「日々を丁寧に生きる」幸せは自分の身体の中にある
毎日、時間に追われ、
忙しい生活を続けていると、
次々と頭の中だけで、
未来のシミュレーションを
繰り返し、
肉体の自分を追い抜いて
意識は、どんどんと、
先に先に走って行きます。
そんな生活を、
毎日続けていると、
「今を生きる事」を
すっかり忘れて、
知らないうちに、
身体と心の距離は
開いていきます。
この距離が原因で、
現代人は、
心のバランスを
崩している事に
気付きません。
人々の心は、
いつも先に行っていて、
「心そこにあらず」です。
そうすると、
心の中に不安や、心配が
徐々に増殖して、
心の平安が失われ
ストレスフルの
状態になっています。
人間は「今中」に集中すると
不思議と幸福感が
生まれてきます。
今を生きている、
犬猫のなどの動物に、
不幸が無いのも、
そのためです。
不安や心配は、未来から、
後悔や悩みは、過去からしか、
やってきません。
では、
先に行ってしまった「心」を
「今」に引き戻すには、
具体的に、
どうしたらよいのでしょうか、
僕の場合は、毎朝、
起きた時から、
それは始まります。
一番最初に、布団から出て、
床に足を着ける時は、
足の裏の感触に集中します。
夏なら、
足の裏の少し「じとっ」とした
湿度の感覚。少し汗ばんだ体。
まだ残る、体のけだるさ。
冬なら、
床の冷たさ、硬さ、
足にかかる、体の重さ、
冷たい空気と、まだ、
布団の温かみが残る
皮膚の感覚。
冷たい空気に、
少し震える身体。
歩くと、
スリッパの底が遅れて
足に跳ね返る感触。
歯を磨く時の自分の所作。
手にかかる水の感触
顔を洗う時、
水をすくう時の
手を少し丸めた見事な形。
シャツを着る時、
指に感じる
綿の心地よさ、
腕を通すしぐさ。
こんな、
上手に動いてくれている
身体に、
改めて意識を向けると、
不思議で、いとおしくもあり、
感謝すら生まれてきます。
感覚や感触に集中すると
今を生きている事が、
だんだん浮き彫りに
なってきて、
「この世界には
今しかないんだ」と
実感させられるように
なります。
特に、現代人は
脳が過剰に働きすぎて
大切な五感をないがしろに、
何でもスピード重視で、
すっ飛ばして、雑な日々を
過ごしています。
出来るなら家事も、
なるべく、気が付いた時に、
今、片づけてしまいます。
そんな時も、
いつものルーティンで
無意識に行うのではなく、
可能な限り、身体の動きや
感触に意識を置く事です。
すると、
雑事も雑事でなくなり
何だか、
自分の身体の運転が
楽しくなってきます。
一番大切な事は「今」です。
幸せは遠い場所や、
未来にあるものではなく
まさに、今中にあります。
その都度、感覚にフォーカスし、
大切な毎日を、
丁寧に生きていきたいものです。