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知らない事でも知るように努めて安心感を得る。忍者の旅行術【義盛百首 忍歌95】

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「旅にては 何につけても 油断すな 不覚の事の ある物ときく」
忍歌 義盛百首 第九五首

【現代語訳】旅では、どんな事にも油断しないように。なぜなら不覚があると聞くから。

【解説】遠くに旅に出るような任務(遠国御用という)では、どこで何があるかわからない。知らない土地でいつ敵に襲われるかわからない。関所で怪しまれて捕まるかもしれない。江戸時代の旅行では獣や山賊に襲われたり、盗賊に荷物を奪われたりする危険もある。旅は危険と隣り合わせということを意識して、生きて任務を達成できるよう注意する。

【超訳】旅行や出張など、知らない土地では何が起こるかわからない。ホテルが火事に遭ったり、荷物を盗まれるかもしれない。多くの場合こんな事にはならないが、だから注意しなくていいという事にはならない。よくわからない所にいる事を自覚し、注意し気を配ることで周りが見えてくる。わからない不安にオドオドするでもなく、まあいいかと投げ出すのでもない、知らない事に向き合って知るように努めることで安心して、もしもの時にも対処できる。


義盛百首とは…
伊勢三郎義盛に仮託し作られた忍者の心得を読んだ計百首の歌。伊勢三郎義盛は伊賀出身で、源義経の配下で忍者として活躍したとされる。義盛百首は忍歌と呼ばれることもあり、軍法侍用集や万川集海などの忍術書に登場する。


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