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ニキータ

「サブウェイ」を観たので流れで「ニキータ」も鑑賞。「サブウェイ」と同様、20年以上ぶり2回目の鑑賞だ。ジャン・ユーグ・アングラードとジャン・レノがどんな役柄で出ていたのかも覚えていないほどに記憶は薄れていた。ジャンヌ・モローが出演していたことはそもそも今回見るまで知らなかった。

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今改めて見直してみると、この時点で既に「レオン」の表現を彷彿とさせる場面が多い。ジャン・レノは同じ殺し屋でもだいぶ役どころが変わっていて、風貌は割とまんまなのに「レオン」の後に見ると違和感を感じるほどマヌケだ。

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ジャン・ユーグ・アングラードは「ベティブルー」でもそうだけど、手のかかる無邪気な女の子を優しく包み込むような表現が同性から見ても唸らされる。演技とはいえこの包容力は真似できない。若い頃は憧れたものだけど。

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ニキータの生い立ちはストーリーの中では明かされないけど、上司のボブが妙にリアルな子供時代の彼女のエピソードを語るシーンは印象的だった。過去のことを詮索されることを嫌う彼女が妙に嬉しそうな表情を見せていたのはなぜだろう。ボブのその作り話に一種の優しさを感じ取ったからだろうか。

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けれどその流れで渡されたプレゼントのベニス旅行は、結局は任務のためだった。バスルームの外から優しく語りかけるマルコの声を聞きながら、ライフルの照準を覗く目から涙がとめどなくこぼれ落ちる。美しくも悲痛なシーンだ。

ラストの解釈が色々あるようで、でも二人とも国家の組織の人だった説は好きになれない。

相互フォローのMさんが以前「ニキータ」について書かれた文章を改めて読み返してみた。確かに僕もその説は好きになれない。無粋で夢がない。全ては第三者の作為の中にあった、というのはあまりにも救いが無さすぎる。

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ちなみにリメイクの「アサシン」も確か観ているはず。ブリジット・フォンダがあの頃結構好きだったから。でも内容全然覚えてないし、そっちの方はもう一回観たいという気は余り無いのだった。


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