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すべて起こることはいいこと、学びやね

「なんでこんな目に・・・」

ということって、ある。
まっすぐ歩きたいのに、壁がある、みたいな。
不愉快極まりない体験に遭ってしまう、も、ある。

昨夜、天ぷらカウンター予約していた。先客が男性三人。隣の席。真ん中のおっさんの声がでかい。内容が下品。著名人と知り合いである、大きな金額を扱っている、大学時代これこれの論文、教授から指導受けた、海外事情に詳しい・・・明らかに知性が低い。年齢までわかってしまった。還暦。いい歳して、何やってんだか。
狭いカウンターで、周囲にも聞かせたいのだろう。

大学の先生かと思っていたが、どうやら税理士らしい。両脇二人が顧客。
若い頃なら立ち上がっていたが、まあ、さすがにそれは。

さて。これはぼくに何を学べ、と言っているのか。今現在、わからない。

すべて「すぐにはわからないけれど、何か学ぶために現象が起きている」。

ということは、ぼくにはまだ学ぶべきことがある、生かされる、ということであり、いいことなんだ。

同じような「なんじゃこれ!?」体験が、このたびようやく「種明かし」された事例がある。

8月12日。乗り換えで、JR新今宮駅出た。目の前交差点道路挟んで向かいにはドンキとパチンコ店、こっちの横断歩道の先にファミマ。

暑い日。もう、立ってるだけで汗たらたら。
まだ時間がある。目的地まで行っても、何もなさそうだから、時間つぶしするならここしかない。とりあえず、ファミマで涼もう。
入った。
おっさんに睨まれた。おっさん、発泡酒を片手に、イートインカウンターで入ってくる客に睨みをきかせている。店の用心棒か。
おっさんの後ろのカウンターでは若い女性二人が弁当つついてる。手には酒。

ここはぼくの知ってるファミマじゃない!!

そう、新今宮駅エリアは、異世界なのだ。

JR線路挟んで向こうはあいりん地区。暴動、日雇い労働者で有名。ただここも、高齢化が進んでいる。かつて労働者向けの宿だったところは生活保護を受給する高齢の元・労働者を受け入れる施設へと変わっている。
日雇い労働者、2000年には1万4000人いたのが、2022年現在は570人。高齢者の町。

簡単にいうと、ガラの悪い町なのだ。

ファミマ出て、気づいた。あれ、星野リゾートが。今年開業したホテルやん。


行ってみよ。

暑い。本当に暑い。

入った。ビリケンさんが出迎えてくれる。

二階に上がって、ホテルスタッフに「すみません、宿泊客じゃないんですが、お茶飲めますか?」
「はい、どうぞ! あちらがカフェです!」元気に、気持ちよく応対してくれた。さすが星野リゾート。

ようやくここで一息つけた。

それから、なぜ、ここにわざわざ星野リゾートがホテル、しかもOMO7という、統合型リゾートを開業したのか、調べ、考え始めた。OMOブランドシリーズは、提供するサービスによって、1、3、5、7とネーミングを分けている。1がカプセルホテル。7が最高レベル。

長くなったね。
要点だけ話すね。

このホテルの敷地面積は甲子園球場とほぼ同じ。広大。でも、2017年に星野リゾートが買うまで、30年間塩漬け、だれも手を出さなかった。

やはり周辺エリアの治安を考えてのことだろう。
では100年前は何があったかというと、クラブ化粧品。現在はなくなってしまった会社だけど、でも、当時は特に治安が悪いというわけではなかったことがわかる。

通天閣の下に行くと、建造時クラブ化粧品が寄贈した絵が再建されている。

こうして調べていくうちに、わかった。
治安の悪さなど、このエリアのイメージはわずか100年足らずのうちに出来上がったものであり、これから100年後には、まるで違うエリアイメージになるはず。

クリエイターとしては、そういう柔らかい視点でエリアを見ようね、という学びなんだ。

すべて起こることは、いいこと。学びやねー。

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