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「仕事」って何なのか?

あけましておめでとうございます。今年も読んでいただき、ありがとうございます!読者のみなさんのお役に立てるよう、今年も精一杯発信していきますね。

さて、新年1発目の記事は「働く」ことについてです。
年が明け、気持ちが新たなこの時期。年度末に向けて、人事の話がにわかに湧いてくるこの時期だからこそ、「働く」ことの意味を考えてみましょう。

仕事とは、「傍を楽に」すること

みなさん、どんな「仕事」をしてますか?
僕は小学校教員が基本で、本や雑誌の記事を書いたり、研修講師をしたりしています。

でも、これは「職業」です。
仕事という字を分解すると、「人に仕える事」であり、「働く」ことは、「傍を楽にすること」であるわけです。僕らは自分の働きを通して、誰かを楽にしている、つまり、喜びを提供しているわけなんですね。

学校教員であれば、社会に出るために必要な「協力して共創すること」を伝えるし、記事を書くとき、研修講師をする時は読者(参加者)の課題を解決できるコンテンツを提供しています。そして、それは①自分よし②相手(子ども・読者・参加者)よし③世間よし、の「三方よし」のものでなければなりません。
 
学校教員でありがちなのが、「相手がよいけど、自分がよくない」こと。自己犠牲しまくっているところでいいものは提供できないですよね。傍を楽にするためには、「自分もよい」を土台にしていくことが必要なわけです。

仕事観は時代と共に、ステージと共に変わる

では、そんな「仕事」って昔から今のように考えられてきたのでしょうか……?起源を遡ると、古代に行きつきます。古代、仕事は奴隷がやることでした。映画『テルマエロマエ』では、ジャグジーを再現するために、奴隷がブクブクしてますよね(笑)日本も1400年前は、労働は税の一種でした(租庸調の庸は労働ですね)。
 
中世になると捉え方が変わります。
時は宗教全盛期。『チ。―地球の運動について―』で扱われている頃。神が絶対だと言われていた時代は、労働とは神に捧げるものでした。聖職者が絶対権力でしたが、だんだんと綻びが生まれ、科学の発達や産業革命を契機として、また仕事の在り方が変わります。

産業革命の進展と共に、「より豊かになる」ことを目指した仕事観が土台となります。資本主義の起こりです。人の欲望を源泉として、どんどん経済が発展。豊かさを土台に、与えられたことをこなすだけの仕事ではなく、自分の世界を創造するための仕事も生まれていきます。と同時に、様々なイデオロギーが誕生。共産主義や国家主義などは、豊かさが土台となって発展していきました。

その後は、様々なイデオロギーの衝突や、実際の戦争などを経験しながらも、人々は「豊かさ」を求めて働き続けています。現代の日本のように、ある程度生活の豊かさが保証されたところでは、仕事を通して、「やりがい」「自己実現」「社会貢献」などを目的とできるようになったのです。

つまり、「仕事観」は時代と共に変わっているのです。初めは、苦役として、目の前のことをこなすだけだった仕事。だけど今では、自分の世界を創造するツールになっています。

そして、自分のこれまでの仕事の仕方を見つめなおすと、全く同じ流れなんですよね。初めは意味も分からず目の前のことだけこなしていたのが、段々と「何のための仕事?」を考え出し、「仕事を通して、自分の世界を創る」という意識へと変わってきていて。

だけど、ここはゴールではありません。次のステージに移れば、目の前のことをただがむしゃらに、というところから始まっていくんでしょうね。仕事観は、時代と共に、自分のステージと共に変わっていくんです。

仕事を探究することは、未来を探究すること

「仕事」の背景を踏まえて、改めて自分の仕事を捉えてみると。
自分の生活や自己実現をするため、という部分はありつつも、自分の仕事が「誰かの役に立っている」ことが大前提となっているんですよね。

仕事をするということは、自分以外の誰かのために動いているということ。
「傍を楽にする」ために価値を生み出していることが、仕事。

このお正月に、初めて担任をした子から「今年で新成人です!」という年賀状をもらいました。10年経った今、あの時の僕の仕事は、当時の教え子たちを「楽にする」ことを伝えられていたのでしょうか。「生きることは苦楽もあるけれど、喜びに満ちたことだよ」と伝えられていたのでしょうか。

当時、ふとクラスの子がすっと大人に見えて。「僕の仕事は、未来を創る仕事なんだ」と感じたことを思い出します。あの経験があったからこそ、苦しいこともあったけれど、今、教員という仕事を続けられているのかな。これからもっと、「仕事」を探究し、「未来を創る」ことの解像度を上げていこうと思った年の初めでした。


「未来を創っている」の原点となる思いの丈を伝えているのがこちら。

「三方よし」のために、自分自身を愛することを伝えているのがこちら。


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