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テクノロジーは「簡単」にした。アホを増やした

テクノロジーは

簡単

にした。

ぼくが会社に入ったころ、取引先との連絡は

電話

手紙(はがき)

だった。

電話にせよ

手紙(はがき)にせよ

「正しいやり方」

があった。

ベテランのやり方を真似た。

社内の記録用文書も、先輩のを見て、学んだ。

1995年、電子メールを使い始めた。

まだプライベート。

メールの同時送信機能を使ってメルマガを創刊した。
それが現在あなたが読んでくださっている

Surfin’

の始まりです。

やがてまぐまぐのメールサービスを利用し、一気に読者が増えた。

簡単。

社内や社外にメールでやりとりするのが当たり前になったのは1997年あたりだった。

当時の上司に

「阪本くん、メールはもっと推敲してから送りなさい」

と注意された。

ま、もともと彼はぼくに何かいちゃもんつけたくて日々狙っているタイプだったのだが。

「メールに推敲?」

と違和感を覚えた。

レスポンスの速さがメールの身上と思っていたから。

たしか当時やっていたビジネスパースン・オンラインコミュニティ「知恵市場」(早いよねー。やること。1996年あたりから始めてた)でこれ、議論のネタにした覚えがある。

写真はハレの日、大事に撮るものだった。

だから家のカメラのフィルム一本(12枚撮りか24枚撮りだった)現像に出すと

・去年のお正月
・去年のお花見
・去年の海水浴
・去年の秋の運動会
・年末の親戚の集まり
・今年のお正月
・今年のお花見

が一つにまとまってるなんてのはザラだった。

ところが、1986年「写ルンです」が発売されて、写真がカジュアルになった。

同じころ(1987年)プリクラが生まれた。

これで女子高生たちが日常生活を

簡単に

写真に撮るようになった。

写真が「ハレ」から「ケ(日常)」へとポジションを変えた。

さらにデジカメの普及で、現像コスト、フィルムコストがなくなり、
写真が民主化した。

インターネットが日常生活に入り、楽天などのショッピングモールがオープンしたことで、

「起業」

が簡単になった。

マンションの一室あるいは自宅のどこかで店をオープン

簡単にできる。

「検索」が簡単になって(最初のころはインフォシークやヤフー、いまはGoogle)、知識獲得が

簡単

になった。

スマホが普及し、SNSが当たり前になることで、

発信

が民主化した。

これで何が生まれたかというと

素人の起業家
素人の経営者
素人の講師

たち。

実力は100点満点中10点しかないのに、それなりの「講師ヅラ」ができるようになったずら。

YouTubeにはそういった「先生」があふれてる。

経営は自由なものだ。

でも、「これをやったらあかん」は確実にある。

#1. 「経営行動をプロジェクト単位に分けず、なんとなく全体をふわっととらえ、数字は税理士さんに任せてますわ」

やりがちだけど、ぜったいNG。素人経営の典型的なもの

収支シミュレーションをやればたちどころに解決するのだが自分の力を過信してやらない(JOYWOWに相談してください。10分で解決します)。

#2. マインドセットが「いいね集め」になっている

インスタの投稿が「いいね」たくさんついたから店のファンが多い

という勘違い

「いいね」押す人と「お客さん」とはまったくの別人です。

かつ、「だれかのいいね」「だれかの承認欲求」でメニューなりを設計すると、ぬるくなる。自分の「とんがり」を問うのが商いなのに、「最大公約数」を目指す商いになる。

だれにも刺さらない

これ、YouTube番組にもよく見かける。

デジャブ感、どこかで見た感が満載になってしまう。

#3. とんがりの本質を理解しない

とんがりの本質とは、ずばり、優先順位にある

JOYWOWは「ビジネスの世界にJOY+WOW+LOVE and FUNの総量を増やす」をビジョンにしている。

優先順位が「JOY+WOW+LOVE and FUN」1番。

多く儲ける
多く売る
多く顧客数を獲得する

というのが一般的なコンサルティング・ファームのビジョンだろうが、知ったことか

理解されるのに25年かかったが(これをインストールコストといいます)、でも、確実に、濃いファンはいてくれて、支えてくれている。

話せばまだまだあるのだけど、

デジタルによる

簡単化

が世の中に生み出した

「ちょっとこれ、困ったねえ」

は、一つひとつ直していかなきゃいけない時期にきている。そう思う。

1番大きいのは

「いいねをお客さん」
「再生回数をお客さん」

と思ってしまうマインドセットだろうね。

アホを増やしてしまった。

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