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【インド雪山紀行16】ショートカットロングドライブ

2024/1/1

元日。
ザンスカールに別れを告げ、シェアタクシーでレーへ帰る日。
シェアタクシーは、先週ザンスカールに来た時と同じ運転手の車で、私用でレーに行くという彼の家族と一緒に便乗させてもらうことになった。

車は9時半ころ迎えに来ると言っていたのに、全然来ない。
退屈なので家の周りを散策する。

ところで、レーからザンスカールまで来るのに車で12時間かかった。
出発が遅くなると、レーに着くのが真夜中になってしまう。
心配している私を見て、Tundupがこう言った。
「つい最近、レーとザンスカールの間に新しい道路が開通したんだ。これはカルギルを経由しないから、ここに来た時よりももっと速くレーに着くことができると思う。」

結局、車がやってきたのは11時半だった。
絶景ドライブのはじまりはじまり。

検問

検問で足止め。
外国人はパスポートチェックがある。
とはいえ、検問所の職員はパートのような雰囲気の普通のおばちゃんで、チェック項目が良く分かっていなかった。
まだ外国人が通過したことがないのか、まっさらのノートを持ってきて、「とりあえず、ここにパスポート番号を書けばいいのかしら。……一応、ビザ番号も書いてくださる?」みたいな感じで適当に記入して終わった。

ある程度均されているとはいえ、行程のほとんどは未舗装。
一年半前には大半が未舗装だったカルギル・ザンスカール間が今は完全に舗装されているのを見るに、あと数年もすれば快適な道路になると思う。

すれ違う車はほぼない

今まで未開のエリアだっただけあって、どこまでも絶景が広がる。
旅行に行くと「こんなところがインドにあるんだ」とか「日本にあるんだ」とか思ったりするが、この景色を見ていると「こんなところが地球にあるんだ」とスケールの大きな感想が出てくる。
草木の生えない不毛の地だから、余計に地球以外の星にいるような気分になる。

いくつも峠を越す。
いろは坂のように蛇行しながら少しずつ坂を登って峠を越えるが、その先にまた別の景色が広がる。
さらに高い壁がそびえ立っていることもあれば、盆地のようになだらかな土地が広がっていることもある。
何時間車に乗っても、車窓の風景は見飽きることがない。

工事中
あまりにも谷が深すぎて、地中にいるような気分

あたりが薄暗くなるころに舗装路に入り、それに伴って集落がちらほらと現れ始める。

19時半にレー市内に到着。
ほとんど休憩を挟まず、かなり飛ばした運転だったが、なんとたったの8時間だ。
これが舗装されれば、さらに時間は短縮されるだろう。
今までレーから1日以上かかっていたザンスカールだが、かなり行きやすい場所になった。

レーでは初日と同じゲストハウスに宿泊。
いよいよ「インド雪山紀行」もあと2日。

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