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カウンセリングはこわくない



不安神経症を患う前、まだ父の死の悲しみに暮れている時に、カウンセリングにかかることを決めました。あまりにも泣いてしまうので、頭がどうにかなってしまったのではないかと心配になったからです。藁をもつかむ思いで地元の役所に予約の電話をかけました。

なぜ役所なのかというと、カウンセリングを無料でできる制度があったのを、役所が発行しているおたよりで知ったからです。一般のカウンセラーも調べてみましたが自由診療なのでとても高い!お金が続けば通われてもいいと思いますが、私にはその余裕がないためとても助かる制度でした。
(日本は自殺率が高くなっているのに、いつまでも自由診療なのはどういうことなんだろうと疑問です(病院にかかれば適用になる場合もあるらしい)。コンビニに行くくらいの気軽さで頼れたらなぁ。)


カウンセリングってこんなとこ



私が通ってるところはこんな感じです。
・カウンセラーは女性

・時間は50分間(話しが途中でもきっちり終了を告げられます)

・古めの建物の一室で、簡素な机に向かい合って座ります。
(コロナ対策で机にはアクリル板あり)


初回。挨拶もそこそこに席についてすぐのカウンセラーの一言目は

「どうされました?」

でした。なにから話していいかわからない私。

少し間があってから、はじめてカウンセリングを受けることを伝えると、話しを整理しなくても大丈夫、思いつくままに話していいですよと言ってもらえました。

「父のことで涙が止まらない」が相談内容でしたが、それに付随する色々な事柄をとうとうと話し、涙と鼻水でぐじゃぐじゃになりながら思いのたけをぶつけました。カウンセラーは時々うなずいてメモをとり、余計なことは言わないようにしている感じでした。

私は一度きりのつもりで行ったのですが、終了を伝えられて帰ろうとすると「次回の予約ですが」と言われて「へ?」となりました。「今日はあらすじですね」とも言われました。初回はどんな悩みなのか、言いたいことはなんなのかをただ聞く。という時間だったようです。全部で何回などマニュアルで決まっているのか、カウンセラーが独自で判断しているのかはわかりません。とにかく月に一度話しを聞いてもらえる場所ができて、それが私にとっては大きなことでした。

カウンセリングはこわくなかった



誰かに話しを聞いてほしいけれどこわい。と思って受けられない方はたくさんいるのではないかなと思います。私もそうでした。なんだかこわい。なんでこわいんでしょうね?私は話すこわさよりも、それを上回るほど悩みの方が大きかったので、カウンセラーにどう思われるかを考えない!と決めて受けました。

とにかくカウンセラーを壁か的だと思って(←ひどい笑)、ひたすら聞いてもらってください。カウンセラーは聞くのがお仕事です。ちょっとやそっとじゃ動じませんし、攻撃もしてきません。

回を重ねていくとなにか打ち返してほしいなと思うようになりますが、そう思えるのは自分が回復してきた証拠で、心に余裕ができたからです。頭や心がいっぱいいっぱいな時はカウンセラーがどんな人なのか、なにを言われたかなどは気にしていられません。

カウンセリングだけで治るわけではないけれど(私の場合はいろいろな角度からのアプローチが必要だなと思っています)、誰かに話すことで自分の心や頭を整理することができます。一人きりの時間が多いとかたよった考えになりがちになるので、カチコチになった考えをほぐして、ゆるめて、楽にする。そのための一歩として、カウンセリングはおすすめです。





リンク

・こころの相談をできる場所は厚生労働省のサイトから検索もできますし、
地域の役所のホームページなどを見ると載っていると思います。
会わずに電話のみで聞いてくれる場合もありますし、当事者ではなくともご家族でも相談を受けてくれるところもあります。

・認知行動療法をされているお医者さんのブログに、こころの相談機関の選び方が書いてありました。不安についての考え方、つきあい方についても書かれてあって参考にしています。

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