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あなたは"器用貧乏"か"鈍臭リッチ"か

めっちゃこんにちは。

日本には、「器用貧乏」という日本語がある。
じゅうぶんに褒めても良いだけのがんばりをみせる人間に向けた、いじりワードである。ひどい。

きよう‐びんぼう〔‐ビンボフ〕【器用貧乏】
何事も一応はうまくできるために一事に徹底できず、かえって大成しないこと。また、そのような人。

コトバンク

「何事にも対応できるオールラウンダー!ステキ!」と言えばよいのに。
「かえって大成しない」などと真顔で言わなくてもいいのに。


器用さはいじられがち

器用、というのは褒め言葉であるはずだが、いじられがちなワードである。
「小器用」という言葉まで存在する。

小器用
「小器用」は、ちょっと器用なさまの意で、ひととおりはうまくこなすさまをいう。そのことをあまり高く評価していない場合に用いる。

goo辞書

一通りうまくこなすことができる人材として、可愛がられてしかるべきである。

飲み会の幹事で例えると、全員が概ね満足する価格・味・雰囲気での店選び、一定程度の盛り上がり、全員80点を出すレベルの盛り上げをやり切ったような様子だろう。

問題点はおそらく、「私大体できてます顔」をしているのであろう。
その点が鼻につき、貧乏呼ばわりされている可能性が高い。

及第点だな、ぐらいは言ってやってくれ

対義語を考える

対義語は「鈍臭リッチ」だろう。そう、お気づきの通り造語である。
こちらの言葉も褒め言葉とは言い難い。のっけから「鈍臭い」ことを世に知らしめてしまっているのだから。ひどい。

器用貧乏に対応させて考えるなら、特徴は以下のようなものになろう。

  • 不器用: 日常生活や一般的な作業において要領が悪い

  • 集中力: 特定の分野において深く集中し、類を見ない成果を上げる

  • 専門性: 一つの分野で突出した才能や知識を持ち、その分野で成功する

  • 成功: 専門分野での成功し評価を得る

確かに、特定の分野に精通し、自身の捧げる時間労力を集中させたのならば、突出した成果を上げられるような気もする。

想像してみてほしい。
「鈍臭リッチ」の人間はその分野の事柄が大好きで、それが仕事でも純粋に楽しんでいるようにすら見えるのではないだろうか。

飲み会の幹事でいうと、とてもじゃないが参加者の最大公約数とは言い難い老舗インドネシア料理屋を会場に選定し、序盤はおどろおどろしい雰囲気が漂う。
すると貧乏リッチ幹事がおもむろに、世界の美食1位になった伝統料理「ルンダン」を輝いた目でプレゼンをはじめると雰囲気は一変、大盛り上がりさせるような風景である。

これはリッチである。

これはスパイスカレー。ルンダンもスパイス系だが似て非なる。

結び

私は基本的に器用であることは善だと考える。
器用さを発揮した後のドヤ顔こそ、諸悪の根源なのである。

小器用な日本人諸君!
今こそ、委縮することなく力を発揮し、「がんばったっす!一生懸命っす!」という清々しい顔でいようではないか。

器用貧乏も鈍臭リッチも手を取り合って、飲み会の幹事をやり切ろう。

話し下手は、聞き上手になれば良い。誰でも、不器用な努力家になることだ

大山倍達

夢見がちな居酒屋侍、今晩も孤軍奮闘中です