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「高品質に、でも価格はそれなりに頂戴しますよ」という力学

1,000円の製品が売れないのに、
17,000円のチケットは入手しづらい。

インスタで舞台『千と千尋の神隠し』に行った友人の投稿を見た。

これは良さげと調べたが、もはやチケットはソールドアウト。

ここんとこ、ずっとこういう目にあってる。

BE:FIRSTのライブなんて、宝くじ並の当選確率だし、矢沢永吉秋以降のライブ、この40年ファンやってる友人に聞いたところ、「3つしか当たらなかった」。彼女はできれば全公演に行きたい、日本をエーちゃんと一緒に巡りたい、という人なんだけど、その濃いファンですら、これだ。

近所のドラッグストアにトイレットペーパー買いに行くが、どれも「安っぽいもの」しかない。香りなんていらない。身体に悪い。

無香料というのを苦労して探して買っても、安っぽいんだよねー。

トイレットペーパーって、高くしても一個1,000円しないでしょ。

ちゃんとしたものを作ってほしい。ちゃんとしたホテルに備えつけられてるような。あれを家でも使いたい。気分上がるから。トイレットペーパーがしょぼいと、下がるんだよなあ。

トイレットペーパーは「安く、貧弱に」という力学が働いている。

エンタメは「高品質に、でも価格はそれなりに頂戴しますよ」という力学が働いている。

「買わなくていい」成熟経済において、どっちが正解か。

言うまでもなく、エンタメだ。

これ、ビジネス、特に商品設計するときに大事にしたい指針と思います。

「安くした。だから多少の品質劣化は目をつむってくれ」

という論理は、もはやいらない。

もちろん、「安い」ゾーンはあっていいんだけど。

でも、成熟経済では

「高品質に、でも価格はそれなりに頂戴しますよ」

ができるだけのデザイン力、価値設計力、発信力、コミュニティを備える必要がある。

取り組むべき課題は、ここだと思います。

今日はこれから「なんかしらんけど気づいたら高くなってる」新幹線乗って旅に出ます。行ってきまーす!!

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