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「ミッション&流動系」の流れとデザイン

商いは系(システム)で決まる

社会がデジタル化し、個人がSNSでダイレクトにつながりっぱなしになった環境。商いは系(システム)で決まるようになった。マス・マーケティングの時代は、POS(販売時点)の積み重ねが業績を決めた。テレビコマーシャルでガンガン商品名を宣伝し、「買ってみようかな」と思い立ち、買う。買う。買う。Point of Salesは、つまり、コンビニやスーパーのレジをイメージしてほしいんだけど、人口が増えた時代はそのような偶然性で生まれるPOSの瞬間まばたきで良かった。「関係」など無くて、ただ商品とお金の交換が瞬間成立し、一回こっきりであっても支えになった。

社会は変わった。少子高齢社会とは、財布の数が年々減っていく社会だ。数だけではなく中身も減っていく。そうすると、偶然に出来た瞬間POSは積み重ならないし、そんな偶然に商いを任せるわけにはいかない。

「商いは系(システム)で決まる」。流動系。いつも動いている。系の中を流れるのは「商品、顧客、ファン、お金、情報、JOY+WOW+LOVE and FUN」。流れる要素によって「関係」が生まれ、維持されていく。

ぼくの会社JOYWOWでいうと、クライアントの皆さんとの系、JOYWOW塾系、ハナウマ塾系、JOYWOW大学系、4月から始まるMAIDO+系、同じく4月からの原書で読むドラッカー系、由歌利塾横浜系、プラス、これまでのJOYWOWコミュニティという系。

MAIDO-international系もあるが、これは時が経つにつれ、小さな系へと分岐している。すべては流れとデザインだから、これは物理の理であり、良いも悪いもない。「そういうもの」なんだ。

具体的行動志向のミッション

系を作るのに必要なのは、何よりミッション。ミッションというと、たいてい美しさを気にする人が多いけど、大事なのは具体的な行動が浮かぶ行動志向のミッションだ。ドラッカー先生によれば、かつて病院は「ヘルスケア」を提唱することが多かった。しかし、病院が得意とするのは「病気になってしまった人の治療」であり、「予防」は苦手である。強みに焦点を置かなければならないのに、「ヘルスケア」としたから、うまくいかない病院ばかりだった。しかも、「当院はヘルスケアをミッションとします」と言われたところで、具体的行動に結びつかない。浮かばない。

ミッションは、個人として、のめりこむコミットメントを呼び起こすようなものでなければならない。

「いやー。うちなんか、そんな意識高い系の人たちが言ってるミッションとかビジョンとかないけど、それでもなんとか商売できてますわ。せやから、要らんと思う」という人がいる。それは商いを「お金」というエントロピーゼロの冷たい指標だけでとらえていて、狭い視野だ。もっと視野と視角を広げ、視座を高めないと、財布が減っていく環境で、商いを楽しめない。ミッションは商いにお金以外の厚みをもたせる。そしてそれは結局、商いの寿命を長くするんだ。

商いを楽しむためのミッション、流動系。商品開発やマーケティングも大事だけど、「ミッション&流動系」の流れとデザインも大事だよ。

今日は抽象的な話で終わってしまいそうなので、最後はレトロ広告で。

この人がその後、古畑任三郎になるとは誰も予想してなかったやろねー(笑)

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