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「しつけ」から「見守り」へ|”宇宙船地球号ミッション”でこどもたちが置かれている環境を変えたい



宇宙船地球号ミッション🌏⚡️🚀

地球が再生されるまでの300年間を宇宙船で生活をしないといけない!
そんな危機的状況を乗り越えるため、自分たちの宇宙船を考えよう!

そんなミッションのもと、科学コミュニケーション、対話、デザイン思考などを2日間で横断的に体験を通じて学ぶ、小学生向けゲーム型ワークショップが、「宇宙船地球号ミッション!」です。

はじまり〜いま

この事業は、最初、2019年、札幌市事業としてはじまりました。「コロナの環境下でも、子どもたちが主体になって楽しくつながりながら、SDGs・環境について学べないか。」

そんな依頼から、私が参画している一般社団法人で開発しました。市内の20弱の児童館をつないで、対面とオンラインのワークショップになりました。

その後も、同じ法人の自主事業として展開しています。この取り組みへさまざまな形で賛同する全国の仲間も増えていきました。1回あたり北海道から沖縄まで4会場・60-70名の子どもたちと同時開催となるまで育ちました。

そして、いま、各地の自治体や小学校のプログラムとして、使ってもらえるもらえるように呼びかけています。この取り組みは、政策的な位置づけとしては、少なくとも以下にばっちりはまるものになっています。

・学習指導要領の「主体的で対話的な学び」
・SDGs/持続可能な開発目標 
・科学に基づく環境教育
・参加型のまちづくり(未来の暮らしをみなでデザインする思考)

これらは、「やっていかないといけない」という社会の号令に対して、教育現場や、自治体の事業立案においては「実際に何をしたらいいのかと言うことをわからない」というケースが多くあるように目撃しています。

そこへ、この体系化されたプログラムを導入するのは、子どもはもちろん、大人もしあわせなのではないでしょうか。

サポーターが子どもの話をグラフィックでのこす

公民館など地域での開催も、ご家庭での開催もできます。それを体験したママたちのインタビューを最下部に載せました。ぜひ見てくださいね。

【この取り組みの想いについて】子どもたちが置かれている環境を変えたい

子どもたちの周りのシステムを「しつけ」から「見守り」に変えたい。大人の都合や社会期待を満たすために、子どもたちをシバくのではなく、もっと子どもたちが大切にされながら学べる仕組みをつくりたいと思っています。

■わたしが子どもとして置かれていた環境
私が小中学生だったのは20年以上前ですが、思い出しても、つらい子ども時代を過ごしました。大人の顔色を伺う。みんなと同じ枠にはまらないとだめだと思う。でも、凸凹のおかげか、ちゃんとできない。それゆえに自分は、“工場のライン”にのれない「失敗作」なのだと、強い劣等感を持ち始めたのが、小学校高学年〜中学生のころでした。

私の場合さらに残念だったのは、そうやって自分を殺す努力を正当化するために、今度は、キャリアの最初に教師となり、多様な感性を持つ子どもたちを、「偏差値」という、単一のものさしで優劣をつけ、厳しくしつけました。

その後も手を替え品を替え、なんとか「ふつうの社会」に適応しようと続けました。しかし、ある時点で私は心身を壊し、心療内科で座っている自分を見つけることになります。その日をもって、やっと「自分の人生」がはじまったのが20代の中盤でした。

こういう経験は、私がただ、「ふつうの社会に反抗したり、離脱したりする力のない弱い人間だった」という個人的な問題としての側面はあると思います。

一方で、その可能性に触れる環境や機会があまりに少なかったと言うことは、社会的な問題だと思っています。
つまり、自分の感性やアイデンティティを形成する子どもの頃に、「これが自分が適応しないといけないといけない唯一の世界なのだ」と思い込んでいる環境の外にも、別の世界がある、そして「自分たちで思い描き、つくれる」という可能性が、一瞬でも見れたなら。

自分がどうしたいか、ほんとうの声をじっと丸ごと聞いてくれる大人とひとりでも会えていたなら。

もう少し自分は、自分の人生を生きることができたのではないか。10代から20代と言うかけがえのない時間を消耗せずに済んだのではないかと思っています。

■地域の今の子どもたちの環境
こうした私の過去の体験が、「そういう悲しい時代もあったんだよねー」と昔話になっていたならよったのですが、現状を見ると、そうではないようです。

たとえば、最近は北海道でのお仕事のご縁が多いのですが、江別市の大麻地域では、不登校の子たちが、この数年で倍増していると聞きます。実際に、そのことに心を砕いているママたちとよく会います。

ただし、この地域のように共同体が発達していると、それをなんとか共助=非公式な地域の助けあいの中で、その課題についての対応を続けています。
しかし、問題の規模に対しては全く追いついていないと言うのが関係者の認識なようです。

商店街内でのラジオ体操


商店街内にあるコワーキングスペース/ゲストハウスは、学校に行かない子どもたちが「先輩」たちから音楽制作やグラフィックデザインなどを教わる


一方、札幌など大都市では、今「放課後デイサービス」がものすごい勢いでサービスとして伸びています。

その事業内容には幅がありますが、見ていてパターンとしてあるサービスは、こんな感じ見えます。
子どもたちが、①学校で我慢した分のガス抜きとして自由に過ごし、②保育士や先生たちに宿題をやってもらう(=自分ではできないが「ふつうの社会」での評価を稼ぐためのタスクを外部委託する)」

もちろん、子供たちの保護者たちは、子供たちのしあわせを願ってデイサービスに高いお金を払い、子どもたちを送り込みます。(そんな大人たちのふるまいから子どもたち受け取るであろうメタメッセージはなんでしょうか)。

こうした状況から、いま「放課後デイサービスは儲かる」と考えて、参入競争が進んで事態になっているようです。もちろん、こうした事業に、子どもたちへの心からの想いを持って取り組む人たちのお話も伺いますが、素直に「金目当て」で参入する業者も少なくない、と聞きます。

それでも、全体としては、まだまだデイサービスに入りたい「待機児童」が多くいると聞いて、言葉にならない思いでした。(デイや塾の費用を捻出するのが難しい家庭のことを想像するとさらにそうです)

札幌市

こうした現状は、「しつけ・指導」を中心としたシステムが、いまだに教育の主流であることのピンチにも見えます。同時に、それが破綻し始めている起こしているというチャンスにも見えます。

だからこそ、今やる必要があるのだと思います。このまま今のシステムが変わるのを待っていてもだめようです。あるいは、批評家ぶって、今の仕組みを批判したり、嘆いていてもだめです。今あるものにNOを言うだけなら簡単なんですけどね。

いま、「これがYESなんじゃないか」というものを、自分たちでつくらないといけない。いま、自分たちから提案をしていかなくてはならない。

そのために、子どもたちが「大切にされながら」、持続可能な発展について学ぶ場を提供する。様々な思いやる人の声を集めながら、試行錯誤して進んでいるのが、「宇宙線地球号ミッション」です。

■ご案内ビデオ(教育関係者|保護者、自治体、NPO、地方議員向け)

2時間ほどで「やった感」て終わるハンディなカードゲームの類とは違い、2日間のプログラムです。その時間をかけてなにをするのか、ご説明しています。

■家庭での開催したママの声

公式サイト

この取り組みは、まずは参加したい大人たちが研修を受けて、自分たちの「宇宙船づくり」のための拠点を立ち上げるところから始まります。そのための、大人向けの募集の枠組みも詳しく掲載してあります。ぜひご覧ください。

ちなみに2022.9は、大人たちの研修が終わり、子どもたちの参加者を募集しています!


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