見出し画像

デミロマンティックをカミングアウトすると二度と恋愛できない気がする|デミロマンティックの私に見える世界

デミロマンティック/デミセクシュアルをカミングアウトしたくなるシチュエーションというのは、さも恋愛することが当然かのように話を振られたときだろうか。

逆に、自分が普通に恋愛できているときは言う必要がない。

デミロマンティック/デミセクシュアルは、ヘテロセクシュアルやバイセクシュアルなどのあらゆる恋愛指向/性的指向と共存するものだから、説明が難しい。

デミロマンティック/デミセクシュアル:感情的なつながり(信頼関係)のある人にのみ惹かれる恋愛・性的指向(自分は、時間をかけて相手のことを深く知ってからでないと人を好きになることはありません)。好きな性を表現する言葉ではないので、ヘテロセクシュアルでデミロマ、レズビアンでデミロマ、などほかの恋愛・性的指向と組み合わさるものです。

例えば、飲み会で恋愛の話になったときに、「なんで彼氏作らないの?」みたいな質問を不快に感じて、カミングアウトをする場合。

「相手をよく知ってからでないと人を好きになれない」とか、もっと簡潔に「滅多に人を好きにならない」とか言ったら、アセクシュアル寄りの説明になると思う。面倒な話を振られないという意味では有効なカミングアウトになると思うが、それを聞いた人々は私を恋愛対象から外す可能性が高い。両想いになる可能性が低い人を、進んで好きになる人は少ないから。いくら「恋愛する可能性はゼロではない」と言っても、確率が低いのに変わりはないのだから、弁明にはならない。

こういうことを繰り返していると、気づかないうちに恋愛のチャンス、本当に好きな人に出会うチャンスをどんどん減らすことになるかもしれない。

それに、ほかのセクシュアリティならカミングアウトすれば、そのコミュニティで出会いを見つけられる可能性が高い。でも、デミロマンティック/デミセクシュアルのコミュニティは、好きになる性が共通しているというわけではない。

デミロマンティック/デミセクシュアルの人が恋愛するには、やっぱりヘテロセクシュアルの世界に身をおかなくてはならないんだと思う(もちろん人によってはゲイやレズビアンなど各々のコミュニティということになる)。

だから、自分がデミロマンティックだと周りに伝えることは難しい。


記事への感想や、今後取り上げてほしいテーマ、悩みなどがあれば、「#デミロマ会議」でTwitterに投稿していただけると嬉しいです!
*Twitter(@AA_Spectrum)のフォローもよろしくお願いします!

恋愛しない人が浮かない世の中に変える活動をするために使います。エッセイ以外にも小説を書いたり、歌も作っています。