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ケタ上げB2B wave # 5:月と六ペンス

  Aloha  from

   ケタ上げB2B

~Marketing  B2B Surfin' 23 ~

 by Surfrider

wave # 5:月と六ペンス

こんにちは! 阪本啓一(JOYWOW)です。

今日のテーマは
マーケティング・ビジョン。

前号「wave#4 夏への扉」でご紹介した案件育成の流れ「パイプライン」は次のようなステップでした。

#1  ターゲットの発見  → マーケティング
#2  案件の発見     → マーケティング
#3  案件のクッキング  → 営業
#4  クロージング(成約)→ 営業
#5  納品(納期管理含む)→ アシスタント
#6  代金回収      → アシスタント
#7  顧客サポート・フォロー → カスタマーサクセス
#8  CS(顧客満足度)向上  → カスタマーサクセス

JOYWOW B2Bマーケティング スライドより


マーケティング、営業、アシスタント、カスタマーサクセスと4つの部門で分業しましょう、というお話ですが、もちろん「はい、こっから先は知らん」ではなく、大事なことは全体最適です。案件ごとにテーマを見つけ、「うちが取り組む意味はあるのか?」という問いが最も重要です。

「うちが取り組む意味はあるのか?」は一定のものさしに照らして考えます。

ということは、ものさしとしての、独自のマーケティング・ビジョンが欲しい。

わかりやすく言うと、

「どんな新しい価値を社会に提案・提供するためにうちの会社はあるのか?」

今日午前中、iPhoneの機種変でケータイショップへ行きました。

来店予約はアプリ、ショップに入ったら「研修中」と名札つけた若い男性が記入するシートを手渡してくれます。

住所氏名の他に、電力はどこ使ってるか、インターネットプロバイダはどこか、家族はどこのケータイキャリアか・・・

ぼくはiPhoneの新しいやつを買いに来ただけなのに、遠回りさせられてる気になります。ただこれもケータイショップあるあるで、2年に一回の楽しみといえば、それまでなのですが。

結局1時間くらいの間に、タブレットの動画を見たり、自分で何やら設定したりで、ショップの存在意義がますます弱まっている気がしました。そこで気になったのが「研修中」の彼です。彼はここで働くのでしょうが、何のために自分の貴重な人生の時間を使うのでしょう。

ケータイショップ不要論が言われ出して長い。

その議論さえ、彼は知らないのでしょう。

マーケティング・ビジョンというのは、これです。

そこで働く人たちの働く意義を明らかにするもの。

現在のケータイショップは、「他社キャリアからの乗り換えおすすめ」(いまならクオカード3万円差し上げます!)「インターネット・プロバイダの乗り換え」「電力の乗り換え」など、「乗り換え」提案ばかりで、「安くなりますよ!」「オトクですよ!」。

ぼくは一秒でも早く仕事に戻りたい。仕事した方が「安くなる金額分」「オトクとされる金額分」など、秒で稼げるから。

もう、ケータイショップに、新しい価値の提案はできなくなっているのでしょう。

ということは、やがて社会から消えていく。

パイプラインを構成する案件は、もちろん売上(利益)のために重要ですが、一方、ビジネスはただお金のためにやるものではありません。社会への貢献がどこかでリンクしていないと朝から夜までがんばる意義が見えてきません。

月と六ペンス、両方必要です。

NYに持って行って毎晩お風呂で読んでました

月はビジョン、六ペンスは売上(利益)。

たとえば、パワー半導体というのがあります。「パワー」というのは「力持ち」のパワーではなく、電力です。

ロームがこのたび宮崎にパワー半導体新工場を建設する、というニュースに触れたとします。新しく工場を建設、ということは、「需要が増えている」わかりやすくいうと、「買い手が増えている」流れが社会にある、ということです。

どんな流れがあるんだろう。

記事を読むと、「EC(電気自動車)市場の拡大などにより需要が伸びている」と書かれています。あなたは「パワー半導体」を知らない。知らないけれど、「EVとパワー半導体」というのは、何か関係があるはずだとわかる。そこで、「パワー半導体」について調べる。検索すると「サンケン電気」の「パワー半導体とは?」というページが出てきた。

「私たちの暮らしとパワーエレクトロニクス」というコーナーもある。動画もある。

サンケン電気の、社会への価値提案がわかりやすく理解できます。

WEBは、キラキラしている必要などありません。

サンケン電気のように、マーケティング・ビジョンが伝われば、それが一番良いのです。

そして何よりこれは、「社内」に向けて、重要です。

パイプライン・マネジメントに関わる各部署が「これでいいのか?」「うちらのビジョンに合っているのか?」と確認するためのマーケティング・ビジョン。

*サンケン電気さんはJOYWOWとは何の取引もありません。書いた通り検索したら出てきただけです。

今日もお読みくださいまして、ありがとうございました!

今日が皆さんにとってJOY+WOW+LOVE and FUNな一日になりますことを。

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