7/2 エメラルドグリーンの滝に興奮する 【ルアンパバーン】
ルアンパバーン2日目の朝。
メインストリートのドミトリーをチェックアウト。
昨日は夕方に到着して眠るだけだったので割り切ってドミトリーに泊まったが、ぼくは基本的にドミトリーが好きではない。
潔癖症でも神経質でも全くないのだが、赤の他人と同じ部屋で寝泊まりするというのはなかなか抵抗がある。
知っている間柄なら問題ないので、部活の合宿や友人との旅行で相部屋になるのは構わない。
ルアンパバーンにはもう2泊する予定なので、他のゲストハウスを探さなければいけないわけだが、宿探しは午後に回してとりあえず朝はスクーターを借りて郊外まで遠征することにする。
大きいリュックはレンタルバイク屋に預かってもらって、クアンシーの滝(Kuang Si Waterfall)へ出発。
市内から約30km南に位置するクアンシーの滝は、「ルアンパバーン 観光」と検索すれば真っ先に紹介される定番観光地だ。
「クアンシーに行かずんば、人にあらず」くらいの勢いで猛プッシュされている。
実は、クアンシーの滝に関してはあまり期待していなかった。
雨季は増水により水が濁るという話を聞いていたし、観光客が大量に押し寄せるとの情報にちょっとだけ気が滅入っていたからだ。
とはいえ、ぼくも「大量に押し寄せる観光客」のうちの1人なわけだが。
安全運転を守り、1時間ほどで滝に到着。
まだ完成したばかりのようなきれいな駐車場にスクーターを停めて、電気カートに乗って滝の方まで行く。
3分ほどで滝の入り口に到着。
ここから少しだけ山道を歩くが、滝の手前になぜか熊の保護施設がある。
ラオスには moon bear(ツキノワグマ) と sun bear(マレーグマ)が生息しているらしい。
基本的に熊はこちらにお尻を向けて眠っていた。
少しだけラオスの熊に詳しくなったところで、いよいよメインの滝へ。
真っ先に目に飛び込んできたのが、これ。
美しすぎる!
最初は「あまり期待していない」なんて言っていたが前言撤回。
これはやばい。
みんなが推すだけのことはある。
でも、この風景は序章に過ぎない。
さらに上まで登っていく。
これは素晴らしい。
確かに観光客は多いが、それも気にならないくらいの美しさだ。
面白いことに、この滝には海外旅行界隈の2大勢力、中華系金満一家と欧米人バックパッカーが集結している。
どの層の人からでも魅力的な観光地ということなのだろう。
滝には泳げるポイントがあって、ぼくも中に入ってみた。
水はかなり冷たいが、無理というほどではない。
我慢して肩まで浸かり、ちょっとだけ泳いでみる。
最高に気持ち良い。
今回の旅の中でもトップクラスの満足感だ。
水はちょっと冷たかったけれど、清々しい気持ちになれた。ビキニ姿の欧米人をたくさん見て目の保養にもなった。
滝には1時間半ほど滞在していたが、あっという間に時間が過ぎていた。
満ち足りた気持ちで滝を後にする。
さて、お次はパークウー洞窟(Pak Ou Caves)へ。
この洞窟は市内から北に30kmのところにあるので、一旦市内を突っ切って行くことになる。
朝は曇っていたがだんだん晴れ間が見えてきて、爽快な気持ちでスクーターを走らせる。
洞窟はメコン川沿いにあるとのことで、川に沿って北上していく。
鋭く切り立った小山が多く、桂林やハロン湾を彷彿とさせる景観だ。
クアンシーの滝からノンストップで向かい、2時間弱で到着。
洞窟は川の対岸にあるため、ボート乗り場へ行く。
運賃を払って乗船。
対岸の小山は断崖になっており、そこに洞窟がある。
そして、洞窟の中には大小様々な仏像が置かれている。
ところで、ルアンパバーンではメコン川クルーズを楽しめるツアーもあって、そのツアー船がこのあたりを運行している。
どの船もラオス歌謡曲を爆音で流していて、お世辞にも情趣があるとは言い難い。
さて、洞窟の中へ潜入。
着いてすぐのところに小洞窟があり、左手の階段を少し登った先に大きな洞窟がある。
洞窟自体はそんなに大きなものではないのですぐに回り終わるのだが、階段のあちらこちらで幼い子どもたちがミサンガを売っていて何だか切ない気持ちになってしまった。
ボートで対岸に戻る。
時刻は午後3時。
そろそろ市内に戻ってゲストハウスを見つけなければならない。
当初は、ルアンパバーンからタイのチェンライまで直行バスで向かおうと思っていたのだが、この2つの街が想像以上に遠かったこと、その間にも立ち寄りたい場所があったことから、路線バスで寄り道しながら国境越えをすることにした。
ぼくが乗る予定の路線バスは北バスターミナルから出ているとのことで、バスターミナルの周辺でゲストハウスを探す。
最初に覗いたところが悪くなかったので即決して、レンタルバイク屋で荷物をピックアップする。
ゲストハウスでルアンパバーン市内の観光情報を調査してから、夕方の散歩へ。
例の如く、バスターミナルは町中から3kmほど離れている。
ゲストハウスの周りには特に何もないのかと思って路地に入ったら、伝統工芸品の工房が並んでいた。
いかにも観光地然とした市内とは異なる趣がある。
さりげなく立派な寺院もあったりして、さすが世界遺産に登録される町だ。
日没の30分ほど前にサンセットポイントに行くと、夕日はもう山の向こうに隠れてしまっていた。
夕日を見ることは叶わなかったが、雰囲気が良いのでしばらくベンチに座って川を眺める。
この辺りが遊覧ボートの車庫(船庫?)になっているようで、船が集まって来る。
観光客は誰もいなくて、昨日のプーシーの丘よりもリラックスできる。
夕食を食べようと大通りに戻るも、ゲストハウス周辺には食堂がほとんどない。
ポーンサワンの時と全く同じだ。
しょうがないので市内の方に向かってみると、15分ほど歩いたところで大きな音が聞こえ、人が集まる気配を感じる。
ステージがセットされ、ライブをやっていた。
たまたま今日がそういう日だったのか、日曜日に定期的に催されるものかは分からないが、なかなか楽しい雰囲気だ。
屋台が出ていてお祭りみたいだ。
同じ敷地内に移動式遊園地のようなものもできていた。
観光客はほとんどおらず、集まっているのは地元住民ばかり。
ここまで足を伸ばして良かったと思いながらも、ぼくは普通にご飯が食べたかったので、近くにあった食堂で普通に夕食を済ませる。
というわけで、今日はあっちに行ったりこっちに行ったりした日だった。
明日は町中を隅々まで歩き回る予定。
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