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「幼稚園教諭」が基礎造形と出会ったら

桑沢デザイン研究所の基礎造形専攻には、様々な背景をもった方が学びに来ています。基礎造形と出会ったきっかけや、造形課題を通して感じたことなどを、綴ってもらいました。

「幼稚園教諭」である私について

昨年度まで、幼稚園でクラス担任をしていました。
今年度は、同じ幼稚園で保育全体のサポートをしています。

造形あそびが好きで、子どもたちが描いたもの、つくったものを見るのが楽しみです。
また、どんぐりや葉っぱなど「自然物を使った遊び」も大切にしています。

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園庭に描いていたもの、くるくる…
おひさまでしょうか、お花でしょうか

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フラフープがお鍋で、葉っぱが野菜。
カレーを作っているそうです

「かく・つくる」を学んでみたい

学生時代に紙芝居を作るなど、昔から絵を描くこと、つくることが好きでした。ずっと自己流でやってきたので、「一度学校に通ってみたい」と思っていました。

以前より桑沢デザイン研究所は「渋谷に古くからある、有名なデザイン学校」として知っていました。

「この学校にヒントがあるかもしれない」
そう思い、オープンキャンパスに行ったところ、基礎造形専攻のことを知りました。

週3日夜間、仕事を続けながら造形の基礎を学べると聞き、「まずはここに1年通ってみよう」と決めました。

新しい気づきがいっぱい!

たくさんの課題を通し、ものの見方が変わったと感じています。

例えば「形態理論 点・線・面・立体」の授業。

線は点で、面は線で…というこの表を全部埋めるのは難しかったのですが、「デザインってこんなふうにつくれるんだ!」と新鮮でした。

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立体は頭ではイメージできてもなかなか描けず、何度も描き直しました…

いつも使っているボディソープのパッケージの絵が点で描かれていることに気づいたときは、「あ!」と驚きましたし、気づけたことがうれしかったです。

「他にないかな」と、探すのが楽しくなりました。

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太陽が点で描かれています! 

「紙材表現研究」では、まず紙を集めようと家じゅうを探し回りました。

ティッシュやキッチンペーパーのさわり心地や模様に違いがあったり、
それらをねじったり、
重ねて貼ったり、
つまんで並べてみたり…。

おもしろい表現になりました。

「日ごろ使い捨ててしまうものにも、何かおもしろいことができないか」と目を向けられるようになりました。

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キッチンペーパーのぐるぐる模様も、
よく見るとおもしろい!

また、自分の課題への取り組みだけでなく、他のクラスメイトの作品を見ることも、とても勉強になりました

私は職業が影響しているのか、つい「かわいらしく色が淡いもの」、「はっきりしているもの」を選びがちで、作品にも無意識に表れているようでした。

フロッタージュでイラストを制作したとき、他の方々の作品を見て、私には思いつかないような色合いやモチーフがたくさんありました。

その中で、「自分の好きなもの」、「いいなと思うもの」の傾向もわかったような気がします。

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これからの私

様々な授業や課題を通して、新鮮でワクワクする気持ちをたくさん感じることができました。 

今まで見えていなかったものが見えて、捉え方も少し広く深くなったと思います。

子どもたちとの遊びの中でも、「これはどんなふうに使えるかな」「どういうことができるかな」と、柔軟に素材を生かして展開できるよう、探求していきたいです。

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