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「今日は辛いもんでいくぞ!」アニキが言った。

社内で大事なのは「言葉合わせ」だ。同じ言葉を使っていても、まるで違う意味を指していることがある。成果が出ないのは言葉が揃ってないからかもしれない。

たとえば、よく使う言葉に「戦略(Strategy)」「戦術(Tactics)」がある。

これの使い方があいまい。

「今日の晩飯は中華にするぞ! 店探せ」とアニキが言った。
この時、「中華にする」が戦略。

メンバーたちは、龍華軒がいいか、圓石本店がいいか、はたまた麒麟がいいか、王将がいいか選ぶ(いずれも実在するお店です)。これが戦術。「味の素のギョーザ、あれ、うまいんです。オレ、焼くの得意っすから」と言い出すやつがいたら、それは間違い。「店探せ」という戦略だから、おうちごはんはあり得ないのだ。

戦略には自由度がない。選択できない。何しろアニキが決めたことだから。親分は戦略を決める立場だ。ここがフラフラしてたらメンバーは困る。
一方、戦術には自由度がある。選択の世界だ。龍華軒、圓石本店、麒麟、王将・・・・。

さて、龍華軒に決めた。入った。元気なママの笑顔にみんなワクワク。

メニュー見ながら「今日は辛いもんでいくぞ!」アニキが言った。
「辛いもん」が戦略になる。
すると、麻婆豆腐とか、担々麺とかが戦術になる。

別の言い方をすると、「数ある山の中から今回は富士山登るぞ」が戦略。
「富士山」以外の自由度はない。選択できない。
「箱根の山はどうっすか?」→NG。

「五合目までバスで行って、その後歩く」が戦術。
「飛行機乗って、窓から富士山見て、登った気になる」戦術。
「今日は天候が悪いから、登るのは次の機会にしよう」も戦術。

マーケティングやる時に、まず、この、戦略と戦術の使い分けが明確にできるかどうか。これ、かなり成果に響きます。まずは言葉合わせ、やりましょう。

社内で言葉の辞書を作るのがベストですね。「マーケティング用語集」とか。社内オリジナルで作る。作っていくプロセスでみんなも学ぶ。

今気づいたけど、アニキの「中華」は戦略として広すぎるなあ(笑)

広東風、四川、北京、町中華など、絞ればしぼるほど、戦略はくっきりする。

成果につながります。

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