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やっかいな自意識との闘い――Kindle本のテーマをどうする?

昨日の続きです。
ブックライターの私がKindle出版で自分の本を書くことになり、
自意識が邪魔をして筆が一向に進まない…という話をしました。

自意識とは、他人と区別された自分としての意識なわけですが、
要は、自分がどう見られるかが気になる! というアレです。

noteやSNSでは気にならないの?と思うわけですが、
それがあまり気にならないんです。
というのも、私が商業出版のブックライターをしていることがおおいに関係しているからでしょう。

ご存じのとおり、商業出版はとても厳しい状況に置かれています。
いまや出版社は、必ず売れると確信の持てる著者の本しか出しません。
著者は、すでに商業出版で成功している人、あるいはSNSでフォロワーがウン万人以上いる人ということになります。
よって商業出版のテーマは、非常にタイムリーで、あるいは普遍的で、より多くの人のニーズを満たすものになってきます。

そのテーマとは例えば、
今でこそ中学受験本がベストセラーになっていますが、私がまだ中受本が少ない時期にお手伝いさせていただいた時は、
読者が少ないという理由で、出版社がGOサインを渋ったともいいます。

「読者が少ない」の基準は、
日本の全国民 >子育てしている人 >教育に興味のある人 >中学受験に興味のある人
という視点での「少ない」です。

そのスケールで考える癖がついていたため、イチライターである私が著者になれるはずないとハナから思い込んでいたのです。

「私に何が書けるの? 誰が興味を持つの?」

言葉にすると、なんだか卑屈に聞こえますが、本気でそう思っていたのです。
でもKindleを学ぶうち、その考え方は一変します。

Kindle出版は(お金のかからない)自費出版です。
売れることを目標にしなくてかまいません。
書きたいことを書くことができます。
読者はたった一人でもいいのです。
その一人に届けることで、きっとほかの大勢(あるいは少数)の人にも届くという考え方です。
だからこそ、ピンポイントで刺さるテーマが書けるのです。

「私に何が書けるの? 誰が興味を持つの?」
という疑問はナンセンスなんです。
何が書けるかというより、何を書くか・書きたいか、なのですから。
現に、noteやSNSには何かしら書いているわけです。
そして、いいね!してくれる人もいる。
同じ興味関心を持つ仲間がどこかにいて、その人が読者になってくれるのです。

このことを理解して、私は本のテーマを決めることができました。
一時期、そのテーマのコラムを書いていたこともあり、まとめやすかったためでもあります。
だからブログやSNSなどに文章を書いている人は、もう題材を持っているということ。
いつかは本を出したいと思っている人は、Kindleなら今すぐ出すこともできるのです。

まあ、テーマが決まったからといって、私の自意識が姿を引っ込めてくれたわけじゃなく、むしろ文章を書き始めてからが闘いなのですが。
本のテーマについては、また後日お知らせしますね。

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