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雲へ帰るその日まで

「バカは死ななきゃ治らない」というけど、間違い。死んでも治らない。なぜなら、死なないから。一般的に言うところの「死」というのは肉体の終わりなだけで、その中に入ってる魂は死なない。肉体の終わり後の魂のツアー先は二種類ある。成仏するか、浮遊するか。浮遊にもいろいろあって、ある特定の場所で地縛(じばく)るか、誰かの肉体の中に入る憑依(ひょうい)か。入るとやっかいで、入られた人は多重人格になってしまう。多重人格は宿主が自分で作り出す場合と、浮遊してるのが入るのと二種類ある。

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この本は壮絶なドキュメンタリー。

カオリ・・・宿主(妻)を破綻させようとヤミ金から借金しまくる中年女

ケン・・・少年で無力。ケンが出てくるとき、老眼鏡が不要になる。同じ肉体使ってるのに、不思議だよねー

リサ・・・5歳の幼女。いつも眠い

シズ・・・中年女で、カオリの手下のように動いている。だが、実は最も危険

この4人が妻の中に入っていて、宿主の知らぬ間に借金しまくったり、離婚しようとしたり、「自分」を殺そうとカミソリ持ったりする。夫の前では巧みに演技し、別人であることがバレないようにする。「なんじゃそれ?」な話だが、すべて実話である。

でね。これって、あり得ると思う。昔のぼくが、憑依体質だった。憑依されちゃうと、「自分」が消える。ランチに、自分ならまずオーダーしない刺身定食を頼んで美味しそうに食べる。当時のぼくが苦手だったケータイを自在に操る。何時間か後、憑依が去ると、その間の記憶が全く無い。ちなみにぼくは魚苦手。

「そういう場」に行くとひどい頭痛がして、立ってられないほど。特に人がたくさん集まる場所でよくあった。映画館とか、ライブ会場とか。映画『ホワイトアウト』観たときひどくて、その翌日ニューヨークへ帰る予定で浅草のホテルに泊まってたんだけど、救急車乗ったもん。ぼくのアタマがホワイトアウトしたみたいだった(笑)

それがいまはまったく無くなった。何がどうなったのかわからないけど、憑依されることはない。たぶん、「強くなった」としか言えない。自分の中身が。だから外から入れない。

出張でホテルに入り、「あー。ここいるな」という感じの時って、ある。そういう時、「待ってな。いまからそっち行って話聞いてやるから」と伝えて、寝る。寝てる間、魂はあっちの世界にいるから、そこで話を聞いて、アドバイスしてるんだろう。目覚めたら覚えてないけど、部屋からは消えてる。「いた」人、満足したのだろうね。そういう意味で、ぼくは24時間営業のコンサルタントといえる(笑) 文字通り寝ても覚めても仕事してる(笑)。

少年ケンが出てくるとき、「同じ肉体使ってるのに、老眼鏡がいらない」。これって健康の参考になるよね。きっと身体の不具合も、気持ち次第というのがあるんだろう。たしかに、今年誕生日を迎えたあとくらいからあっちこっち不具合が出始めた。「63歳になった」と、自分で自分をやってしまってるのかもしれないね。

で、ぼくたちは肉体というめんどくさいものをわざわざ使って生きることを選択し生まれてきた。ということは、肉体に感謝し、生きるということを存分に楽しむ。やらないと、もったいないね。

魂のふるさと、雲へ帰るその日まで。

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