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ビジネスは、市場を光源とした影

ビジネスは、市場を光源とした影だ。

人々の「あれが欲しい」「あったらいいな」という思いが光源となり、それがスクリーンに映し出される。それに対して、「では、これはいかがでしょう?」という解決を製品・サービスとして提案する。その結果、会社というものができあがる。逆はない。会社があるから、市場が生まれるわけでなない。

会社がどんなものかわからない人のために写真を掲載しておきます。これです。

でも、写真のような大きなビルを構えるようになると、「会社が光源」と勘違いし始める。「コンシューマー・マトリックス・セールス第2ディヴィジョン」なんていうのが名刺にくっつくと、そもそも光源が何であったのか、わからなくなる。

ビジネスの達人は、世の中をじっと観察し、隠れた人々の思いを炙り出す。たとえば、TOTO。

「おしりを洗う」

なんていう「ニーズ」は存在しなかった。光源にはなかった。

それを、粘り強く、あれこれ懸命にコミュニケーションし、「ウォシュレット」を日本文化にまで高めた。

でもたいていの企業は、「自分が光源」と思ってる。

日経デジタル版2023.9.26記事

「売れてない」ということは、「光源を失った」ということだ。何をやってもダメ。

「海外展開を進める」というが、「日本で光源を失ったけど、海外には光源があるかもしれない」という希望的観測に過ぎない。

仕事は「できること」ではなく「やる必要のあること」で進めなければならない。

マーケティングも同じで、「できること」は、オフィスの中のパソコン画面でできる。

でも、「やる必要のあること」は外に出て、「どこに」・「どんな」光源が、「なぜ」あるのかを発見しなければ、わからない。社内リソースで対応できない場合は手を打たなければならない。これに対して「できること」は現存の社内リソースの中で考えてしまう欠点がある。

話は変わる。

今朝、LINE NEWS見て目を疑った。

小学一年生の子どもになんという「夢のないこと」をさせるのか。

子どもこそ、「光源」を探り当てる楽しさ、ワクワク感、冒険をしてもらいたい。

ちょっと歩けばあるセブン-イレブンのミニチュアで、何が学べるというのだ。

編集部の想像力の貧しさが出てる。

テレワークばかりやってるんじゃないか? ビズリーチに登録してるんじゃないか。あ、関係ないか。ぼくはビズリーチが広めようとしている「転職バンザイキャリアアップ」が気に入らない。日本経済をさらに貧しくすると思ってる(このテーマについてはまた機会があればお話します)。昨日、夕食で入ったお店でカウンターの大将が「アレルギーはございますか」と聞くので思わず「ビズリーチ」と答えてしまったくらいだ。

仕事を、もっと面白くしようよ。面白い、というのは、ギャグの面白さではない。ワクワク、ドキドキ、「すごいね。これが実現したら、とんでもないことが起きるね」というやつだ。

光源探し、やりましょう。

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