨日午後1時間半。これでぼくのクリエイティビティは高まった。「クリエイティビティが高まる」と何が起きるかというと、楽しくなる。

何の変哲もない日常にJOY+WOW+LOVE and FUNが増える。

同じ名古屋市美術館の常設コーナーに行くと、これまた面白い展示がある。

レッド・グルームスが1975年に発表したウールワース・ビルディング。実在するビルを徹底的にこき下ろしている。

このビルは1910年、実業家フランク・ウールワースが建てた。建築費用はキャッシュで支払った。

ビルは美しく、ウールワースもいいこと言ってるが、「ハダカでむいたら」庶民のお金を巻き上げて建てたやつじゃねーか。

ビルの背面に行くと、わかる。ドル札でできている。

右下に描かれた、プールで遊ぶ富裕層。太って、醜い。

クリエイティビティが止まらない。

来週滋賀で行うむすび合宿(*)のセミナーテーマは昨年と同じく「クリエイション」。

どっさり、お話できそうです。どうぞお楽しみに。

*満員のため募集は締め切っています。

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